雨漏りにモルタルは関係ある?モルタル壁の仕組みと対処法を徹底解説

住宅で発生する雨漏りの原因はさまざまですが、外壁に使われる素材として長年親しまれてきたモルタルは、実は雨漏りの引き金になることも少なくありません。特に築年数の経った戸建て住宅やアパートなどでは、「外壁にヒビが入っているけれど大丈夫かな?」「このシミはモルタルのせいかも?」と不安に感じる方も多いでしょう。この記事では、「雨漏り モルタル」というテーマに沿って、モルタル壁の特徴から雨漏りが起こる仕組み、対処法や予防策、費用感などをわかりやすく解説していきます。

目次

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モルタルってどんな素材?外壁に使われる理由とその特徴

モルタルとは、セメントと砂と水を混ぜて作る建築素材で、左官職人がコテで丁寧に塗り上げて仕上げる外壁仕上げのひとつです。かつては日本全国で標準的に採用されており、昭和後期から平成初期にかけて建てられた多くの戸建て住宅やアパートで見られます。モルタルは塗装や吹き付けによって意匠性に富んだ表情をつくれる一方、乾燥収縮によって細かなヒビ(クラック)が生じやすいという弱点があります。

特に経年劣化が進むと、紫外線や雨風の影響によって塗膜が薄くなり、表面から水が染み込みやすくなってしまいます。モルタル自体に防水性がないため、表面の塗膜が剥がれたりヒビ割れが生じることで、雨水が内部へと浸透し、壁の裏側や構造部にまで影響を及ぼすのです。このように、モルタルは頑丈で優れた素材である反面、定期的な点検やメンテナンスを怠ると雨漏りの原因にもなってしまうのです。

雨漏りの主な原因はモルタルのひび割れにあり

モルタル外壁において雨漏りが発生する最大の要因は「ひび割れ」です。クラックは、建物の揺れや地盤の動き、乾燥・湿気による膨張収縮などさまざまな要因で発生します。特に築10年以上経過しているモルタル壁では、幅0.3mm以上の構造クラックが生じやすく、ここから雨水がじわじわと侵入してくるのです。

ヒビが外から見える場合はまだしも、内部で発生している場合には表面的には分かりづらく、「いつの間にか壁紙が浮いてきた」「部屋にカビ臭がする」といった形で雨漏りに気づくこともあります。モルタルは一度水を吸収すると乾きにくく、内部の木材や断熱材にも湿気を与え続けるため、構造の腐食や白アリの被害を引き起こすこともあるため注意が必要です。

モルタルのひびは「見た目の問題」ではなく危険のサイン

「ちょっとしたヒビだから大丈夫」「表面だけの問題だろう」と軽く見てしまいがちですが、モルタル外壁にできたクラックは、実際には内部構造にまで達していることも少なくありません。たとえ髪の毛ほどの細さでも、水は毛細管現象によってどんどん中に吸い込まれていきます。そして目に見えない壁の奥で湿気がたまり、やがては部屋の中に染みやカビとして現れるのです。

また、モルタルのヒビは一か所できると、そこを起点に次々と広がっていくこともあります。気温差が大きい場所や、サッシ周り、配管の貫通部、ベランダの立ち上がり部分などは特にクラックが発生しやすいため、早期発見・早期対策が重要になります。たった一本のヒビが雨漏りの入り口になる可能性があるという意識を持ち、定期的に目視点検を行うようにしましょう。

雨漏りが発生したときの応急処置と対策の実際

万が一、室内に雨漏りの症状が見られたら、まずは被害の拡大を防ぐために応急処置を行うことが大切です。室内にバケツを置くのはもちろん、可能であれば漏れてくる箇所の真上にあたる外壁部分を調べ、ブルーシートなどで一時的に覆う方法もあります。ただし、外壁の高所で作業を行うのは危険を伴うため、無理に自力で修理を行うのではなく、あくまで「時間稼ぎ」として考えるべきです。

そのうえで、信頼できる雨漏り専門業者に調査を依頼しましょう。赤外線サーモグラフィーや散水試験などでモルタル外壁からの雨水の侵入箇所を正確に突き止めることで、無駄な工事をせず、的確な補修を行うことができます。また、見えない部分に腐食が進行している可能性もあるため、下地や構造体までしっかりチェックしてもらうことが安心につながります。

モルタルの補修にはどんな方法があるのか?

モルタル壁の補修には、クラックの補修と再塗装の2段階があります。細かいヒビにはクラック補修材を注入し、表面を平滑にしたうえで防水塗料を塗り直すのが一般的です。より大きなクラックやモルタルの浮き・剥離が見られる場合は、部分的にモルタルを打ち替え、その上から塗装を行う必要があります。

また、外壁全体に経年劣化が見られる場合は、クラック補修に加えて、下地処理から全面の再塗装を行うことで、防水性能を高めることができます。塗料には弾性のある防水塗料や通気性の高い塗料など、使用する素材によって性能に差が出るため、業者に相談して建物に合ったものを選ぶことが大切です。モルタル外壁は丁寧な下地処理が命。見た目だけでなく、長持ちさせるためにもプロの技術が求められます。

補修費用の目安と業者選びのポイント

気になるのはやはり費用面。モルタル外壁のクラック補修のみであれば、1箇所あたり数万円から10万円前後が相場です。ですが、外壁全体の再塗装やモルタルの打ち替えが必要になる場合は、50〜100万円以上になることも珍しくありません。また、雨漏りによって室内の壁紙や天井材が傷んでいる場合は、内装の補修費用も別途かかってきます。

業者選びでは、「雨漏り診断士」などの有資格者がいる会社かどうか、施工実績や口コミ評価をチェックすることが重要です。また、安さだけを基準に選んでしまうと、原因を見極めないまま見た目だけ直されて再発…というケースもあるため、「調査力」と「提案力」のある業者に依頼するのが成功のカギとなります。見積もり時には補修方法や工事範囲の説明をしっかり受け、納得できるまで相談することをおすすめします。

雨漏りを防ぐには日頃の点検とメンテナンスが欠かせない

モルタル外壁の雨漏りを防ぐ最大の対策は、定期的な点検と早めの補修です。特に築10年を過ぎた建物では、外壁塗装の再施工が必要なタイミングとも言われています。外壁の塗膜は見た目では分かりづらいですが、チョーキング(白い粉が手につく状態)が起きていたら、塗料の防水効果が落ちている証拠です。放置すれば、ひび割れが加速度的に増え、雨漏りのリスクが高まってしまいます。

雨樋やベランダ、サッシ周りの清掃も忘れずに行いましょう。排水がうまくいかないと、雨水が滞留し、壁面への浸水圧が増してしまうためです。また、外壁にツタやカビが生えている場合も、モルタルに湿気がこもっているサイン。建物を長持ちさせるためには、こうした細かな変化に気づく目を持つことが何より大切です。

まとめ:モルタル外壁の雨漏りは早期発見・早期対処がカギ

モルタル外壁は、昔ながらの風合いと耐久性が魅力の仕上げ材ですが、ひび割れを放置すると雨漏りを引き起こすリスクがある素材でもあります。細かなクラックであっても雨水は容赦なく浸入し、内部の木材や断熱材を濡らし、やがては室内の快適性を大きく損なう結果につながってしまいます。

重要なのは、見逃さないこと。そして「そのうち直せばいいや」と先延ばしにせず、早めに専門業者に相談することです。外壁に小さな異変を見つけたら、それは家からのサインかもしれません。雨漏りの不安を感じたら、まずはモルタル壁を疑い、確かな調査と対策を講じましょう。住まいの安心と資産価値を守るために、今できる一歩を踏み出してみてください。

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