デザインばかりにこだわると雨漏りのリスクが上がる?
新築を建てるとき「デザイン性」や「利便性」ばかりに目を取られて、超重要な「雨漏りリスク」を見逃してしまう方が増えています。
雨水は、少しの施工不良でも見逃さずに建物内に侵入してくる「非常に厄介な存在」な為、昔から「雨仕舞い」という技術が受け継がれてきました。
雨仕舞いとは、少し施工ミスがあっても劣化しても、建物内に雨水の侵入を防ぐための工夫です。
ところが、最近の洋風住宅、デザイン重視住宅の増加で「雨仕舞いの重要性についての考え方」が失われ、新築でも雨漏りが発生するケースが急増しています。
ここでは、新築で雨漏りが発生しやすい新築住宅の構造について説明しますので、新築を検討している方は「雨漏りリスク」を頭に入れた上で、家の構造を考えてくださいね。
新築のリフォームや相談・雨漏り修理を依頼したい方や雨漏りの修理業者を探している方は、一度屋根雨漏りお医者さんのサイトをご覧ください。

近年、家を建てる際やリフォームを行う際は、デザイン性や機能性が重視されるようになりました。
そうした結果、新築なのに雨漏りが発生している住宅が急増しているのです。
また、そのほとんどがデザイン性や機能性だけを見てしまってデメリットを見ていなかったと答えています。
家を建ててから後悔するよりも、初めから設置予定の機能やデザインについてのデメリットを知ることで事前に対策や予防をすることができます。
雨漏りのリスクが高くなる機能や構造は主に4つあります。
・ 軒がない住宅
・ インナーバルコニー
・ 天窓の設置
・ ソーラパネルの設置
雨漏りしやすい家の構造①軒ゼロ住宅

日本は、雨が多いため古来より「深い軒」の住宅が建築されていました。
ところが、最近は建築コストの削減や、首都圏の住宅密集問題により、「軒がない家」や「軒が極端に短い家」が急増しています。
軒がない「箱型住宅」の人気が後押しして「軒がないほうがおしゃれ」というイメージが固定化されつつあるのです。
軒ゼロ住宅にすることで、雨水が建物内に侵入する可能性が急激に高くなるのです。
軒先は非常に雨漏りリスクが高い場所です。

部材と部材の「つなぎ目」にはどうしても隙間が空いてしまいますが、軒が深いことで、雨水が浸入したとしても、建物には雨水が届かずに排出することができる役割があります。
ところが、軒がない場合、簡単に建物内に雨水が浸入してしまいますし、軒が短いことで外壁や窓が常に雨や雪に晒されます。
特に窓と外壁の境目部分は、シーリングなどで防水処理が施されているものの、経年劣化による雨漏りが発生しやすい箇所なので、常に雨水にさらされていると雨漏りリスクは急増します。
またサイディングなどの外壁材も雨水が常にかかる状態では、劣化が早くメンテナンス周期も早まってしまいます。
つまり、軒ゼロ住宅は、家にとってはデメリットだらけのデザインなのです。
ヨーロッパ風の住宅も、軒がほぼありませんが、軒がない住宅が建っている地域は日本ほど雨が降らず湿気がない地域ばかりです。
日本には日本の風土にあった建築様式がありますので、デザインに惑わされず「本当に長持ちする家」を建てるようにしましょう。
雨漏りしやすい家の構造②ルーフバルコニー、スカイバルコニー

最近、屋上にスカイバルコニー(ルーフバルコニー)を設置する住宅が増えています。
お庭の代わりに屋上をお庭スペースにしてバーベキューや外遊びを楽しむ目的でこの数年で急増中の構造です。
中には、屋上に植物を植えることを推奨しているハウスメーカーも存在します。
ところが、これらの住宅は、雨漏り修理の専門家からしたら「それ、本気?冗談でしょ?」というくらい雨漏りリスクを増大させています。
「半永久的にもつ防水システム」は存在しません。

頑丈そうなビルや最新工法で建築されたビルだって、屋上の防水工事は10年周期で行わなければ、雨漏りが発生してしまいます。
鉄筋コンクリートですら、屋上防水工事は必須なんだから、木造が多い一般住宅では、なおのこと必須です。
ところが、一般住宅では、商業ビルほど「屋上防水」の重要性が認識されていません。
屋上防水工事は100万円近くかかるので、何も問題が起きていない間は、わかっていたとしても「何も被害がないからいっか」と後回しにしがちです。
すると防水処理が劣化する10年以降、雨漏りリスクが高くなります。
また、施工ミスがあった場合には10年どころか築1年ほどで雨漏りが発生することも少なくありません。
屋上をバルコニー化する場合は、防水メンテナンスにかかる費用や手間なども考えた上で慎重に導入を検討しましょう。
そして、導入したら決められた周期で必ずメンテナンスを行ってくださいね。
インナーバルコニーや部屋の上のテラスも危険です!

建物の奥に入っているバルコニーや1階の部屋の上に、テラスを作る住宅が多いですが、これも雨漏り黄色信号。
施工が間違っていれば築1年以内でも雨漏りが発生する可能性があります。
ベランダに出るサッシからの雨漏りで1階が水浸しになるケースもあるのです。
そして、バルコニーなどは定期的なメンテナンスが必要不可欠。
FRPなどの防水処理を、10年サイクルで行わなければ、防水機能が失われて、雨水がどんどん建物内に侵入してしまいます。
また、排水溝に詰まるゴミも雨漏りの原因になることも。
バルコニー=雨漏りと決めつけることはできませんが、日頃のお手入れや定期メンテナナスによっては、雨漏りリスクを高めますので、自宅に設置した場合は、こまめに掃除して定期メンテナンスを忘れないように心がけましょう。
雨漏りしやすい家の構造③天窓の設置は技術力が大事

昔も今も、天窓の雨漏りリスクは非常に高いです。
一体何故なのかというと、天窓自体の性能は年々上がっていますが、天窓と屋根をつなぐ部分はシーリングや防水テープで塞ぐしかないからです。
施工方法を間違えると、築年数が浅くてもすぐに雨漏りしています。
正しく施工されていても新築から10年も経過すればメンテナンスが必要になります。
かと言って住宅密集地では、日光を取りれるために天窓の設置は必要不可欠。
天窓がなければ全く日が差さない暗い部屋になってしまいます。
このような止むを得ない状況で天窓を設置する場合は、ハウスメーカーや工務店に「雨漏りに非常にナーバスになっているからくれぐれも気をつけて欲しい」旨を伝えておきましょう。
雨漏りしやすい家の構造④ソーラーパネル設置

ソーラーパネルを設置する新築が年々増加していますが、気をつけたいのが新築後に別の業者にソーラーパネルを設置してもらう場合です。
新築時にソーラーパネルを施工するのであれば、屋根一体型の屋根材とソーラーパネルを使うことが多いですが、新築後に設置する場合、屋根に穴をあけることがあります。
屋根に穴をあけて、その下の防水シートまで釘が貫通するため少しでも施工ミスがあるとたちまち雨水が建物内に侵入して雨漏りが発生するのです。
ソーラーパネルを設置するときは、屋根に穴を開けない工法にするなど、業者と慎重に検討してください。
また、後から設置する場合は、施工力が高い業者を選びましょう。
新築時の施工不良が雨漏りの原因に!
構造上やデザインに関しては雨漏りのリスクが低い家だとしても、シーリングの施工が雑だったり、雨仕舞いの施工が未熟であったり、不適切な防水紙の貼り方で仕上げられた家であれば、新築や築浅の住宅でも雨漏りが生じます。
家を建てる際には、デザインにこだわるのと同じくらい入念に業者を選び、施行中も度々現場へ足を運び自らの目で工事をチェックするのがベストです。
その際、ドリンクの差し入れなどを持っていくと手を抜かれるリスクなども多少は変わってきます。もちろん業者は100%やってくれると信じてはいますが、人間ですので気の緩みは出てきます。
また、建売での購入や、諸事情がある場合は、チェックができない状況もあると思います。
そして、万が一築浅で雨漏りが発生してしまったら、即刻施工業者に連絡を取って、しっかりと修理してもらいましょう。
屋根の基本構造から雨漏りの原因を知る
住宅などの建物は「一次防水」と呼ばれる雨水を浸入させない部材(屋根材等)と、「二次防水」と呼ばれる部材(防水シート)によって雨水を排水し雨を凌いでいます。
また、屋根の構造として、垂木と呼ばれる屋根の骨の上に、野地板と呼ばれる屋根の下地で構成されており、その上に、二次防水の防水シートが全面に敷かれて、最後に一次防水の屋根材が施工されて屋根ができています。
この「一次防水」と「二次防水」がセットで機能している間は、雨漏りは起こりませんが、もしどちらかに問題が発生してしまうと雨漏りが起こってしまいます。
屋根の形状から雨漏りリスクを考える

屋根の形状も雨漏りリスクを高める一つの要因です。
注意が必要な屋根の形状は、主に2つあります。
・陸屋根
・片流れ屋根
陸屋根は、雨水の滞在時間が長いですし、片流れ屋根は、片方の雨樋に全ての雨水が集中するため雨樋からの跳ね返りが軒に長時間かかって、雨漏りリスクが高まります。
それ以外にも、勾配が緩やかすぎる屋根や、形状が複雑な屋根も要注意です。
雨漏りリスクが低い屋根は、切妻か寄棟造の屋根です。
どちらも形状がシンプルで施工ミスが起きづらいですし、雨水の滞在時間が短いので雨漏りリスクを軽減できるためオススメの形状です。
雨漏りしやすい屋根の形状①陸屋根

陸屋根が雨漏りする原因は屋根の形状にあります。
陸屋根は勾配のないフラットな屋根のため、雨水が溜まりやすく、経年劣化を早めると共に、しっかりと排水口の掃除や、防水塗装のメンテナンスを怠ると雨漏りのリスクがかなり上がります。
陸屋根を選んだ際は、通常の屋根よりもメンテナンスを心がけましょう。
雨漏りしやすい屋根の形状②片流れ屋根

片流れ屋根は通常の屋根と違い片方だけ勾配になっている屋根です。
見た目がおしゃれな点や屋根裏のスペースを最大限生かせる事から、片流れ屋根は普及率が高まってきています。
屋根自体は問題ありませんが、片方の屋根に集中して雨が流れるため雨樋や軒などが原因で雨漏りを起こします。
今では、新築の家の7割以上が片流れ屋根の家と言われています。
新築を建てる際は屋根材のデメリットも考えましょう!

家の構造だけじゃなく屋根材を選ぶ際のデメリットについても考えましょう!
屋根材の中には、耐震性に弱い屋根材や、耐久性が低い屋根材、遮熱性が低い屋根材などがあります。
住み始めてから後悔するのではなく、はじめにデメリットも知り納得した上で選びましょう!
騒音で問題になりやすい屋根材

ガルバリウムの屋根など、金属屋根では、雨音が響いたり、熱伸縮による軋むような騒音に悩まされることがあります。
しっかりと事前に対策を行って施工するのですが、施工が甘かったり、ミスがあった際には、かなり騒音に悩まされることがあります。
その場合、直すとなると最悪新たに屋根を葺き替え直す必要も出てくるため、しっかりとした業者に依頼することをお勧めします。
雨漏りは雨漏り修理の専門家に!

雨漏りのお問い合わせのうち半分以上が雨漏り再発によるものです。
専門家で無い工務店やハウスメーカーに依頼すると雨漏りの状態を酷くしてしまう事もよくあり、修理費用や時間も倍以上かかってしまうケースも少なくありません。
雨漏り修理後の保証制度もあり信頼出来る業者さんを探して依頼する事が何より重要になります。屋根雨漏りのお医者さんでは上記のすべての条件に当てはまっています。お気軽にご相談ください!
まとめ

新築といえども、屋根の形状、スカイテラスや天窓、ソーラーパネルなど雨漏りが発生するリスクがあります。
今回紹介したような形状の家にしようと思っている場合は、施工に気をつけてもらうだけでなく定期メンテナンスを欠かさずに行い、雨漏りが発生しないように心がけましょう。
そして、新築後に万が一雨漏りが発生したら、ハウスメーカーに連絡してすぐに修理を依頼しましょう。

こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん東京都担当の髙橋です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格と表彰状を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。