雨漏りを完璧に直すには、原因箇所の特定が不可欠です。
一見、簡単そうに思えますが、これが難しく様々な方法を用いて、雨漏りの原因箇所を特定することが多いです。
一般的には目視、散水調査や、赤外線サーモグラフィー調査など行いますが、発光液調査と呼ばれる方法もあります。
今回は、この発光液調査について解説していきます。
色水を使った雨漏りの発光塗料調査とは?
発光液調査とは、散水調査と一緒に行われる調査で、散水する水に発光塗料を混ぜて、原因と思われる箇所にかけて特定する調査方法です。無事にその色が雨漏りすれば特定成功となります。
水のみで行う散水調査だと、無色透明で反応があっても、複数箇所あるような雨漏りだとどこから漏れてきているのか分からなくなります。
そのような複雑な雨漏りの場合に、発光液調査が使用されます。
散水調査とは、雨漏りしていると疑わしい箇所にシャワーをかけて擬似的に雨漏りを再現して特定する最もメジャーな方法です。
レインボービュー調査などとも呼ばれ色水とも同じ
発光液調査は、紫外線投射発光調査やレインボービュー調査などとも呼ばれる雨漏りの診断方法で「色水を用いた調査」と表現されることもあります。
「色水」といっても、実際に使用する液体は無色透明で色は付いておらず、調査する際に紫外線ライトを当てると、色鮮やかに液体が発光する仕組みになっいます。
体や環境に害はないので、居住者の健康や、建物や設備を壊すことなく調査できるため心配はありません。
発光液は「蛍光増白剤」と呼ばれる液体で紫外線を吸収して青白い光に変えられるのが特徴の染料の一種で、洗濯洗剤にふくまれるなど、日常的に使用されている安全な成分です。
使用される色水の種類
色水調査で使用される色水には、いくつかの種類があります。一般的には、以下のような特徴を持つ色水が使用されます。
- 安全性が高いもの:人体や環境に無害であることが重要です。安全性が確認された着色剤を使用します。
- 鮮明な色:調査結果を視覚的に確認しやすくするために、鮮明で目立つ色が選ばれます。例えば、赤、青、緑などの色が一般的です。
- 洗い流しやすいもの:調査後に簡単に洗い流せる色水が好まれます。これは、建物や周囲の環境を汚さずに済むためです。
- 光に強いもの:調査中に色が薄れないように、光に対して強い色水が使用されます。
これらの色水を適切に使用することで、雨漏り調査の精度と効率を高めることができます。色水調査は、迅速かつ確実に雨漏りの原因を特定し、適切な修理を行うための重要な手法です。
色水散水法とは
色水散水法とは、建物の雨漏りの原因となる箇所を特定するための手法の一つです。この方法は特に複雑な構造を持つ建物や、雨漏りの原因が一目で明らかでない場合に有用とされています。
色水散水法の具体的な手順は以下の通りです。
- まず、建物の屋根や外壁など、雨漏りの可能性がある部分に色付きの水(色水)を散水します。この色水は、通常の水よりも目立ちやすく、雨漏りの原因となる微細な裂け目や穴からもしっかりと漏れ出るように特別に調製されています。
- 次に、建物の内部を詳細に調査し、色水がどこから漏れ出ているかを特定します。これにより、雨漏りの原因となる箇所を正確に把握することができます。
- 最後に、特定した箇所に対して適切な修理や改善策を施します。
この方法の利点は、雨漏りの原因となる箇所を直接的に特定できること、そしてその結果として必要な修理や改善策をより効率的に行えることです。ただし、色水散水法は専門的な技術と経験を必要とするため、専門の業者に依頼することが一般的です。
雨漏り調査に発光液調査が向いている条件とは?
発光液調査は天候に関係なく行うことができ、木造、鉄筋コンクリートなど、あらゆる構造や工法の建物にも対応できる方法です。
発光色の異なる発光液を使用することで、複数の場所からの雨漏りも調査できます。雨漏りが複数の場所から発生している場合は、発光液調査がおすすめです。
雨漏り調査に色水(発光液)を使うのはなぜ?
雨漏りが発生して補修を行う際、雨漏りの原因箇所は非常に見つけ辛いものです。
殆どの場合、まずは散水調査という方法で調査を行いますが、原因箇所が複数あるなどどこからの雨漏りなのか特定が難しい場合、色水を使用して判別するのです。
ですので目視では確認しづらい、雨水が屋内へ浸入してから室内へ漏れだすまでの経路を水の色を変えることで視覚的に特定することができます。
発光液調査のメリット
雨漏り調査によっては、天候により日程を調整しなければならない調査方法もあります。発光液調査は雨でも晴れでも天候に関係なく、調査を行うことができます。
また複数の場所から雨漏りしている場合も同時に調べられる点です。
調査場所によってライトを当てたときの色が異なる発光液を使用することで、複数の場所から雨漏りしている場合も、それぞれの侵入経路を確認できます。
発光液調査のデメリット
発光液調査のデメリットは業者によっては費用がかかる点です。
費用相場は15万~20万円程で、調査場所の高さや建物の大きさにより費用は前後します。
発光液調査は散水調査とあわせて行われることが多い調査方法で、発光液調査自体は技術力が必要な作業ではありませんが、調査を行う前に雨漏りの原因箇所をある程度予測する必要はあります。
雨漏り箇所をより正確に特定するためには、発光液調査と合わせて散水調査が欠かせないため、散水調査には知識や経験が求められます。
そのため、優良な業者と契約することが重要となります。
発光液を使った雨漏り調査方法
発光液調査は以下の工程で行われます。
ステップ1: 準備
色水散水法を行う前に、まず該当の建物内部をよく観察します。これは、既存の水滴や湿度を確認し、色水が流れ込む前の状態を理解するためです。このステップでは、細心の注意を払って観察を行い、その後のステップでの比較材料とします。
ステップ2: 色水の散布
色をつけた水(通常は食品色素など人体に無害なものが使用されます)を雨漏りが疑われる建物の外壁や屋根に散布します。これは通常、特殊な散水装置を使用して行われます。
ステップ3: 漏水箇所の特定
色水が散布された後、建物の内部を再度観察します。色水が内部に漏れてきている場所があれば、その箇所が雨漏りの起点である可能性が高いです。
ステップ4: 色水流入パスの追跡
色水が見つかった場合、その水がどのルートをたどってきたのかを追跡します。これにより、雨漏りの起点だけでなく、水がどのように流れてきたのかも理解できます。これは、将来的な雨漏りの防止策を立てる上で重要な情報となります。
ステップ5: 対策と修復
漏水箇所と流れの原因が特定できたら、その情報を基に修復作業を行います。これには、裂け目や穴の修復、防水層の強化、排水経路の改善などが含まれる可能性があります。
色水散水法は、特定の技術と経験を必要とするため、プロフェッショナルな業者に依頼することが一般的です。そして、この方法は雨漏りの原因となる箇所を的確に特定することが可能なため、効果的な修復策を立てることができます。
雨漏りの調査費用
雨漏り調査の費用は、業者や調査方法、調査範囲によって異なります。相場については一概には言えませんが、一般的には以下のような範囲で考えられます。
- 基本的な雨漏り調査: 無料~数千円
- 詳細な調査(色水散水を含む): 1万円~5万円
- 大規模な調査(広範囲や複雑なケース): 5万円以上
ただし、これらの価格はあくまで目安であり、実際の費用は業者や対象物件の状況によって変わります。また、修理費用は調査費用とは別途必要になることが一般的です。
調査費用に関しては、複数の業者から見積もりを取得し、適切な価格でサービスを提供している業者を選ぶことが大切です。ただし、安さだけで業者を選ぶのではなく、信頼性や実績も考慮して選びましょう。
発光液を使った雨漏り調査のよくある質問
Q1: 雨漏り調査はどのくらいの時間がかかりますか?
A1: 雨漏り調査にかかる時間は、調査の規模や対象エリア、業者によって異なります。一般的には、数時間から半日程度が目安です。ただし、複雑なケースや広範囲にわたる調査の場合は、それ以上の時間が必要になることがあります。
Q2: 色水散水による調査はどのような場合に有効ですか?
A2: 色水散水による調査は、雨漏りの原因が特定しにくい場合や、複数の要因が絡んでいると疑われるケースに有効です。また、雨漏りの起こりやすい箇所(屋根や外壁など)を特定する際にも役立ちます。色水を使用することで、漏水箇所がどこから来ているのかを追跡しやすくなります。
Q3: 雨漏り修理に保証はついていますか?
A3: 保証の有無は、業者によって異なります。一部の優良業者では、修理後に再発した場合に無償で対応する保証制度を設けています。ただし、保証期間や対象範囲は業者ごとに異なるため、事前に確認しておくことが重要です。また、保証がある業者を選ぶ際は、その条件や詳細についてもよく理解しておくことが望ましいです。
雨漏りの発光液調査についてのまとめ
散水調査だけでは発見が難しいような、複数の場所からの雨漏りには発光液調査がオススメです。
雨漏りによって生じた被害を補修する方法として注目されているのが、「雨漏り 発光液」である。この液は、水によって活性化され、発光する性質を持っており、雨漏り箇所を確認しやすくする効果がある。具体的な使用方法は、雨漏り箇所を特定して散水し、紫外線ライトを照射することで、液が発光し、原因を特定することができる。ただし、発光液はあくまで被害を確認するためのものであり、修理や補修の方法については別途調査が必要です。
発光液は色がついているため、液がついた箇所を確認することができる利点があります。
雨漏り修理は難しい作業です。
修理業者のなかには手抜き工事をしたり高額請求したりする悪徳業者も存在するため、信頼できる優良な業者を見つけることが非常に重要です。
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こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。