庭の水やりや洗車、ガーデニングなど、屋外で水を使う機会は意外と多いもの。そんな時に便利なのが、外壁に設置された蛇口です。しかし、設置するとなると費用や工事の手間が気になる方もいるかもしれません。
この記事では、外壁に蛇口を取り付けるメリット・デメリットから、設置方法、注意点まで、専門的な知識を交えつつ分かりやすく解説します。蛇口の選び方や設置場所のポイント、費用相場、さらにはDIYでの設置方法まで詳しく紹介しますので、ぜひ最後まで読んで、ご自宅の外壁に蛇口を設置するかどうか検討してみてください。
外壁に蛇口を取り付けるメリット
外壁に蛇口を設置することで、日々の生活がより便利で快適になります。主なメリットは以下の通りです。
- 利便性の向上: 庭の水やりや洗車、ガーデニングなど、屋外で水を使う際に、いちいちホースを家の中から引っ張り出す手間が省けます。特に、庭が広い場合や、2階以上のベランダで水を使う場合などは、その利便性を強く実感できるでしょう。また、バケツなどに水を汲む際も、蛇口が近くにあれば腰を屈める必要がなく、スムーズに作業を進められます。
- スペースの有効活用: 庭に水道設備を設置する場合、蛇口や水栓柱、排水設備などを設置するためのスペースが必要になります。しかし、外壁に蛇口を取り付けることで、そのスペースを他の用途に活用できます。例えば、花壇を作ったり、子供の遊び場を作ったり、あるいは駐車スペースを広げたりすることも可能です。
- 防犯対策: 家の周囲に水をまくことで、泥棒に足跡を残しにくくする効果が期待できます。また、夜間に蛇口から水を出しっぱなしにすることで、人の気配を演出することも可能です。さらに、センサーライトと組み合わせることで、より効果的な防犯対策を施すこともできます。
- 防災対策: 災害時など、断水した場合でも、外壁の蛇口があれば、貯水槽や雨水タンクなどに貯めた水を活用することができます。特に、地震などの災害が多い日本では、こうした備えは非常に重要です。
外壁に蛇口を取り付けるデメリット
一方で、外壁に蛇口を設置するデメリットもいくつかあります。設置前にしっかりと把握しておくことが大切です。
- 費用: 蛇口本体の費用に加え、設置工事費用もかかります。既存の水道管から分岐させる場合は、配管工事も必要になるため、費用が高額になる可能性があります。特に、新築ではなく既存の住宅に設置する場合は、壁に穴を開けたり、外壁を補修したりする費用もかかるため、注意が必要です。
- 工事の手間: 設置工事には、ある程度の時間がかかります。また、工事中は騒音や振動が発生するため、近隣住民への配慮も必要です。特に、集合住宅の場合は、管理組合の許可が必要になる場合もあります。
- 凍結のリスク: 寒冷地では、冬場に蛇口が凍結するリスクがあります。凍結すると水道管が破裂する恐れがあるため、対策が必要です。凍結防止カバーを取り付けたり、水抜き栓を設置したりするなどの対策が必要になります。
- メンテナンス: 外壁に設置された蛇口は、雨風や直射日光にさらされるため、劣化しやすい傾向があります。定期的なメンテナンスが必要となり、放置すると水漏れなどのトラブルの原因になることもあります。
外壁に蛇口を取り付ける方法
外壁に蛇口を取り付ける方法は、主に以下の2つがあります。
- 新築時に設置: 新築時に水道設備を計画する際に、外壁に蛇口を設置することも可能です。この場合、配管工事も同時に行えるため、後から設置するよりも費用を抑えられます。また、家のデザインに合わせて蛇口の位置や種類を選ぶこともできます。
- 既存の住宅に設置: 既存の住宅に蛇口を設置する場合は、水道管から分岐させて配管工事を行う必要があります。この場合、壁に穴を開けるなどの工事が必要になるため、専門業者に依頼することをおすすめします。DIYで設置することも可能ですが、水道工事に関する知識や経験がない場合は、思わぬトラブルを招く可能性もあるため、注意が必要です。
蛇口の選び方
外壁に設置する蛇口は、用途やデザイン、素材などを考慮して選ぶことが重要です。
- 用途: 庭の水やり用には、ホースを接続できるタイプの蛇口が便利です。散水ノズルやシャワーヘッドなど、用途に合わせてアタッチメントを交換できるタイプもあります。洗車用には、水圧を調整できるタイプの蛇口がおすすめです。高圧洗浄機を使用する場合は、耐圧性の高い蛇口を選ぶ必要があります。
- デザイン: 外壁のデザインに合わせて、蛇口のデザインも選びましょう。シンプルなデザインから、アンティーク調のデザイン、モダンなデザインまで、さまざまな種類があります。素材や色も豊富にあるので、家の雰囲気に合ったものを選ぶことができます。
- 素材: 蛇口の素材は、主に真鍮、ステンレス、樹脂などがあります。真鍮は高級感がありますが、錆びやすいというデメリットがあります。ステンレスは錆びにくく、耐久性が高いですが、価格が高いというデメリットがあります。樹脂は安価ですが、耐久性が低いというデメリットがあります。
設置場所のポイント
外壁に蛇口を設置する場所は、以下のポイントを考慮して決めましょう。
- 日当たり: 日当たりの良い場所に設置することで、冬場の凍結リスクを軽減できます。特に、北側の壁は日陰になりやすいため、凍結防止対策が必要になります。
- 水はけ: 水はけの良い場所に設置することで、水たまりを防ぎ、衛生的に保てます。水たまりは、蚊の発生源になったり、滑りやすくなったりする原因にもなるため、注意が必要です。
- 使いやすさ: 庭の水やりや洗車など、用途に合わせて使いやすい場所に設置しましょう。例えば、庭で水を使うことが多い場合は、庭に近い場所に設置すると便利です。また、身長に合わせて蛇口の高さを調整することも大切です。
- 景観: 家の外観を損なわないように、景観に配慮した場所に設置しましょう。蛇口のデザインや色も、家の雰囲気に合ったものを選ぶことが大切です。
設置費用
外壁に蛇口を設置する費用は、工事内容や業者によって異なりますが、おおよそ以下のようになります。
- 蛇口本体: 5,000円~50,000円
- 設置工事費用: 20,000円~100,000円
ただし、既存の水道管から分岐させる場合は、配管工事費用が別途かかります。配管工事費用は、配管の長さや工事の難易度によって異なりますが、数万円から数十万円かかることもあります。
DIYでの設置方法
DIYで外壁に蛇口を設置することも可能です。ただし、水道工事に関する知識や経験がない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。DIYで設置する場合は、以下の手順で行います。
- 設置場所を決める: 上記の「設置場所のポイント」を参考に、設置場所を決めましょう。
- 水道の元栓を閉める: 水道メーターの近くにある元栓を閉めましょう。
- 壁に穴を開ける: 蛇口を取り付ける場所に、ドリルで穴を開けます。穴の大きさは、蛇口のサイズに合わせて調整しましょう。
- 蛇口を取り付ける: 蛇口を穴に差し込み、付属のナットで固定します。
- 配管を接続する: 蛇口と既存の水道管を、フレキシブルパイプなどで接続します。接続部分には、シールテープを巻いて水漏れを防ぎましょう。
- 水道の元栓を開ける: 水道の元栓を開け、水漏れがないか確認しましょう。
設置時の注意点
外壁に蛇口を設置する際は、以下の点に注意しましょう。
- 専門業者に依頼する: 水道工事は、専門的な知識と技術が必要なため、必ず専門業者に依頼しましょう。DIYで設置する場合は、水道工事に関する知識や経験がある人に手伝ってもらいましょう。
- 工事前に近隣住民に挨拶する: 工事中は騒音や振動が発生するため、事前に近隣住民に挨拶し、理解を得ておきましょう。
- 凍結対策をする: 寒冷地では、冬場に蛇口が凍結するリスクがあります。凍結防止カバーを取り付ける、水抜き栓を設置するなどの対策を行いましょう。
- 定期的なメンテナンスを行う: 蛇口は、定期的にメンテナンスを行うことで、長く使い続けることができます。水漏れがないか、パッキンが劣化していないかなどを確認しましょう。
まとめ
この記事では、外壁に蛇口を取り付けるメリット・デメリット、設置方法、注意点などを詳しく解説しました。外壁に蛇口を設置することで、生活がより便利で快適なります。しかし、設置費用や工事の手間、凍結のリスクなど、デメリットもいくつかあります。設置する場合は、専門業者に依頼し、適切な場所を選び、凍結対策を行うなど、注意が必要です。この記事を参考に、ご自宅の外壁に蛇口を設置するかどうか検討してみてください。
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