雨漏りが発生した際、外で作業を行うとなると屋根に登る必要があったりと危険を伴うことが多々あります。
あまりにも被害がひどい場合には難しいですが、軽度の場合には室内から処置を行うことができます。
家の中から処置を行うことで安全にかつ簡単に対処できるのです。
また、雨漏りの一時しのぎとして、受け皿を使用した方法があります。
雨漏りによる二次被害を防ぐためにも堀の深い容器で雨漏りを留めておく必要があります。
この記事では、家の内側からできる雨漏りの応急処置や修理方法について解説していきます。
家の内側に現れる雨漏りの症状
家の内側に現れる雨漏りの原因は主に、家の外側(やねや外壁・ベランダ等)が、破損・劣化することで起こります。
家の内側で現れる雨漏りの症状には、ポタポタ雨水が垂れてくる以外にも、「天井の雨染み」、「クロスの剥がれ」「カビの発生」などが挙げられます。
天井に雨水がシミて時間が経っている場合には、クロスや天井板がシミになったり、カビが発生したりします。
また、かなりの量の水が天井裏に伝っている場合には、クロスが水で膨れ上がったりします。
ポタポタと雨水が垂れてこない場合には、天井や壁にできた雨染みや、カビの発生、カビ臭いなどで雨漏りと発覚する場合が多いです。
雨漏りのシミについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
内側から雨漏りが起こる原因
雨漏りの原因は、大きく分けて「経年劣化、施工不良、自然災害」の3つで発生します。
この中でも多いのが、経年劣化によるものです。
また新築やリフォーム後の建物で雨漏りが発生する場合には、施工不良が原因である可能性が高いです。
台風シーズなどでは、自然災害によって新築でも屋根がダメージを受けて雨漏りするケースもあります。
屋根からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
家の内側にある内壁って何?
家の構造には、屋根や上層階の床を支えるものとして「柱」や「壁」があります。
建物の内側に立てられる「内壁(ないへき)」は、部屋と部屋との空間を区切る「間仕切壁(まじきりかべ)」と外壁の内側に建てられる内壁があります。
木造にはさまざまな工法があり、一般的な2階建住宅などは、「在来木造工法(ざいらいもくぞうこうほう)」や「木造軸組工法(もくぞうじくぐみこうほう)」で建てられています。
この工法では、鉄筋コンクリート造で基礎を造り、その上に木材の柱を立て、床を張っています。
壁は、立てられた柱に外壁材や内壁材を張り付けて作られており、「真壁(しんかべ)」と「大壁(おおかべ)」という2つの作り方があります。
真壁は、柱と柱の内側に壁をはさみこむように立てられているため、構造材としての柱が見えている状態となり柱と柱の間に壁が挿入されたような外観になります。
大壁は、柱を内壁材でカバーしているため、壁の仕上げ面だけが見えて、柱は見えなくなる外観です。
一般的には、真壁は和風テイストを強調したいときに用いられ、大壁は洋風なインテリアに合うといわれています。
このように同じ内壁でも、真壁にするか大壁にするかで、だいぶ印象が変わります。
壁を伝う雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りを放置してしまうとどうなるの?
雨漏りをそのままにしていると二次災害につながる恐れがあります。
雨漏りの放置で発生する二次被害には以下のようなものがあります。
・シロアリの発生
・天井が落ちる
・カビが発生する
・漏電が起きる
・クロスや壁紙に雨染みができる
・火災が発生する
・建物の強度が低下し倒壊する
雨漏りを放置することで被害は拡大していき、どんどんと建物を蝕んでいきます。
雨漏りによる進行を一時的に止めるために、応急処置を行うのです。
あくまで応急処置は一時的な処置であり、完全に直したわけではないので処置した後は、しっかりと専門の業者にみてもらいましょう。
雨漏りの放置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
内側からできる雨漏りの応急処置
雨漏りが発生した際、家の外を直しに行くのではなく、まずは家の内側から応急処置を行いましょう。
あくまで時間稼ぎの方法ですので誰でも簡単にできるものをご紹介します。
バケツを使用して落ちてくる雨水を受け止める
天井から落ちてくる雨水の応急処置で用意するものはバケツと雑巾、ブルーシートです。
家にあるもので誰でも簡単に雨漏りによる被害を抑えることができます。
具体的な手順は次のとおりです。
1.雨漏りしている場所の真下に、ブルーシートなど、水が飛び散っても大丈夫なものを敷く
2.雨水が落ちてくる場所にバケツなど堀の深い受け皿を置くを置く
3.バケツの中に雑巾やタオルを入れ水が飛び散るのを防ぐ
タオルを使用して雨水を拭き取る
床や壁から雨漏りしている場合に必要なものは、「雑巾やタオル」です。
まずは応急処置をする前に濡れてしまいそうなカーテンや近くの物はどかしておきましょう。そのままにしておくと故障や破損、カビの発生の原因になってしまいます。
具体的な手順は次のとおりです。
1.カーテンを外し、近くにある濡れてしまいそうな物を被害のない場所へ避難させる
2.濡れている箇所を拭き取り、漏れてくる箇所に雑巾を敷いて置く
応急処置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りの受け皿どのくらいで水を捨てる?
雨漏りがある場合に使う受け皿(バケツや容器など)の水をどのくらいの頻度で捨てるべきかは、雨漏りの量によって異なります。以下のポイントを参考にしてください。
- 雨漏りの量を確認: 雨漏りの量が多い場合、受け皿はすぐにいっぱいになることがあります。そのため、雨が降っている間は頻繁にチェックして、溢れないように注意が必要です。
- 受け皿のサイズ: 使用する受け皿のサイズにもよりますが、一般的には数時間ごとにチェックすることをお勧めします。特に激しい雨の場合は、受け皿が迅速に満タンになる可能性があるため、1時間ごとに確認すると良いでしょう。
- 夜間の管理: 夜間や就寝中も雨漏りが続く場合は、大きめの容器を使うか、複数の容器を設置しておくと安心です。これにより、頻繁に起きて水を捨てる必要がなくなります。
- 安全性の確保: 受け皿が溢れると床が濡れて滑りやすくなり、家財にも損害を与える可能性があります。安全を確保し、二次的な損害を防ぐためにも、定期的に水を捨てることが重要です。
このように、雨漏りの状況と受け皿のサイズに応じて、水を捨てる頻度を調整することが大切です。また、雨漏りそのものの修理を早急に行うことで、このような対応が不要になるため、専門家による修理を検討することをお勧めします。
雨漏りの受け皿として使える道具
突然の雨漏りが発生した時、真っ先に思いつくのがバケツでの応急処置です。
ほとんどの方が、出来るだけ建物内部に雨水を浸透させないためにも、バケツなど堀が深い受け皿を使用して被害拡大を防ぐことだと思います。
しかし、最近ではバケツが家にない方も多いかと思います。そういった方にはどんなものがバケツの代わりになるのか?日常で使用しているものを紹介していきます。
雨漏りの受け皿①衣装ケース
バケツがないときに雨水を受け止めてくれるオススメの受け皿が、衣装ケースになります。
衣装ケースはかなりの水が入るため、しばらく水を捨てに行く手間が省けるのでオススメです。
ですが、押入れなど取り出すのに容易でない場所で衣装ケースを使用すると運び出す最中に溜まった水を溢してしまう恐れがあるので、溜まった雨水を捨てにいきやすい場所で使用するのが良いでしょう。
雨漏りの受け皿②ゴミ箱
バケツの代わりに使用できるのがゴミ箱です。
色々な大きさや素材があるかと思いますが、ビニール袋を被せて使用すれば、プラスチックの素材でなくても受け皿に使用することができます。
雨漏りの受け皿③紙オムツ
意外と知られていないのが、紙オムツです。
紙オムツの吸収性はとても優れているため、雨漏り箇所に貼り付けるか、真下に受け皿として置いておく事ができます。
子供用の紙オムツであっても問題なく使用する事ができます。
雨漏りの受け皿グッズ!オススメ商品を紹介
雨漏りに備える便利アイテム「雨漏り受ける君」を紹介します。
こちらの商品は、雨漏りした時以外にも、キャンプやエアコンの掃除、防災対策に使えるアイテムです。
畳めて繰り返し使用できるので一つ持っていてもいいかもしれません。
雨漏り受ける君の使用方法
雨漏り受ける君を広げ、雨漏りしている箇所に貼り付けます。
貼り付け終わったら、ホースを繋ぎます。
ホースを繋いだらつなぎ目をテープで止めます。
あとは任意の場所に水を流すことも、溜めることもできます。
家の内側から雨漏りを補修する方法
次は、家の内側から道具を使用して雨漏りを補修する方法を解説します。
補修する前に、まずは応急処置を行い周辺の水気を取り除きましょう。
防水テープを貼る
屋根裏や窓サッシなどの雨漏り時に有効な対策が防水テープです。
防水機能を持つ粘着テープを雨水の侵入している隙間箇所に貼り付けて使用します。
アルミ製やゴム製のものがあります。
使用する際は、まず貼り付ける部分の水気を雑巾等で拭き取り貼り付けましょう。
テープを貼り付ける際は、下から上に貼り付けると雨水が侵入しにくく効果的です。
防水テープについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りの内側からの修理についてのまとめ
雨漏りを家の内側から補修する場合には、まず応急処置を行い被害拡大を防ぎましょう。
雨漏りの受け皿を使用する応急処置方法は様々ありますが、オススメはバケツのような堀が深い容器です。もし自宅にバケツがない場合には、ゴミ箱、衣装ケース、紙オムツなどがオススメです。
その後、一時的な手法として防水テープを使用するのがいいかと思います。ですが、あくまで一時的な時間稼ぎでしかないため、補修後はしっかりと雨漏り専門業者にみてもらい、根本的な原因から雨漏りを直してもらいましょう。
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。