屋根からの雨漏れは経年劣化が原因!?雨漏り工事の内容と修理費用を徹底解説!

雨漏りの発生箇所で一番多いのが「屋根」です。
屋根は日々紫外線や雨風にさらされ、家の中で一番ダメージが露骨に現れる箇所になります。
今回は、そんな屋根からの雨漏りの原因と修理費用について解説していきます。

目次

屋根からの雨漏りの原因は経年劣化?

屋根から雨漏りする原因はルーフィングの劣化、コーキングの劣化、どこかに隙間がある、などが考えられます。屋根は野地板とルーフィング、屋根材の3層構造となっており、ルーフィングで水を止めています。

もしルーフィングが劣化して防水性能がなくなると、雨水が染み込み家の中にまで入ってきてしまいます。板金の浮きや屋根材のひび割れの劣化はルーフィングの劣化を早める一因ではありますが、雨漏りの直接的な原因となるわけではありません。
ですが、注意は必要です。

以下のような症状がある場合にはメンテナンスをしましょう。
・屋根材のズレや割れ、浮きなど
・漆喰が崩れている
・谷樋板金の傷み
・棟板金のクギが浮いている
・雨樋が詰まっている、壊れている
・コーキングが剥がれている
・外壁にヒビが入っている

屋根とのつなぎ目や隙間も雨漏りの原因になる

屋根を登ってみると外壁との継ぎ目のところや、板金のところに隙間があり、そこから雨漏りする原因となる場合も多いです。
わずかな隙間は目視での確認が難しいため、しっかりと細かい調査をしなければ侵入口が見つからないこともあります。

経年劣化以外での雨漏り

自然災害、特に強風や大雨は、我々の住まいにとって大きな脅威となります。強風が吹き荒れると、屋根の瓦がずれたり、外壁が剥がれたり、窓ガラスが割れたりする可能性があり、これらが雨水の侵入路となって雨漏りを引き起こします。また、大雨が降ると雨どいが溢れ、壁に直接雨水が当たり、外壁の防水性能が低下していると雨水が侵入しやすくなります。さらに、家の経年劣化が進むと、その防水性能は低下し、自然災害時には雨漏りのリスクが高まります。このような問題を防ぐためには、定期的なメンテナンスと、早めの修理が必要です。また、強風や大雨による自然災害に備え、防災意識を持つことも大切です。

雨漏り工事の種類と方法を解説

屋根には表面の屋根材だけでなく、取り合い部分の棟、採光のための天窓、屋根についた雨樋など多くの部位があり、それぞれ修理方法が異なります。

雨漏り工事で共通して言える補修方法として、わずかな隙間から漏水している場合には、防水テープやコーキングの処置で直す場合があります。
ひび割れなどの場合には、コーキングを充填することで補修を行うことが多いですが、コーキングや防水テープといった補修方法は長期間の効果は望めないため、応急処置として考えた方がいいです。

・防水テープ、コーキング処理 数千円~5万円程度

コーキングについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
雨漏りの原因はコーキング剤の劣化?自分でDIY補修するやり方を解説 コーキングってよく聞くけど何なの?とコーキングについてよくわからない方が大半だと思います。家の大切な構造といえば、柱や屋根、基礎などを思い浮かべる方が多いと...

屋根材の修理

屋根修理業者を呼んで、屋根材の部分差し替えやズレの補正作業を行い雨漏りを止めます。
スレートや瓦などの屋根材に破損・脱落・強風による消失があって雨漏りしている場合に行います。
なお、屋根材をチェックするために屋根に自分で登るのは危険なので、くれぐれも行わないでください。

屋根材についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
雨漏りしない屋根材は何?耐久年数と費用を比較し選ぶ際の7つのポイントを解説 新築を建てる時や、リフォームする際に屋根材選びで頭を悩ませ「一体どの屋根材がベストなの?」とお悩みになる方がとっても多いです。屋根材によって寿命がバラバラな...

陸屋根の修理

陸屋根の床面の防水層を新しくする工事により、雨水の侵入を解消します。
陸屋根には水が溜まりやすく、また人の通行もあるので、10年程度を目安に防水層のメンテナンスが必要です。

陸屋根からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
パラペットからの雨漏りは陸屋根に多い!?原因について解説 一般住宅では陸屋根と呼ばれる平らな屋根の家、ビルなどでは屋上の外周部分でパラペットを見かけることがあるかと思います。このパラペットが原因で雨漏りが発生するこ...

屋根棟や谷樋の修理

屋根の棟板金は、15年前後で浮きや釘のゆるみが起こり、雨水の侵入口となりやすい部位です。
棟だけでなく、屋根の谷、破風、ケラバなどの取り合い部分が原因だった場合は、屋根修理業者を呼んで板金交換や修理作業を行います。

棟からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
板金からの雨漏りは棟板金・谷板金の劣化が原因!?瓦屋根の棟部や隅棟の修理方法を解説! 「棟板金」と聞いても場所が分からない方が大半だと思います。棟板金とは、三角になっている屋根のとんがっている場所にある屋根で一番弱い箇所に取り付けられている金...

天窓の修理

天窓の施工ができる屋根修理業者を呼び、パッキンの交換作業を行います。

階段部分などで採光のために天窓(トップライト)が設置してある場合、雨水の侵入経路も天窓がもっとも疑われます。

天窓からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
天窓の雨漏りは経年劣化が原因!?修理費用や火災保険は使えるのかトップライトについて解説 天窓から雨漏りが発生するなんて一昔前の話でしょ?なんて思っている方はいませんか?天窓自体の性能も年々アップし、高性能な海外の天窓も多く流通しているため、たし...

雨樋の修理

雨樋の寿命は、約20年程度と言われています。年数が経過することにより、雨樋そのものや雨樋を止めている部分がもろくなったり、変形したりします。
雨樋の劣化や破損が原因で水があふれ雨漏りの原因となっている場合は、一部ないし全部の交換を行います。雨樋のつなぎ目のことを継ぎ手といいますが、このつなぎ目が外れたり、雨樋を支えている金具の破損や歪みで、傾斜不良が起こることで、雨樋の不具合が起こります。

雨樋の雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
雨樋の詰まりで雨漏りに!?樋の構造と役割を解説します 雨樋とは?雨樋が詰まることで雨漏りになる!?日常生活では、あまり意識しない雨樋ですが、雨樋には大事な役割があるのです。普段なんとなく近所の雨樋が目に入り見た...

屋根の雨漏り修理にかかる費用

屋根の修理する部位によって修理費用は異なります。
屋根材の修理には、その修理箇所の規模にもよりますが1万5000〜8万ほど、屋根の棟に関しては、10万〜、陸屋根の防水層は10万〜、天窓の修理は5万〜、雨樋は部分修理であれば3万〜、全体交換であれば10万以上になる場合が多いです。

雨漏りの費用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
雨漏りの修理費用って相場はどのくらい?屋根の部分修理から全体リフォームまで解説 雨漏りの修理費用はいったいいくらくらいかかるの?と思う方は多いかと思います。雨漏りの発生は、一生に何度も起こることではありません。もしかしたら、生まれてから...

経年劣化の雨漏りは火災保険が使えない?

結論から言いますと、経年劣化による雨漏りは火災保険が使えません。
火災保険を使って、雨漏りを修理するには「強風などを伴う自然災害によるもの」である必要があります。
強風によって建物に被害が発生して、その被害箇所が原因で、その後雨漏りしている場合には火災保険が使える可能性が高いです。

雨漏りの修理で火災保険を使うにはその雨漏り原因が自然災害によるものであることが条件です。しかし、雨漏り原因が「自然災害によるものなのか」、「経年劣化によるものか」を区別することは、素人が判断することは難しいです。
自分で判断せずに雨漏り専門業者に相談した方が損することはありません。

しかし、原因が自然災害なのか経年劣化なのかの区別は素人には難しい

雨漏り原因が「自然災害によるものなのか」、「経年劣化によるものか」を区別することは、素人が判断することは難しいです。
なぜかというと、台風が過ぎた何ヶ月後に被害が出たり、台風の日に起こった雨漏りが自然災害によるものとは限らないからです。

雨漏り修理に火災保険を使う場合は、建物の築年数を一つの指標にされる場合があります。

火災保険の対象とされる築年数は、およそ2年から45年くらいの建物で、築45年以上の場合、雨漏りしても経年劣化と判断されることが多いようです。

ただ、築年数だけが指標ではありませんので、45年以上経過していても専門業者に相談して損はありません。

火災保険についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
火災保険を雨漏り修理に使用!?適用の条件と損しない申請の仕方を解説 雨漏りの修理費用は被害規模や業者毎に異なるため、相場と言う相場はありません。 屋根修理にかかる金額は10万円〜100万円場合によっては更にかかったり、高額になるも...

雨漏りは屋根以外でも発生する!

雨漏りは屋根以外の場所からも発生します。
ですので、屋根でない部分からの雨漏り修理についても知っておくのがいいでしょう。

外壁

外壁がサイディングの場合には、サイディングのつなぎ目にコーキングが施されています。
コーキングは日光などの影響を受け劣化し、ひび割れを起こすことがあります。
また、サイディング自体も割れが発生する場合があります。
モルタルの外壁の場合にも、ひび割れが発生します。
このように、壁に隙間ができてしまうと、内部へ水が浸入し断熱材にカビが生えたり木材が腐ってしまったりします。

壁と屋根の取り合い部分も、雨漏りしやすい場所です。
取り合い部分は複雑な構造で、適切な処置を施していないと、雨水が浸入してしまいます。
壁と屋根を施工する業者が異なることが多いため、施工不良が起きやすい場所でもあります。

ひび割れや隙間は、コーキングで処置します。
外壁全体の劣化が進んでいる場合には、塗装を検討してください。
外壁は塗装によって守られています。
塗装が剥がれた状態で放置すると、ひび割れが進行してしまいます。

10年程度で塗装が劣化し、効果を発揮できなくなるため再塗装が必要です。
塗装工事の場合には10日~2週間程度の日数がかかります。

  • ・コーキング処置 数千円~5万円程度
  • ・外壁塗装 80~150万円程度

外壁からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
外壁からの雨漏り!原因はクラック?外壁のひび割れ原因と修理方法、修理費用について徹底解説! 家の壁際にシミができていたり、雨漏りしているってことはありませんか?また、自宅の外壁で、ひび割れのような亀裂を見つけて心配になっていませんか?雨漏りするのは...

ベランダ

ベランダには雨漏りにつながりやすい要因が多くあります。

排水口がつまって雨水がオーバーフローし、想定外の場所から水が浸入することがあります。

次に床面の劣化です。
ベランダの床面には、防水塗装がされています。
しかし、防水塗装も紫外線や雨水の影響を受け劣化していき、ひび割れや剥がれが起きることがあります。
特に、日当たりのよいベランダは劣化が早くなります

ベランダの手すりにある、笠木からの雨漏りもあります。
笠木の表面は金属などでできていますが、内部は木材なので雨水が浸入すると腐食してしまいます。
ベランダは、常に雨水にさらされている過酷な場所です。
少しのダメージでも、あっという間に雨漏りの原因となってしまいます。

次に、症状ごとの対策です。
排水口のつまりは、自分で掃除ができます。
ゴミのつまりだけでなく、排水口の周りの防水処理に問題がある場合には補修が必要になるでしょう。

排水口や笠木などで、部分的に防水処理の補修を行う場合にはコーキング剤で修理します。
すでに内部の木材に大きな損傷が発生している場合には、木材の交換や防水シートの貼り換えなど大規模な工事となります

床面に施してある、防水塗装の寿命は10年程度です。
防水塗装が剥がれてしまうと、あっという間に内部へ浸水してしまうので、ひび割れや剥がれが見られたら早めに対処しましょう。

防水塗装工事はまずベランダの洗浄を行い、古い塗装を剥がします。
下地に損傷がある場合には、補修をしたのちに塗装を行います。
基本的には、工事に1~3日程度が必要です。

  • ・コーキング処置 数千円~5万円程度
  • ・下地の修理・交換 15~20万円程度
  • ・防水塗装 4~12万円程度

ベランダからの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

あわせて読みたい
ベランダの雨漏り原因は下から?DIYで修理する方法と費用についても解説します 住宅の二階は大丈夫なんだけど、一階の天井から雨漏りしている!雨漏りの原因は何なの? この様に、一階の壁部分などで雨漏りする場合、ベランダや外壁から雨漏りしてい...

雨漏り修理業者を選ぶポイント

信頼できる業者を選ぶポイントについてお伝えします。業者を探す際には、ぜひ以下のポイントを参考にしてください。

  • 資格を持っている
    雨漏り修理に関連する資格はいくつか存在します。しっかり資格を持っているということは、雨漏り修理の知識や技術を持っており、信頼できる指標のひとつになります。雨漏り診断士、建築板金技能士、登録建築板金基幹技能士、屋根外装調査士などがメジャーな資格になります。
  • 保証を設けている
    万が一の際に備えて保証を設けているかどうかも業者選びのポイントのひとつです。
    保証とは、雨漏り修理を終えた後に再度雨漏りが発生してしまった場合、一定期間の間であれば無料で修理をおこなってくれるものです。
    業者によって設けている保証の期間が異なるため、しっかり確認しておきましょう。
  • 口コミや評価を確認する
    業者の口コミや評価も確認しておきましょう。
    その際に、出所が不明な口コミや評価が載せられている業者は注意が必要です。ホームページの口コミや評価は、業者が都合のいいように載せてしまうことも可能です。口コミや評価がどこからの情報なのかしっかり確認しましょう。
  • 業者の顔が見えるホームページなどに社長や従業員の顔写真が載せられている業者は、お客様に信頼してもらうために載せいてる場合が多くあります。逆に、避けたほうがいい業者は顔写真を載せていない場合が多くあります。情報を隠したいような理由があるのかもしれません。ホームページは自分の好きなように作ることができます。あくまでも判断基準のひとつとしましょう。
  • 見積もりが相場から大きく外れていない見積もりを取ってみて、相場よりも高すぎたり安すぎたりしないか確認しましょう。初めから高額な見積りを出し、その後に大幅な値引きをする業者にも注意が必要です。金額を操作することで、お得感を出そうとしている可能性があります。また、見積もりが不明瞭な業者にも注意しましょう。何にいくらお金がかかっているのか不明で、サービスに見合わない料金を請求されてしまうおそれもあります。きちんと詳細を確認し、見積りに納得できたら契約に進みます。
  • 相談時の対応がいい相談をした際に、悩みに共感してくれたり親切な対応だったかどうかも業者選びのポイントになります。相談した際の対応がいい加減な業者だと、施工もいいかげんになってしまうのではないかと不安にもなります。
    マナーもきちんとしており、丁寧に対応してくれる業者を選びましょう。
  • ホームページが存在しないor豪華すぎる業者は避けるあらかじめホームページで業者の情報を得ることができない場合は、避けたほうがいい場合が多くあります。
    ホームページがない業者が全て信頼できないとは限りませんが、自社のホームページを持っており、事前にサービス内容や料金を確認できる業者に依頼するのが安心です。

    また、ホームページがきらびやかな業者にも注意が必要です。見栄えはよくても施工事例や従業員の顔写真などがなく、実態がわかりにくい業者は避けましょう。

雨漏り工事の見積もり費用内訳を解説

雨漏り修理・リフォームする際の見積もり内容の内訳は大きくざっと分けて3つに分けられます。

あくまで下請けなど中間マージンが発生しない業者に修理を頼んだ場合の内訳目安となります。

大まかではありますが、下記の費用が見積もり価格に入っていると考えて下さい。

・人件費:1人が1日働いた時に出る人件費×工事にかかる人数×工事にかかる日数

・材料費:実際に工事にかかる材料費・撤去した際に出る処分代

・利益

雨漏り修理費用の内訳①人件費

太陽光パネル

人件費に関しては、職人1人が1日働いた際にいくらかかるのか?会社の中である程度、元から見通しはついています。

ですので、何人で何日間かかるか?工事の見通しがついた時点で人件費の価格は決まります。
1人の人件費は約1.5万円くらい~2.5万円くらいだと考えれば良いと思います。

「今回の工事は、30分くらいしかかかっていないし、3,000円くらいのものなんじゃないの?」なんていう質問をよくいただきますが、1人の人件費を仮に2万円とすると、たとえ30分しか修理に時間がかからなかったとしても、そこまでの移動時間、その用意にかかる時間、実際に工事をしている時間等を考えてみてください。

例えば、午前中に2件以上の仕事をこなすとなるとかなり時間的に厳しいことが分かるでしょう。

となると、たとえ30分しか屋根の上での作業がなかったとしても半日程度の人件費がかかってしまいますので、人件費が1万円程度加算されるのは普通だと考えていただきたいと思うのです。

雨漏り修理費用の内訳②材料費や車両の燃料費など

屋根塗装に使用する塗料

材料費についてですが、例えば同じ材料を使っている業者がいたとしても、その業者がいくらでその材料を購入することができるのか業者ごとに仕入れ費用は変わってきます。

会社の規模が大きく、それなりの量をまとめて購入できる場合には材料費が安くなる傾向にありますし、また老舗だったり、特別なコネがある場合にも材料費が安くなる場合もあるでしょう。

また、同じ工事をするにあたっても、材料に使用する素材が違うと、材料費が2倍、3倍になることもあります。

基本的には、材料が良くなると、耐久年数が長くなる場合が多いので、その家に、これからどのくらいの期間住んでいたいのか、を自分の中で改めて問い直し、確認をして工事を依頼すると、適正な素材を使用してもらえるはずです。

今後20年しか住む予定がないのであれば、50年の耐久性がある素材を使用することはオーバークオリティですし、無駄なお金を使ってしまうことになりますが、逆に、30年住みたいのに15年しかもたないような素材を使用するというプランはありえません。

3.利益

屋根工事

3の利益は、一般的には2割から3割程度が利益として載ることが多いと思います。

これがないとその工務店の人は利益が無くなってしまい、食べていけなくなってしまいますから、ある程度の利益は必ず載せているはずです。

雨漏り修理にかかるその他の費用は?

あとは場合によって、

  1. 足場代金
  2. 処分代金
  3. 調査料金
  4. 高所作業車等の機器の使用料金
  5. 元請けの利益

等がプラスになる場合があります。

A.足場代金

足場

Aの足場代金ですが、足場の規模や種類にもよりますが、15~30万円程度を考えておいたほうが良いと思います。

原則として、高さ2m以上の場所で工事を行う場合は、下記のように、足場を設置しなければならない、となっています。屋根が雨漏りの原因で、その工事を行う場合には、原則として足場を設置すると考えて下さい。

第五百十八条  事業者は、高さが二メートル以上の箇所(作業床の端、開口部等を除く。)で作業を行なう場合において墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならない。

2  事業者は、前項の規定により作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に安全帯を使用させる等墜落による労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
厚生労働省「労働安全衛生規則」より

ただし、足場をかけなくても工事ができる方法もありますし、足場をかけることが困難な場合もありますので、足場を必ずかけるかといえば、そうとは限りません。

ですから、同じ工事箇所であったとしても、会社によっては、「足場をかけずに作業ができますよ」という会社もあれば、「必ずこの場所なら足場をかけさせてください」という会社もあるのです。

また、本来はいけないことではありますが、業者の中には、お客さんが安く済ませたいと思っているし、足場をかけなくてもできる仕事なのだから、足場はなしで仕事をしてあげたい、と考える業者もあります。

工事を依頼する側にとっては安いに越したことはない、と考えるのであれば足場をかけない、という選択ができる会社を選ぶ、という選択肢もあるでしょうが、考えててみて下さい。

同じ箇所で、足場をかけなければ工事をできません、という会社があるということはそれなりに危険度も高い、ということです。

仮に、足場をかけないで工事をしてもらって、その際に大怪我をした人が出てしまったり、最悪の場合、死人が出てしまう可能性もあります。実際に工事の最中に死人が出てしまったという現場の話もたまに聞こえてきます。

お問い合わせをいただいた方の中には、「たとえ調査だけでも、足場をかけてやってください」という方もいらっしゃいました。

この方の場合は、以前工事をしてもらった際に、その工事で、人が足を滑らせ、目の前で落っこちてしまい、亡くなってしまったのだそうです。

そうなってしまうと、いくら安くやってもらったとしても気持ちがいいものではありませんよね。

ですから、一概に足場をかけないほうが安くつくからといって、足場をかけない選択肢のほうが正しいとは限らないのです。

B.処分代金

素焼き瓦

Bの処分代金についてです。
例えば、昔の瓦屋根であれば、瓦の下に10トン以上もの土が乗っている場合が結構あります。この土が、瓦の下に入ってしまう水を吸収し、雨漏りを防ぐ役割の一部を担っているのです。

しかし、築40年、50年となってくると、この大量の土が乗っているために、家の障子が開きにくくなったり、扉が開きにくくなったりします。

また、それだけ築年数が経ってくると、地震が起きた時に崩れてしまう確率も上がってくるのです。

そこで、そういった土が多く屋根に乗っている家で、屋根を葺き替える場合には、基本的にこの土を撤去します。

そうすると、さすがに10トン以上もの土を運ばなければならないとなると、それを持っていくためのダンプが必要になります。しかも、10トンのダンプが入るような道沿いに家があれば良いですが、そんな家はあまり多くありません。2トンとか4トンのトラックで土を何度かに分けて運び、処分することが多いでしょう。

そうすると、それだけでもそれなりの金額がかかってしまいます。

また、昔のコロニアル、カラーベストと呼ばれるような平らな瓦にはアスベストが含まれていました。そうなると、その処分をするには、それらの瓦を運ぶ料金以外にその処分代金が20~30万円程度かかってきます。

ですから、この処分代金は、馬鹿になりません。

C.調査料金

笠木の雨漏り調査

Cの調査料金ですが、これは会社によって、工事を頼んでくれたら調査料金はいただきません、というような会社もあるでしょうし、一律で調査をしたらいくら、と料金が決まっている会社もあるでしょう。
そこは、ご自身が良いと思うものを選択するしか無いと思います。

ただ、私たち雨漏りの専門家としては、場所にもよりますが、10万円を超えるような調査費用を払うくらいならば、一番あやしい場所に処置を施したほうが良いと思います。

一番あやしい場所である、ということは、もし今現在、その場所から雨漏りをしていなかったとしても、そう年数が経たないうちにそこから雨漏りがしてくる可能性が高い、ということでもあるので、もし仮にその場所が今の時点の雨漏りの直接の原因ではなかったとしても、手を入れておくほうがよいと考えているのです。

もちろん、その処置自体の金額が膨大な額になってしまうのであれば、多少お金をかけても調査を綿密にして、その漏っている箇所だけを確実に修理するという方が良い場合もあるでしょう。

そこは考え方次第です。

雨漏りの調査については下記の記事で解説しています↓

あわせて読みたい
雨漏りの調査費用はどのくらい?確認方法と優良業者の選び方について解説 自宅など様々な建物で発生した雨漏りを直す際に行われるのが「雨漏りの調査」です。雨漏りの調査を行うことで、現在の状態や原因がわかることはもちろん、しっかりとし...

D.高所作業車等の機器の使用料金

Dの高所作号車等の機器の使用料ですが、これは、たとえば足場をかける代わりに高所作業車で作業をするほうが効率が良かったり、安くすむ場合があったりもします。

高所作業車を持っている会社であっても、それなりに値段が高いものですから、やはり使用料金は課金するはずですし、高所作業車を持っていない会社であれば、レンタルしてこなければなりませんので、10万円~の金額がどうしてもかかってしまいます。

E.元請けの利益

Eの元請けの利益に関しては、直接職人にお願いする場合には関係ありません。
例えば、大手のハウスメーカーや工務店にお願いした場合には、そこが直接工事をすることはありませんから、どうしても下請けに仕事を振ることになります。

そうすると、どうしても元請けの利益が請求に乗って来ることになります。
大手であれば、大抵の場合はその金額の3~4割程度が元請けの利益だと考えていただくと良いかと思います。

そんなに元請けが利益を取るんだったら、直接職人に頼んだほうがいいじゃないか、と考えるかもしれません。
しかし、これも一概にどちらが良いとは言えないのです。

大手に頼んだ場合には、その後、修理が失敗してしまって再度雨漏りがしてしまった、という場合にはさすが大手です。それなりにきちんと対応し、アフターフォローは、まず確実にやってくれることでしょう。
その辺の保証も併せて考えると、そこに大手に修理を頼むメリットがあります。

逆に、職人の場合には、その職人の腕の善し悪しによって、工事の出来が変わってきます。たまに、素人のような職人さんや知識のない職人さんもいらっしゃいますから、選び方によっては、雨漏りは止まらない、しかしお金は取られて、その後のフォローはきちんとやってもらえない、という最悪の事態も考えられます。

しかし、もし良い職人さんを探すことができれば、もちろん価格も安く、工事もきちんとやってもらえて、しかも何かが起きたときのフォローも抜かりない、という最高の状態を作り出すこともできるのです。

その中で、何を選ぶのかは、発注する方が何を目的とするのかによって違うと思います。
手軽に安心をお金で買うのか、頑張って様々な情報を調べることによって、安くて確実な会社だと思うところを見つけ出し、そこに依頼するのか、という選択をすることになると思います。

私たち屋根雨漏りのお医者さんに依頼してもらうということは、後者で、良い職人を見つけた、ということになるのではないでしょうか。

雨漏り工事についてのまとめ

雨漏りのまとめ

雨漏りの修理にかかる費用は、修理箇所によって大きく異なりますが、屋根から雨漏りしている場合は約5万円~150万円と原因と修理方法によって大きく金額が変わってきます。

全国には多くの業者が存在します。信頼もできて金額にもサービスにも納得できる業者を探すのはなかなか大変です。
雨漏り修理の業者探しのことなら、「屋根雨漏りのお医者さん」までお問い合わせください。弊社には雨漏り修理のプロが多く加盟しております。お客様が安心して修理を任せられるプロをすぐにご紹介します。

「雨漏り修理に関する相談をしたい」という方も大歓迎です。お気軽にお問い合わせください

栃木県の雨漏り修理の臼井進

こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次