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新築でも危険。雨漏りリスクが高まる構造はこれ

新築を建てるとき「デザイン性」や「利便性」ばかりに目を取られて、超重要な「雨漏りリスク」を見逃してしまう方が増えています。
雨水は、少しの施工不良でも見逃さずに建物内に侵入してくる「非常に厄介な存在」。受け継がれてきた「雨仕舞い」という技術が受け継がれてきました。
少し施工ミスがあっても劣化しても、建物内に雨水の侵入を防ぐための工夫です。
ところが、最近の洋風住宅、デザイン重視住宅の増加でその「考え方」が失われ、新築でも雨漏りが発生するケースが急増しています。
ここでは、新築で雨漏りが発生しやすい新築住宅の構造について説明しますので、新築を検討している方は「雨漏りリスク」を頭に入れた上で、家の構造を考えてくださいね。

1.雨漏りリスク特大「軒ゼロ住宅」

日本は、雨が多いため古来より「深い軒」の住宅が建築されていました。
ところが、最近は建築コストの削減や、首都圏の住宅密集問題により、「軒がない家」や「軒が極端に短い家」が急増しています。
軒がない「箱型住宅」の人気が後押しして「軒がないほうがおしゃれ」というイメージが固定化されつつあるのです。
ところが、軒ゼロ住宅は、家にとっては非常に危険。
雨水が建物内に侵入する可能性が急激に高くなるのです。
そもそも、軒先は非常に雨漏りリスクが高い場所です。
部材と部材の「つなぎ目」にはどうしても隙間が空いてしまいますが、軒が深いことで、雨水が浸入したとしても、建物には雨水が届かずに排出することができるのです。
ところが、軒が短い、もしくはなかった場合、簡単に建物内に雨水が浸入します。
さらに、軒が短いことで外壁や窓が常に雨や雪に晒されます。
特に窓と外壁の境目部分は、シーリングなどで防水処理が施されているものの、経年劣化による雨漏りが発生しやすい箇所なので、常に雨水にさらされていると雨漏りリスクは急増。
またサイディングなどの外壁材も雨水が常にかかる状態では、劣化が早くメンテナンス周期も早まってしまいます。
つまり、家にとってはデメリットだらけのデザインなのです。
ヨーロッパ風の住宅も、軒がほぼありませんが、軒がない住宅が建っている地域は日本ほど雨が降らず湿気がない地域ばかりです。
日本には日本の風土にあった建築様式がありますので、デザインに惑わされず「本当に長持ちする家」を建てるようにしましょう。

2.雨漏り発生装置!?スカイバルコニーや屋上庭園

最近、屋上にスカイバルコニー(ルーフバルコニー)を設置する住宅が増えています。
お庭の代わりに、屋上をお庭スペースにしてバーベキューや外遊びを楽しむ目的でこの数年で急増中。
中には、屋上に植物を植えることを推奨しているハウスメーカーも存在します。
ところが、これらの住宅は、屋根屋さんからしたら「それ、本気?冗談でしょ?」というくらい雨漏りリスクを増大させています。
そもそも、屋根に「半永久的にもつ防水システム」は存在しません。
頑丈そうなビルや最新工法で建築されたビルだって、屋上の防水工事は10年周期で行わなければ、雨漏りが発生してしまいます。
鉄筋コンクリートですら、屋上防水工事は必須なんだから、木造が多い一般住宅はなおのことです。
ところが、一般住宅では、商業ビルほど「屋上防水」の重要性が認識されていません。
また、わかっていたとしても「何も被害がないからいっか」と後回しにしがち。
屋上防水工事は100万円近くかかるので、何も問題が起きていない間は放置しがちなのです。
すると防水処理が劣化する10年以降、雨漏りリスクが高くなります。
10年どころか築1年ほどで「ちょっとした施工ミス」が原因で雨漏りが発生することも少なくありません。
屋上をバルコニー化する場合は、防水メンテナンスにかかる費用や手間なども考えた上で慎重に導入を検討しましょう。
そして、導入したら決められた周期で必ずメンテナンスを行ってくださいね。

3.雨漏り黄色信号点灯中。陸屋根、片流れ屋根

屋根の形状も雨漏りリスクを高める一つの要因です。
特に最近多い陸屋根、片流れ屋根は雨漏りしやすい形状。
陸屋根は、雨水の滞在時間が長いですし、片流れ屋根は、片方の雨樋に全ての雨水が集中するため雨樋からの跳ね返りが軒に長時間かかって、雨漏りリスクが高まります。
それ以外にも、勾配が緩やかすぎる屋根や、形状が複雑な屋根も要注意です。
雨漏りリスクが低い屋根は、切妻か寄棟造の屋根。
どちらも形状がシンプルで施工ミスが起きづらいですし、雨水の滞在時間が短いので雨漏りリスクを軽減できます。

4.天窓は雨漏りとの戦い。施工力が全てを決める

昔も今も、天窓の雨漏りリスクは非常に高いです。
天窓自体の性能は年々上がっていますが、天窓と屋根をつなぐ部分はシーリングや防水テープで塞ぐしかないからです。
施工方法を間違えると、築年数が浅くてもすぐに雨漏りしています。
正しく施工されていても新築から10年も経過すればメンテナンスが必要になります。
かと言って住宅密集地では、日光を取りれるために天窓の設置は必要不可欠。
天窓がなければ全く日が差さない暗い部屋になってしまいます。
このような止むを得ない状況で天窓を設置する場合は、ハウスメーカーや工務店に「雨漏りに非常にナーバスになっているからくれぐれも気をつけて欲しい」旨を伝えておきましょう。

5.インナーバルコニー、部屋の上のテラスは雨漏り誘発地帯

建物の奥に入っているバルコニーや1階の部屋の上に、テラスを作る住宅が多いですが、これも雨漏り黄色信号。
施工が間違っていれば築1年以内でも雨漏りが発生する可能性があります。
ベランダに出るサッシからの雨漏りで1階が水浸しになるケースもあるのです。
そして、バルコニーなどは定期的なメンテナンスが必要不可欠。
FRPなどの防水処理を、10年サイクルで行わなければ、防水機能が失われて、雨水がどんどん建物内に侵入してしまいます。
また、排水溝に詰まるゴミも雨漏りの原因になることも。
バルコニー=雨漏りと決めつけることはできませんが、日頃のお手入れや定期メンテナナスによっては、雨漏りリスクを高めますので、自宅に設置した場合は、こまめに掃除して定期メンテナンスを忘れないように心がけましょう。

6.ソーラーパネル設置による雨漏り

ソーラーパネルを設置する新築が年々増加していますが、気をつけたいのが新築後に別の業者にソーラーパネルを設置してもらう場合です。
新築時にソーラーパネルを施工するのであれば、屋根一体型の屋根材とソーラーパネルを使うことが多いですが、新築後に設置する場合、屋根に穴をあけることがあります。
屋根に穴をあけて、その下の防水シートまで釘が貫通するため少しでも施工ミスがあるとたちまち雨水が建物内に侵入して雨漏りが発生するのです。
ソーラーパネルを設置するときは、屋根に穴を開けない工法にするなど、業者と慎重に検討してください。
また、後から設置する場合は、施工力が高い業者を選びましょう。

7.まとめ

新築といえども、屋根の形状、スカイテラスや天窓、ソーラーパネルなど雨漏りが発生するリスクがあります。
今回紹介したような形状の家にしようと思っている場合は、施工に気をつけてもらうだけでなく定期メンテナンスを欠かさずに行い、雨漏りが発生しないように心がけましょう。
新築後に万が一雨漏りが発生したら、ハウスメーカーに連絡してすぐに修理を依頼しましょう。

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亀岡亮介

亀岡亮介

屋根雨漏りのお医者さんグループ本部代表。
2010年に屋根雨漏りのお医者さんグループを立ち上げる。2017年現在、80数社の技術力を誇るメンバーを擁し、メンバーとともに、日々、雨漏り修理の問い合わせに対応している。

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