軒天の雨漏り原因!屋根の軒下の修理方法を解説!

軒天 軒下の雨漏り

大抵の屋根には軒天というものがついており、屋根の裏になっていることで雨漏りの影響はないと思われがちですが、台風のような下から横から吹き付けるような雨であれば少なからずダメージを受けています。
月日が経って傷んだ軒天部分は耐水性が劣っている場合が多く、雨漏りの原因となることもあるので修理した方が良い場合もあります。
今回は、軒天からの雨漏りについて解説します。

目次

軒天が雨漏りの原因になる?

雨漏り 軒天

軒天とは軒先の裏側にある天井のことを言い、雨漏りの原因で見落としがちなのが、この軒天の破損・劣化です。
築35年以上の住宅の中には、軒天にべニア板を張る工法で作られているものがあり、耐水性が劣るものがあります。
また軒天に勾配がある場合は、施工がしにくいため隙間が空いていることもあります。
通常の雨の場合は軒天の耐水性はそれ程問題にはなりませんが、台風などの暴風や激しい雨の場合にはこの軒天から雨が浸水していってしまうことがあります。サッシなどの窓周りからじわじわと水漏れがあった場合、それは軒天の雨漏りが原因かもしれません。

軒天の雨漏り主な原因

軒天の雨漏りは、住宅や建物にとって深刻な問題を引き起こす可能性があります。建物の屋根や壁の接合部に位置する軒(のき)の下側、すなわち軒天井に発生する水の侵入は、建物の構造に長期的な損傷をもたらし得ます。雨漏りの原因は多岐にわたり、その特定と対応は専門的な知識を要します。

屋根材の損傷や劣化

瓦や屋根材が割れたりずれたりすることは一般的な現象であり、これらの損傷は時間と共に自然に発生します。特に厳しい気候条件下や定期的なメンテナンスが行われていない場合、屋根材の老朽化は加速します。雨水がこれらの隙間を通じて侵入すると、軒天に雨漏りが発生します。

軒先や棟のシーリング劣化

軒先や棟部分の防水シーリング材は、時間の経過と共に劣化し、ひび割れや剥離が発生しやすくなります。これらの部分は、屋根の最も高い部分に位置し、雨水や風による影響を直接受けるため、定期的な点検と修理が必要です。シーリング材の劣化は、水の侵入経路を生じさせ、雨漏りの一因となります。

雨樋の詰まりや破損

雨樋は、屋根から流れる雨水を効率的に排水するために重要な役割を果たします。しかし、枝葉やゴミが雨樋を詰まらせると、雨水が適切に流れずに溢れ、軒天や壁面を伝って建物内部へ侵入する可能性があります。雨樋の定期的な清掃と保守は、雨漏りを防ぐ上で不可欠です。

窓や壁の隙間

窓枠や壁体の隙間から雨水が侵入することもあります。特に古い建物では、窓や壁のシーリング材の劣化が進行している場合が多く、これが雨漏りの直接的な原因となることがあります。また、建物の沈下により新たな隙間が発生することもあります。

接合部の不備

屋根と壁の接合部や、軒天と壁の接合部に不備がある場合、これらは雨水が侵入しやすい弱点となります。建築時の設計ミスや施工不良、または後の改修工事による不適切な処理が原因で、このような問題が発生することがあります。

通気不良

建物の通気性が悪いと、軒天部分に湿気が溜まりやすくなります。湿気が多い環境は、雨漏りと誤認されることもありますが、長期的には建物の木材を腐食させる原因となることもあります。さらに、湿気が高い環境はカビの発生を促進し、居住環境の悪化だけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。適切な通気策を設けることで、これらの問題を防ぐことができます。

通気層がないと野地板が腐る

換気棟の修理 通気口

断熱材が垂木の頂部まで充填されていて、通気層が確保されていない場合、通気口を確保しないと、湿気の逃げ場がなくなり、野地板は数年で腐朽します。
また、野地板だけでなく垂木や棟木まで被害が広がることが多いです。

軒天の雨漏り修理方法

雨漏り 軒天

軒天の修理には大きく3つ方法があります。
・塗装
・重ね張り
・張り替える

それぞれ解説していきます。

軒天の塗装

塗装をすることも有効な修理方法の一つです。
塗装された膜が保護の役割を果たして、屋根部分を劣化から守ります。屋根部分の材質を問わず、広く使われる方法です。一般的には外壁塗装を行う際に同時に行うのが理想的です。

軒天の重ね張り

不燃性や耐久性、耐水性に優れた建材を上から被せて施工していくやり方です。既存部分の撤去の必要がないので、張り替えに比べると工期も短めです。軒天部分の劣化がそれ程ひどくない場合や補強したい場合などに使われます。

軒天を張り替える

これまでの軒天を撤去し、全て新しいものへと張り替える工法です。
劣化が酷い場合には張り替えも視野に入ってきます。古くなった既存部分を撤去して、必要があれば下地などの修理をし、新しい建材を貼っていきます。他の二つの方法に比べて費用や手間はかかりますが、建物の耐久性向上の点からすると優れたやり方です。

軒天の種類と材質について

雨漏り 軒天

軒天のタイプは「ボード」と「外壁一体型」の2つに分類され、外壁がサイディング張りの場合は「軒天ボード」が使われ、モルタルなどの塗り壁の場合は外壁材と同じ素材で仕上げられる「外壁一体型」となることが多いです。

軒天の材質は大きく分けて以下の2つがあります。
・カラーベニヤ
・ケイカル板

カラーベニヤは築30年を超える住宅の軒天で多く使用されておりますが、最近では新築工事で使用されることは少なくなっています。
逆に現在、主流である軒天材はケイカル板と呼ばれるもので、カラーべニアに比べるとケイカル板の価格は若干高めですが、ケイカル板は耐久性や耐火性、耐水性に優れています。

軒天の雨漏りの修理費用

雨漏り修理 費用

軒天の雨漏り修理にかかる費用は、原因や補修範囲によって大きく異なります。 火災保険が適用されるケースもあるので、事前に確認しておきましょう。

雨漏り原因別の修理費用

原因修理内容費用相場
屋根からの雨漏り瓦の葺き替え、漆喰の補修、板金の交換・補修5万~50万円
外壁からの雨漏りクラック補修、コーキングの打ち直し、サイディングの張り替え3万~30万円
軒天材の劣化塗装、板の交換、継ぎ目のシーリング2万~15万円
換気口からの雨漏り換気口の交換、補修1万~5万円

補修範囲による費用の違い

補修範囲費用相場
部分補修1万~10万円
軒天全体の補修10万~30万円
屋根・外壁全体の補修50万~100万円以上

注意点:

  • 上記の費用はあくまで目安です。
  • 実際の費用は、建物の構造や築年数、業者の料金設定などによって異なります。
  • 複数の業者に見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。

軒天の雨漏り修理は、早めの対応が大切です。 放置すると被害が拡大し、修理費用が高額になる可能性があります。 気になる症状があれば、早めに専門業者に相談しましょう。

軒天の雨漏りに火災保険は使用できるのか?

軒天の雨漏りに関して火災保険が適用されるかどうかは、保険の契約内容や雨漏りの原因によって異なります。一般的に、火災保険は名前の通り火災を主な補償対象としていますが、多くの保険商品では火災以外にも、風災、水災、雪災など様々な自然災害による建物の損害を補償対象としています。以下の条件によって、軒天の雨漏りに対する火災保険の適用可能性が変わります:

保険の契約内容

  • 補償範囲:契約している火災保険の補償範囲を確認します。自然災害による損害が補償されるか、特に雨漏りに関して言及があるかを確認する必要があります。
  • 特約の有無:自然災害やその他特定の損害に対する補償を拡大する特約が付帯されている場合があります。雨漏りに関する特約があるかどうかを確認しましょう。

雨漏りの原因

  • 自然災害による損害:台風や大雨などの自然災害によって雨漏りが発生した場合、補償の対象となる可能性が高くなります。
  • 経年劣化やメンテナンス不足:建物の経年劣化や適切なメンテナンスが行われていないことが原因で発生した雨漏りは、補償されないことが多いです。保険は突発的かつ予期せぬ事故に対して補償を提供するものであり、通常の使用による劣化や経年変化はカバーしません。

保険会社への確認

雨漏りが発生した場合、まずは保険証券を確認し、どのような損害が補償の範囲内にあるのかを把握することが重要です。その後、保険会社に連絡し、具体的な状況を報告します。保険会社は、雨漏りの原因や損害の程度を評価し、補償の適用可能性を判断します。

注意点

火災保険を雨漏りに使用する際には、補償対象外となるケースもあるため、事前に契約内容をよく理解し、必要に応じて保険会社や専門家に相談することが重要です。また、保険請求を行う前に、雨漏りの詳細な記録や損害の証拠を確実に保持しておくことも大切です。

軒天の雨漏りチェック項目

軒天の劣化を確認する際の点検方法をまとめました。
数年ごとや、大雨、台風の後などにチェックしましょう。
・汚れや色あせ
・シミがある
・黒っぽく変色している部分がある
・カビが生えている

上記に当てはまる場合は、雨水が浸水している可能性が高いと言えます。経年劣化などで徐々に起こる場合もあるので気を付けてみてみましょう。

軒天雨漏りを防ぐ方法

雨漏りを防ぐための方法について解説します。これらの手法を用いることで、軒天雨漏りを予防し、屋根の寿命を延ばすことが可能です。

定期的な屋根のメンテナンス

一番効果的な方法は、定期的な屋根のメンテナンスです。定期的に屋根を点検し、劣化や損傷を早期に発見し、適切な修理や補修を行うことで、雨漏りを防ぐことができます。

適切な外壁塗装

外壁塗装は、外壁から雨水が侵入するのを防ぐ役割があります。高品質な塗料を用いて適切に塗装を行うことで、雨水の侵入を防ぐことが可能です。

樋の定期的な点検・清掃

雨水の排水経路である樋の定期的な点検・清掃も重要です。樋が詰まったり、損傷したりすると、雨水が溜まってしまい、それが雨漏りの原因となります。定期的に樋を点検し、詰まりや損傷がないか確認しましょう。

雨漏りの相談先についてのまとめ

雨漏りのまとめ

大切な家の雨漏り修理は、信頼できる業者に任せるのが肝心です。信頼できる業者をきちんと見極めるには、雨漏り修理についての知識を深め、業者選びのポイントをしっかりおさえておきましょう。

全国には多くの業者が存在します。信頼もできて金額にもサービスにも納得できる業者を探すのはなかなか大変です。
雨漏り修理の業者探しのことなら、「屋根雨漏りのお医者さん」までお問い合わせください。弊社には雨漏り修理のプロが多く加盟しております。お客様が安心して修理を任せられるプロをすぐにご紹介します。

「雨漏り修理に関する相談をしたい」という方も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください

栃木県の雨漏り修理の臼井進

こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。

雨漏り修理の専門家
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