折半屋根の雨漏りの原因とは?構造の弱点と対策を徹底解説

工場や倉庫、車庫やプレハブなどでよく使われる「折半屋根(せっぱんやね)」。軽量かつ施工しやすく、耐久性もあるため多くの建物に採用されていますが、その反面、雨漏りのトラブルが起こりやすいという声も少なくありません。本記事では、「折半屋根 雨漏り 原因」をテーマに、雨漏りの仕組みや起こりやすい場所、そして対策やメンテナンス方法を詳しく紹介します。


目次

折半屋根とは?その特徴と構造

金属板を折り曲げて強度を持たせた屋根材

折半屋根とは、金属板(主にガルバリウム鋼板や亜鉛鉄板など)を山折りに加工し、強度を持たせた屋根のことです。屋根材を並べて、ボルトやビスで固定しながら施工するのが一般的で、部材のつなぎ目が多いのが特徴です。

倉庫や工場に多く使われる理由

軽量で施工が簡単、コストも比較的安いことから、広い屋根面を持つ建物によく使われています。特に工場、倉庫、プレハブ、体育館、車庫、農業用倉庫などに多く採用され、近年ではガレージや簡易住宅にも使用例が増えています。

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雨漏りが起きやすい折半屋根の構造的な弱点

屋根勾配が緩く雨水が滞留しやすい

折半屋根は勾配が浅いことが多く、雨水がスムーズに流れずに滞留してしまうことがあります。長時間雨水が残ると、わずかな隙間や劣化部分から水が内部に侵入し、雨漏りの原因になります。

継ぎ目・固定部分が多く劣化しやすい

板金同士をボルトやビスで固定する構造上、どうしても継ぎ目が多くなります。ここに施工ミスや劣化があると、わずかな隙間から水が侵入します。防水性を保つためのシーリングも、年数とともに硬化してひび割れしやすくなります。


主な雨漏りの原因と発生箇所

ビスやボルトの緩み・錆による隙間

風雨や温度差で金属が伸縮するため、ボルトやビスが徐々に緩みます。また、表面処理が劣化するとサビが進行し、穴が開くこともあります。こうした小さな隙間が、雨水の侵入口になります。

シーリング材の劣化とひび割れ

屋根の継ぎ目やパラペット、壁との取り合いなどに使われているシーリング材(コーキング)は、紫外線や風雨の影響で徐々に劣化します。10年を超えるとひび割れが目立ち、そこから水が浸入してしまいます。

ドレンの詰まりや排水不良

折半屋根は排水口(ドレン)を通じて雨水を流しますが、ゴミや落ち葉、泥が詰まると水が流れず、屋根にたまってしまいます。たまった水が徐々に隙間から建物内に侵入することで、雨漏りの原因となります。

錆による穴あきや腐食

塗装が劣化して金属がむき出しになると、酸性雨や湿気により錆びてしまいます。サビが進行すると金属板に穴があき、直接水が侵入してしまう状態になります。こうなると屋根全体の張替えが必要になることもあります。

フラッシングや立ち上がり部の不具合

屋根と外壁の接合部やパラペットなどに設置される金属の「フラッシング」が正しく設置されていない、もしくは浮いている場合、水の流れが悪くなり、隙間からの浸水を引き起こします。強風や大雨のときに特に影響が出やすい場所です。


折半屋根の雨漏りが引き起こす二次被害

室内の天井や壁のシミ・カビ

雨水が天井裏に侵入すると、天井や壁にシミができるだけでなく、湿気がこもってカビが発生します。カビは健康被害を及ぼすリスクもあるため注意が必要です。

電気配線や機器へのダメージ

屋根裏に配線が通っている場合、漏水によりショートや感電のリスクが高まります。特に工場などで使用される制御盤や大型機器に雨漏りが及ぶと、機器が故障し、大きな損失につながる恐れもあります。

建物全体の寿命短縮

柱や梁といった構造部材が水にさらされることで、木材の腐食や鉄骨の錆びが進み、建物全体の耐久性が低下します。修繕費も大きくなり、資産価値も落ちてしまいます。


雨漏りを防ぐための予防とメンテナンス

年1〜2回の点検と清掃の習慣化

目に見えない部分で劣化が進んでいることもあるため、年に1〜2回の定期点検をおすすめします。特に梅雨や台風シーズン前後は、屋根・ビス・シーリング・ドレンを重点的にチェックしましょう。

防錆塗装やコーキングの打ち替え

金属屋根には定期的な塗装による防錆処理が不可欠です。塗装が色褪せてきたら、再塗装のタイミングです。また、シーリング材の寿命(約7〜10年)が近づいたら打ち替えを行いましょう。

ドレン周辺の掃除と排水機能の確認

屋根にたまった落ち葉やゴミは、ドレンを詰まらせてしまいます。掃除は脚立や高所作業になるため、専門業者に依頼するのが安全です。雨水がスムーズに流れているか、ホースで水を流して確認するのも有効です。


雨漏りが発生したときの対応方法

応急処置だけで安心しない

ブルーシートや防水テープでの応急処置は一時的なものでしかなく、根本的な解決にはなりません。目に見える染みの奥で、水が建物内に広がっている可能性もあるため、専門業者に調査を依頼することが重要です。

雨漏り専門業者に早めの相談を

折半屋根の構造に詳しい業者であれば、雨漏りの発生源をピンポイントで特定し、的確な修理が可能です。赤外線カメラや散水試験などを使った調査ができる業者であれば、再発リスクも低減できます。


信頼できる業者選びのポイント

点検から施工、アフターケアまで一貫対応

複数の業者を介さず、調査から修理、アフターまで一社で対応してくれる業者は、連携がスムーズで費用も抑えやすくなります。折半屋根に実績があるかどうかも、業者選びの大切な基準です。

保証や見積もりの明確さをチェック

施工後に万が一雨漏りが再発したときの保証期間や対応内容も確認しておきましょう。また、見積もり内容に不明瞭な項目がないか、丁寧な説明をしてくれる業者は信頼できます。

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まとめ:折半屋根の雨漏り対策は早期発見・定期メンテナンスが鍵

折半屋根は構造上、どうしても雨漏りのリスクがつきものです。しかし、定期的なメンテナンスや早期対応を行うことで、大きなトラブルに発展する前に防ぐことが可能です。特に、ビスやシーリングの劣化、排水不良、錆などの初期サインを見逃さないことが、建物の寿命を守るためのポイントです。

「最近シミができた」「屋根に錆が見える」「ドレンが詰まっているかも」と感じたら、それは雨漏りの前兆かもしれません。早めの点検・修理依頼で、大切な建物を守りましょう。専門業者の力を借りることで、安心できる屋根環境が長く保てます。

当社「屋根雨漏りのお医者さん」は、屋根に関するあらゆるトラブルに丁寧かつ的確に対応する、実績豊富な雨漏り専門業者です。相談や現地調査は無料ですので、まずは気軽に問い合わせて、住まいの屋根の健康状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。住まいの未来を守るために、今できることからはじめましょう。

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