賃貸アパートの一階から雨漏り?物件の修理費用は誰が負担するの?大家さんが直してくれない時の対処方法を解説

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賃貸アパートで雨漏りした場合、まず被害状況を撮影してから応急処置を行う必要があります。

少しの雨漏りだからいいやと雨漏りをそのままにしてしまい、逆に修理費用を請求されてしまったり、被害状況を撮影をしておらずに修理費用を請求できないなどといった問題も出てしまいます。

賃貸アパートでの雨漏りは、戸建て住宅とは管理者が異なるため適切な処置を行うことが必要なのです。

また、賃貸での雨漏りは珍しい事では無く、管理会社が建物のメンテナンスを怠ったりしていると発生しやすいです。

賃貸の家で雨漏りした際、まず何をすればいいのだろうか?
自分で業者に連絡していいの?まずは大家さんに連絡?
など分からないことが沢山あると思います。

そんな賃貸アパートで起きた雨漏りの疑問について解説いたします。

雨漏りした賃貸物件アパートは大家の責任?

賃貸住宅の大家さんは、建物の内部を守る屋根や外壁が破損したり、雨漏りした場合には、大家さんが修理する義務を負うことになります。

また、契約時に「借主が屋根の修理をする」という特約が記載されていたとしても、賃貸住宅の借主は法律で保護されているため、その特約は無効になると言われています。

賃貸アパート一階からの雨漏りの原因は?

アパートで雨漏りが発生する原因は様々あります。
雨漏りは、建物の外壁や屋根に亀裂や穴が開いたり、雨水の流れが滞ったりすることで発生します。
一階のアパートで雨漏りが起こる場合、原因は上階からの水漏れや、外壁の劣化などが考えられます。
可能性としては、天井のある部分からの漏れや、中に溜まった水があふれたことによるものなどがあります。

大きく分けて5つの箇所が原因に考えられます。
・外壁
・窓サッシ
・ベランダ
・屋根
・排水管

外壁は、外壁の劣化に伴いヒビ割れが発生し、そこから雨漏りを引き起こします。
外壁に窓枠を取り付ける際、隙間を埋めるためにシーリング処理をしますが、そのシーリングが経年劣化で剥がれたり、ヒビ割れを起こしたりすることで雨漏りが発生することがあります。
また、窓を閉めているのに雨水による浸水がある場合、窓サッシの劣化が考えられます。

意外とあるのが配管トラブルによる漏水です。配管の材料には「金属」や「塩ビ」などが使われているため、金属は腐食により、塩ビは継ぎ目から雨水が漏れ出すことがあるのです。

賃貸アパートの屋根が原因

アパートの場合、マンションのような陸屋根ではなく、一般戸建てのような三角屋根になっていることが多いため、屋根材の劣化や防水シート、棟板金等の部材の劣化が考えられます。
また、台風のような自然災害によっても雨漏りの原因となることが多いです。

雨漏りの原因:屋根と外壁の問題箇所をチェック

雨漏りの原因は多岐にわたりますが、以下に主な原因と問題箇所を挙げます。

屋根の問題箇所

  1. 屋根材の劣化や破損:経年劣化や強風により、瓦や屋根材が割れたり、ズレたりすることがあります。
  2. 防水シートの損傷:防水シートが劣化し、雨水が侵入することがあります。
  3. 屋根の接合部や継ぎ目:屋根の継ぎ目や棟板金、谷構造部分などの接合部が劣化し、雨水が侵入する原因になります。
  4. 屋根の付属品:アンテナや太陽光パネルの取り付け部分が雨漏りの原因になることがあります。

外壁の問題箇所

  1. 外壁のひび割れや劣化:外壁材の劣化やひび割れにより、雨水が侵入することがあります。
  2. シーリング材の劣化:窓やドア周りのシーリング材が劣化し、雨水が侵入することがあります。
  3. 開口部の防水不良:窓やドアの防水性が低下し、雨水が侵入することがあります。

雨漏り対策として、定期的な点検やメンテナンスが重要です。特に、梅雨や台風シーズン前には、屋根や外壁の劣化箇所を確認し、早めの修理や補修を行いましょう。また、雨漏りを発見した場合は、専門業者に相談して適切な対策を講じることが大切です。

雨漏りした賃貸物件のアパートで行うべきこと

雨漏りの被害を抑える行動

雨漏りの経験はしたことがない方が大半なため、急に雨漏りが発生すると何からしていいのか分からず戸惑ってしまうことでしょう。

特に賃貸物件の場合、間違った対処法をしてしまうと損してしまうことだってあるのです。
では一体、賃貸アパートで雨漏りが発生したら、何から行うべきなのか対処法について説明します。

入居している賃貸アパートで雨漏りした際にやるべきことは大きく3つです。 

1.雨漏り箇所、被害があった家財や家具などを写真に撮る

2.雨漏りによる建物や人への被害を増やさないための応急処置

3.大家さんや管理会社に連絡し現在の状況を伝える

賃貸アパートで雨漏りが起こった際、雨漏りの応急処置や正しい対処法が大事です。

雨漏りの応急処置を行わずに放置してしまうと、下の階へ被害が及んでしまったり、退去時や修理時の保証してくれなくなることもあるので、しっかりと最後まで解決しましょう。

応急処置と言っても被害が広がらないように、タオルをあてる・バケツを置く程度のものなので心配は入りません。

ただし、自分で壁に板を打ち付けるなど修復が不可能なリフォームや、備え付けの家具をDIYしたり、大家さんの許可なしに業者を呼んで直してもらうなどに限っては、勝手に修理を行ってしまうと原状回復を求められる場合があるため注意が必要です。

1.雨漏りしている箇所と被害がある家財の写真を撮る

天井からの雨漏り

賃貸アパートで雨漏りした際、家財を移動させたり、応急処置を行う前に、まずは写真を撮りましょう。

写真を撮る際、アップの写真ばかりだけでなく引いた写真も撮ることが大事です!

家財については、家財保険に加入している場合、証拠として使えるケースや、家財を買い直す際に大家さんに交渉できる場合もあるのであらゆるものを写真に撮っておくのが大切です。

2.被害拡大を防ぐために応急処置を行う

バケツと雑巾

次に雨漏り箇所の応急処置を行います。

雨漏りによる被害をなるべく最小限に抑えるために、天井から雨漏りしている場合は下にバケツを置いたり、壁や・窓から雨漏りしている場合にはタオルなどを敷きましょう。

あくまで簡単な応急処置のみに抑えて、雨漏り箇所の自己修理は賃貸物件では絶対に行わないようにしてください。

雨漏りの応急処置方法は詳しくはこちらをご覧ください↓

3.大家さん、管理会社に連絡しましょう

アパートマンションの雨漏り

応急処置を終えたら、自分で修理業者を呼ぶ前に大家さんか、管理会社に連絡を入れ判断を仰ぎましょう。

ここで大切なのは、現在雨漏りがどんな状況なのか?修理には何時ごろ来るのか?しっかりと日程を決め、対応してもらうようにしましょう。

後で連絡をすると言って、全然対応してくれない場合もあるため、日程を曖昧にしないことが大切です。

賃貸物件アパートの雨漏修理費用は誰が負担するの?

雨漏り工事の様子

賃貸アパートで雨漏りした場合に気になるのが責任です。
一体誰が修理費用を払うの?と気になる方も多いはずです。

賃貸物件での雨漏りは基本的には管理会社が修理費用を支払うことが義務付けられています。
『賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う』と法律に記載されています。

借主に過失がある場合は対象外になります。

・自分で穴を開けたことで雨漏りした
・雨漏りを自分で修理してしまった
・雨漏りを放置して被害が拡大した
・水道の締め忘れ
・窓を開けっぱなしで雨漏りした

この様に自分の責任で雨漏りが発生した場合、借主が責任を問われる可能性があります。

いずれにせよ、責任が自分にあるのか判断が難しい場合も多いため、どんな理由であっても、大家さん、管理会社の判断を聞きましょう。

自分で判断しないで管理者に見てもらう必要があるんだね!

賃貸物件アパートで雨漏りした際の引っ越し費用

リビング雨漏り

雨漏りしているのに全然対応してくれない場合、引っ越しにかかる費用や退去費用を請求することが可能な場合があります。

賃貸物件では雨漏りを修繕する義務が大家さんにはあります。
もし、雨漏りの修繕対応を怠っている場合、退去費用を請求できる可能性があります。

大家さんの対応が悪く、我慢しながら雨漏りしている部屋に長期住んで嫌な思いをするくらいなら、引越し費用を請求して引っ越しましょう。

雨漏りで引っ越す際に費用請求で必要なこと

雨漏りが原因で引っ越しする場合、退去費用を請求するのに必要なことが3つあります。
それは以下の3つです。

・大家さんと話し合い退去費用を請求する
・退去費用をもらうために雨漏りの修繕の依頼をする
・雨漏りの記録を残したうえで、退去費用の請求に備ておく

雨漏りしたからといってすぐに退去費用が出るわけではありませんので注意しましょう。

①大家さんと話し合い退去費用を請求する

最終的に退去費用が出るのかどうかは、大家さんとの話し合いによって決まることが大半です。

賃貸物件で雨漏りしたときの解決方法はいくつかあります。

・雨漏りが直るまで修繕してもらう
・雨漏りが直るまで家賃を減額してもらう。
・退去費用を受け取って退去する。

退去費用を受け取れるケースの大半は、大家さんが契約を継続するよりも退去してもらう方が得と感じる場合、スムーズに進むことが多いです。

②雨漏りの修繕の依頼をする

退去費用をもらうには、大家さんが雨漏りを発生していることを認知しており、尚且つ修繕を怠ったという事実が必要になります。

雨漏りが発生した時点ですぐに、雨漏りの状況を大家さんに知らせて、雨漏りの修繕を依頼しておきましょう。

その際に大家さん・不動産管理会社へ修繕の依頼をした日時を控えておくといいでしょう。

雨漏りが起きたときは、あらかじめ、大家さんなのか不動産管理会社なのか修繕を依頼する相手を賃貸契約書で確認しておきましょう。

③退去費用の請求に備ておく

退去費用の請求に備えるためには、写真や動画に残すことで証拠となります。
撮影した写真や動画の記録が、不動産や大家さんとの交渉であったり、第三者機関に相談したときに、役に立つ貴重な資料となります。
雨漏り箇所だけでなく、家財道具に被害が出た場合も、雨漏りとの位置関係がわかるように写真を撮っておきましょう。

引っ越し費用の相場と料金目安

引越し費用の相場は、お近くのエリア内だと単身引越しで平均40,000円、2人暮らしの場合は60,000円、3人以上の家族の場合は80,000円が見積もり価格の相場となります。
また、1月・2月・3月の3か月間の内、3月下旬が最も金額が高くなる傾向にあります。

賃貸アパートで雨漏り保証・保険は効くの?

修理費用がお得

賃貸アパートで雨漏りが発生し、家財にまで被害が出てしまった場合、家財保険に入っていれば、保証(弁償)してくれる場合があります。

しっかりと契約時の保証の記述がないかチェックしましょう。

また、大家さんが中々対応してくれない場合など、交渉によっては、家賃の値下げ、引越し費用を負担してくれる場合があります。

ただし、法的に定められているわけではないので必ずしも行えるわけではありませんので注意が必要です。

賃貸アパートの雨漏りでも火災保険は使用できるの?

風災

強風
雪災
雹災
落雷
その他、記載されている自然災害

これらの自然災害によって、アパートが破損・雨漏りの発生など起きた場合には、火災保険を使用して修理を行うことができる場合があります。

経年劣化による雨漏りでは火災保険は使用できないため注意が必要です。

また、自然災害が原因で雨漏りしていたとしても、家がボロボロなど保険会社に経年劣化だと言われてしまったら使用できません。

判断するのは保険会社ですので、ご自身で無理だと判断せずにどんな状況でも試してみる価値はあります。

屋根雨漏りのお医者さんでは、火災保険による修理のサポートも無料で行っていますので、お気軽にご相談ください!

賃貸アパートの雨漏り放置は危険

天井からの雨漏り

まず、賃貸アパートでの雨漏り放置は、逆に雨漏りの修理費用を請求される可能性があるので絶対にしないでください。

雨漏りを放置しておくことで主に以下のような二次災害が起こります。

・カビの発生
・シロアリの発生
・漏電の危険性
・カビを餌とする衛生害虫による健康被害

放置期間や雨漏りした場所や構造にもよりますが、このような災害が起こりえます。

ですので、あまりにも対応が悪い場合には、やはり引っ越すのが無難でしょう。

雨漏りの修理の手順

雨漏りの修理は専門的な知識と技術が必要です。修理作業は複雑であり、専門家に依頼するのが一般的です。
しかし、何をどのように修理するのか理解しておくことは重要です。以下に、雨漏りの修理の基本的な手順について説明します。

修理の手順

  1. 原因の特定: 専門家が現地で詳細な調査を行い、雨漏りの原因を特定します。原因は多岐にわたり、屋根の瓦のずれ、壁のクラック、防水層の劣化などが考えられます。

  2. 損傷部分の除去: 雨漏りの原因となっている部分を取り除きます。これは、壊れた瓦を取り替えたり、壁のクラックを埋めたりすることを含みます。

  3. 新たな防水層の施工: 雨漏りを防ぐための新たな防水層を施工します。この工程は専門的な技術が必要であり、通常はプロに依頼します。

  4. 仕上げ: 最後に、修理した部分の外観を整え、周囲との違和感をなくします。

雨漏り修理費用は賃貸アパートでいくら?

雨漏り修理の費用

賃貸アパートでの雨漏り修理の費用相場は、修理を行う規模と使用する材料、業者によっても異なります。

今回は大まかな費よう目安を記載しますので是非参考にしてみてください。
実際の現場で見積もりを取ると正確な費ようがわかります。

コーキング等の部分修理で済む場合、3~15万円前後
ベランダや屋上の防水塗装が必要な場合、15~35万円前後
屋根全体の修理、100万円前後
屋根・外壁の塗装メンテナンス60~100万円前後

賃貸アパートの全体修理に関しては、戸建て住宅よりも面積が広いため費用がかかりますが、部分修理であればそこまで戸建て住宅と費用は変わりません。

賃貸の雨漏りでよくあるトラブルと質問

賃貸アパートでの雨漏りでは、大家さんによっては凄く嫌な思いをする事もあります。
ここからは、よくある賃貸アパートでの雨漏りトラブルや質問について解説していきます。

大家さんが対応してくれない
家賃の値下げをしてもらえるのか?

大家さんが雨漏り修理の対応をしてくれない

雨漏り

これは、大家さんの性格によって左右されるかもしれませんが、珍しいことではありません。

屋根雨漏りのお医者さんの問い合わせの中にも、「大家さんが対応してくれなくて修理をお願いします」と連絡が来ることは少なくありません。

しかし、管理者の許可がないと修理できないため、業者側はオーナーから電話してもらうまでは対応できないのです。

だからと言って自分で雨漏り修理は絶対にしないでください。
マンションやアパートの雨漏りは被害状況によっては修理費用はかなり高額ですし、修理してしまうと逆に費用を請求されてしまうことだってあります。

対応が遅いと雨漏りの被害も拡大するため、家の家財もダメになり、カビが発生したり、害虫の発生など2次災害に発展します。

もし、難癖を付けられて修理してもらえなかったり、対応が遅い場合には最悪、仲介に入った不動産会社を経由して住み替えの請求を大家さんに行いましょう。

家賃を値下げしてもらえる?

雨漏り修理

・雨漏りが直らないから家賃を下げてもらえる?
・管理会社が雨漏りの対応をしてくれないから家賃を下げてもらえる?

もちろん交渉することができます。
ですが普通は雨漏りしている家に住み続けたくないし、交渉する必要はないです。

直してもらえないなら引越し費用を負担してもらい家財の請求も行い引っ越しましょう。

この下の記事にありますが、雨漏りには二次災害があります。
そのような環境下で住み続けるのはオススメしません

賃貸アパートの雨漏り修理期間はどのくらい?

雨漏り工事の様子

部分修理で済む場合には、当日から2.3日程度で終わります。
大規模な修理になると最短で10日、長くて1ヶ月といったところでしょう。

8月から10月は台風シーズンという事もあり通常より対応が遅れてしまう場合もあります。
普通の賃貸であれば大家さんが業者を呼び応急処置しれくれると思うので、1日程度で済む場合が多いです。

雨漏りした賃貸アパート まとめ

まとめ

賃貸アパートでの雨漏りは、大家さんや管理会社にまず連絡することが大切です。

その際は、雨漏りしている状況を伝えることと、何時ごろ修理してくれるのか日程をはっきりさせることが重要です。

また、片付ける前に、ご自身で雨漏り箇所や被害のあった家財の写真撮影を行い証拠として残しておきましょう。

その後、しっかりと最低限雨漏りの被害が広がらないように拭き取る等の応急処置は行いましょう。

しっかりと契約書を確認し、どこまで保証が書かれているか確認するのも大切です。

我々、屋根雨漏りのお医者さんでも火災保険の対応・サポートを行なっていますので選択肢の一つとして参考にしていただければ幸いです。

千葉県の雨漏り修理 仲田

こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん千葉県担当の仲田です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級塗装士・一級建築板金技能士など数多くの資格と表彰状を保有して活動しております。

総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。