雨漏りが発生したときに、加入しているJA共済の建物更生共済で修理することができるのか?
また、どのようなケースであれば保険が支払われるのか解説します。
建物共済とは?
建物共済は、一般的には農業共済(JA共済)に加入することで利用できる建物に対する保険の一種です。農業共済は日本農業協同組合(JA)が運営している共済制度で、農業者やその家族を中心に提供されています。
建物共済は主に住宅や農業施設などの建物が火災や自然災害により損害を受けた際の修繕費用や再建費用を補償するもので、特に農村地域での住宅や農業施設の保護に役立っています。
具体的な補償内容や保険金額は契約内容によりますが、火災はもちろん、台風や地震などの自然災害による被害も一定の範囲でカバーされています。また、契約者の死亡や高度な障害が生じた場合にも保険金が支払われるケースがあります。
なお、建物共済に加入するためには一定の要件があり、全ての人が加入できるわけではないので、詳細は各地域のJA共済で確認することをおすすめします。
雨漏りの被害は農協の共済で支払われる?
農協つまりJAの建物更生共済では、雨漏り被害が支払われる場合と支払われない場合があります。
瓦が割れたり飛んでいったり、ガラスが破損したりといった外部の破損や、風災等による外部の破損が原因での雨漏りに限ります。
この外部の破損があるかないかにより雨漏り被害の対象判断がされるのです。
JAでは外部の破損がない雨漏りは補償範囲外?
JA共済の台風や暴風雨による雨漏り被害は外部損壊がない場合は対象とはなりません。
JA共済の建物更生共済「むてきプラス」の免責事由では、共済の対象について、「風、雨、雪、ひょう、砂じんその他これらに類するものの吹込みまたはこれらのものの漏入によって生じた損害」と記載されています。
ですので、外壁等のコーキングの隙間からの雨漏りや、屋根を含め劣化が原因の雨漏り、サッシの隙間などの雨漏りも適応外とのことです。
外部破損の雨漏りでも適応されないことがある
外部の破損で雨漏りしたとしても、損害の額が5万円未満の場合は対象外になります。
建物更生共済の風災やひょう災、雪災は5万円以上でなければ補償されないと約款で決められているのです。
JAの建物共済のプランや特徴について
JAの建物共済とは、JA共済が運営している「火災共済」のことを指します。
JA共済が提供している火災共済には、以下3つのプランがあります。
・建物更生共済むてきプラス「建物」
・建物更生共済むてきプラス「家財」
・火災共済
建物更生共済むてきプラス「建物」
建物更生共済むてきプラス「建物」とは、一戸建てやマンション、店舗などの「建物」の損害を保障するプランのことを指します。
火災だけでなく、地震や火山の噴火、台風といった自然災害にも備えられる点が特徴で、建物更生共済むてきプラスは建物で発生した火災や自然災害などが原因で、居住者がケガをしたり亡くなったりしたケースでも共済金がおりるので、万が一の備えとして欠かせない制度です。
建物更生共済むてきプラスに加入し、なおかつ自然災害や火災による外部の破損が原因で雨漏りが発生した場合は、保障対象となる可能性が高いので安心でしょう。
建物更生共済むてきプラス「家財」
建物更生共済むてきプラス「家財」とは、椅子やタンス、テレビなどの家財の損害を保障するプランのことです。前述した「建物」の損害を保障するプランと同様、火災のほか地震や台風といった自然災害にも備えられるので安心の制度であり、こちらも建物で発生した火災や自然災害により、居住者がケガをしたり亡くなったりした場合も保障対象となります。
自然災害や火災による雨漏りで、大切な家財が損傷した場合は、保障の対象となる可能性が高いため安心です。
火災共済
火災共済とは、建物や家財の損害を保障するプランのことで、火災や落雷などの災害が対象となります。注意したいのが、地震や火山の噴火、そのほかの自然災害による損害は対象外となる点です。
「建物更生共済むてきプラス」の損害事例を比較すると、火災共済のほうが対象になる保障範囲が狭いため、台風や地震、雪災などの自然災害全般に備えたい場合は、建物更生共済むてきプラスを選ぶ必要があるのです。
火災保険と農協共済の違い
火災共済と類似した保障制度で、よく比較されやすいのが「火災保険」です。
火災共済と火災保険は、火災や災害による住宅の損害を保障する点において共通ですが、いちばんの大きな違いは、一部を除く火災共済の場合にかぎり「割戻金」がある点です。利益の剰余分は加入者に返戻金として戻るため、良心的な制度と感じるでしょう。
JA共済の建物更生共済とは、通常の大手保険会社の火災保険とは異なり、JA共済が独自に運営している火災共済になります。
他の火災保険との大きな違いは、満期共済金がついていたり、毎年利益が出過ぎた分は、返戻金として戻ってくる「割戻金」がJA建物更生共済にはあります。
しかし、実損てん補特約を付加しなければ、一定の割合で共済金が支払われてしまうため、実損てん補特約をセットすることを忘れずに。
共済加入の手続きと注意点
JA建物共済への加入方法
JA建物共済に加入するには、以下の手順を踏む必要があります。
- 相談・問い合わせ
最寄りのJA支店やJAのウェブサイトで共済についての情報を収集します。専門スタッフに相談し、加入を希望する場合の手続きを確認します。 - 申込書の提出
必要な書類を揃え、申込書を記入します。申込書には、建物の詳細や補償内容に関する情報を正確に記入する必要があります。 - 建物の査定
JAの担当者が建物の現地調査を行い、状態や価値を査定します。この査定結果を基に、共済金額や保険料が決定されます。 - 契約の締結
査定結果に基づいて共済契約を締結します。契約書に署名し、初回の共済掛金を支払うことで、共済加入が完了します。 - 共済証書の受領
契約が成立すると、共済証書が発行されます。この証書は、共済契約の内容や補償範囲を確認するための重要な書類です。
加入時に確認すべきポイント
JA建物共済に加入する際には、以下のポイントを確認しておくことが重要です。
- 補償範囲と内容
どのような損害が補償対象となるのか、具体的な補償内容を確認します。特に雨漏りが補償対象となる条件を詳しく確認しましょう。 - 共済金額と掛金
建物の価値に応じた適切な共済金額を設定することが重要です。また、毎月の掛金が予算に合っているかを確認します。 - 免責事項
補償が適用されない場合(免責事項)についても確認しておきます。例えば、自然災害による損害が対象外となる場合があるので注意が必要です。 - 契約期間と更新
契約期間や更新手続きについても確認しておきます。定期的な契約更新が必要な場合、そのスケジュールを把握しておきましょう。 - 修理業者の選定
雨漏り修理を依頼する際に、JAが推奨する修理業者があるか、または自由に選べるかを確認します。信頼できる業者に依頼することが重要です。 - 相談窓口
問題が発生した場合や疑問点がある場合に備えて、相談窓口の連絡先を把握しておきます。迅速に対応できる体制が整っているかを確認することが安心につながります。
以上の点を踏まえて、JA建物共済への加入手続きを進めることで、万が一の雨漏りなどのトラブルに対する備えを万全にすることができます。
農協の共済で雨漏り修理 まとめ
今回は、JA共済について保険金が支払われる・支払われないの基準について解説しましたが、素人目にはその判断は難しく最終的な支払いの判断は該当の保険会社(共済)となるため、JA共済の窓口へ一度問い合わせしてみることをおすすめします。
雨漏り修理の業者探しのことなら、「屋根雨漏りのお医者さん」までお問い合わせください。弊社には雨漏り修理のプロが多く加盟しております。お客様が安心して修理を任せられるプロをすぐにご紹介します。
「雨漏り修理に関する相談をしたい」という方も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。