古民家での雨漏りはDIYで直せるのか！？原因と修理費用を解説

2022年12月15日2024年8月29日

最近、昔ながらの雰囲気あることから、安く購入し、それをリノベーションしようとする方も多い古民家ですが、実際には雨漏りの影響がかなり多いです。
一般住宅のように少しの費用で直せるかと思ったら、全て交換が必要な状態で高額な費用がかかってしまうなんてことがあります。
今回は、古民家での雨漏りの原因とそれにかかる費用について解説します。

古民家で雨漏りする原因

古民家の場合、建物全体が経年劣化で寿命が切れていることが多いです。
どこか一部だけの修理で直せるような状態がいい家であれば別ですが、滅多にありません。
屋根であれば、ひび割れや防水シートの劣化、板金部分の劣化などが起こって雨漏りが発生します。
その他、外壁も同様にひび割れや、隙間などから雨漏りが発生します。
古民家ほどの昔の建物になると、外壁の裏側に防水シートが入っていません。
したがって、水が隙間から侵入してしまうとそのまま内部に侵入してしまい雨漏りが発生するのです。

古民家とは？

古民家とは、厳密にいうと正式な定義はありませんが、目安としては、建築後50年経過した建物を一般的に「古民家」と呼ばれることが多いです。
また、古民家には以下のような伝統構法があしらわれている特徴があります。

・茅葺屋根や、草葺屋根、日本瓦葺き屋根、土間、太い梁がある
・木造軸組工法で建てられている

古民家の雨漏りはDIYで直せるのか？

古民家の雨漏り修理方法は、基本的には交換になります。
屋根であれば、全葺き替えを行う必要があります。
既存の屋根材が和瓦で状態が良ければ、それを利用して下地のみ新しくすることもできます。
外壁も同様に全交換するのが望ましいです。
１箇所だけ一時的に凌いだとしても、いずれ違うところから雨漏りしてしまうからです。
また、雨樋やサッシなども既に寿命が切れていることが多いので交換するのが望ましいです。

古民家の屋根瓦の修理：どの部分を注目すべきか

古民家の屋根瓦の修理に取り組む前に、最初に理解すべきは、その構造と、どの部分が修理を必要とする可能性が高いかです。次のポイントを特に注意しましょう。

瓦の状態

瓦は屋根の大部分を覆う主要な材料で、劣化が進んでいると雨漏りのリスクが高まります。特に、古民家の場合、長年の風雨により瓦が傷んだり、割れたりしている可能性があります。また、瓦のズレも問題となります。一つ一つの瓦が正確に組み合わされていることが重要で、ずれが生じると雨水が屋根の下に浸透しやすくなります。

破風（はふ）

破風は、屋根の最も端にある垂直の壁部分で、ここもまた雨漏りの一因となる可能性があります。破風の材料が傷んでいたり、防水が不十分だったりすると、雨水が壁から侵入し、内部に漏れ出すことがあります。

棟（むね）

棟は屋根の最も高い部分で、瓦が二つの斜面の境界線を形成します。ここは風雨から直接影響を受けるため、時間と共に劣化しやすいです。瓦が割れたり、ズレたり、防水材が劣化してしまっていると、雨漏りの原因となり得ます。

雨樋（あまどい）

雨樋は雨水を適切に排水するための重要な機能を果たします。しかし、これが詰まったり、破損したりすると、雨水は適切に排水されず、屋根や壁に滞留してしまう可能性があります。これが雨漏りの原因となることもあります。

以上のような部分を特に注意深く観察し、問題があれば適切な修理を行うことが重要です。古民家の屋根瓦の修理は、時には専門知識と技術を必要とするため、自身で対処できる範囲を超えている場合は、専門的な修理業者に依頼することを検討しましょう。

古民家の雨漏り修理にかかる費用

古民家の場合、全部交換するのが基本になってきますので、交換した場合の費用を紹介します。
状態によっては部分修理ができ、かなり安くできることもあり得ます。
屋根・外壁全体の修理となると100~200万円ほどかかります。
雨樋の交換やその他、部材の交換であっても10~50万円ほど見ておくと安心でしょう。

ですが、これ以外にも基礎から作り直しが必要な場合など、建て替えが必要になる場合もあるので、購入する前はリノベーションにどのくらい費用がかかるのかあらかじめチェックしてから購入しましょう。

※ただし屋根作業は、高所作業で危険な上に、古い屋根にはアスベストが含まれている可能性があるので、屋根の葺き替えは専門業者に委託するのがおすすめです。