雨漏りは家屋にとって大きな問題ですが、発生後や修理後の対応がその後の住環境に大きく影響します。
今回は、雨漏りが発生した後や修理を終えた後、どのような手順で対応すべきかについて解説します。
さらに、修理後に雨漏りが再発するリスクとその対策についてもお話しします。
どのようにして家を長持ちさせ、快適な住環境を維持できるかに焦点を当てていきましょう。
雨漏り修理後にまた雨漏りする主な原因は?
雨漏り修理後にまた雨漏りするケースは、いくつかあります。
その理由で多いのが、未熟な施工や勘で行う雨漏り修理になります。
雨漏りの原因をしっかりと追求せず、あるいは見つけられず、ここだろうと勘で施工することによって雨漏りがしっかりと直らず再発するというものが多いです。
また、施工業者の知識不足によって雨漏りが引き起こってしまう場合があります。
雨水の逃げ道としている場所にコーキング を打ってしまうなど知識不足による施工によって雨漏りの再発も少なくありません。
雨漏りの再発についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りの修理後に経年劣化でまた雨漏り
雨漏り修理後、何年かした後に雨漏りする場合があります。
雨漏り修理で直したところと違う箇所が経年劣化することで雨漏りが発生します。
雨漏りしている箇所だけの部分修理だけでなく、劣化が激しい場合には全体の修理も検討しましょう。
経年劣化による雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りの再発率はどのくらい?
雨漏りの再発率は、修理の品質、施工された方法、建物の構造、および気候条件などによって大きく異なります。
適切に診断され、専門的な方法で修理された場合、再発の可能性は低くなりますが、一時的な修理や根本的な原因に対処しない場合には再発リスクが高くなります。
具体的な統計は公開されていないことが多いですが、建物の保守管理が適切でない場合や初期の修理が不十分だった場合、50%以上の高い再発率を示す場合もあります。
重要なのは、信頼できる業者による適切な診断と、原因を根本から解決するための修理を行うことです。
また、定期的なメンテナンスと点検を行うことも、雨漏りの再発を防ぐためには欠かせません。
雨漏りを放置した、その後は危険
雨漏りを放置してしまうと、木造住宅の場合は、柱や屋根の下地が徐々に腐っていきますし、鉄骨の場合は錆が発生したりと、住宅の耐久性そのものが明らかに落ちてしまいます。
また、屋根裏などは、換気が悪ければ湿ったままどんどん腐っていき、シミが広がったり、カビが発生したりする危険性があったりと家の寿命が縮んでしまいます。
カビが発生すると、アレルギーをお持ちの方がいる場合、喘息など大変危険ですので、雨漏りは放置せずに直してしまいましょう。
雨漏りの放置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りを直したその後は?
雨漏りを直した後も、定期的にメンテナンスをし、寿命が来ている箇所については交換や補修するなどし、さらなる雨漏り対策を行いましょう。
雨漏り対策については以下のようなものがあります。
・屋根の塗装
・外壁の塗装
・ベランダの防水塗装
屋根の塗装
屋根塗装の費用相場:約40~80万円
お家を建ててから10年近くになる場合は、ペンキで屋根を保護する「塗装工事」が必要な時期。
元々、屋根材には塗料が塗られていますが、年月が経つにつれて塗料の効果は失われていき、ペリペリと剥がれてきてしまいます。
塗装が剥がれてしまうと、屋根材にコケやカビが生えたり、色あせてしまうだけでなく、雨水の浸透や紫外線の影響で、屋根材が割れてしまうことも。
屋根は特に、お家の中で一番、雨や紫外線が強く長く当たる部分なので、屋根を10年ごとに塗り替えておくと、キレイで健康な状態を維持することができて安心です。
また、塗装工事といっても、屋根材のひび割れや浮いている釘まで、コーキング材と呼ばれる樹脂で補修するため、雨漏りをしっかり防いでくれます。
屋根の塗装についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
外壁のひび割れ
外壁塗装の費用相場:約60~90万円
モルタル外壁や、サイディング外壁など、種類は様々ありますが、屋根と同じように、外壁にも約10年ごとの定期的な塗装工事が必要です。
外壁は築10年を過ぎると、色あせやカビ・コケが現れたり、ひび割れも起きるようになります。
そのまま塗装せずに放置しておくと、ひび割れが深く大きくなり、塗装が剥がれてしまい、外壁から雨漏りが起きてしまうことも。
雨漏りは屋根からのイメージがあると思いますが、外壁からの雨漏りに備えるためにも、外壁塗装が大切なんです。
外壁塗装では、ペンキを塗る工程の前にひび割れ補修も行うため、見た目がキレイになるだけでなく、雨水の侵入もしっかり防いでくれます。
外壁からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
外壁の塗装
ウレタン防水工事の単価相場:約3,000~8,000円/㎡
FRP防水工事の単価相場:約4,000~8,000円/㎡
ベランダの床は、屋根塗装や外壁塗装と同じように、お家が築10年以上経っていれば防水工事が必要です。
ウレタン防水とFRP防水の2種類があります。
ベランダ防水トップコートの費用相場:約2,400~4,000円/㎡
ベランダに行われるウレタン防水・FRP防水は、どちらもシートや樹脂塗料によって、防水のための「層」が作られていますが、防水層の傷みが少ない場合は、表面だけのメンテナンスで済ませることができます。
ベランダ防水の一番上に塗られる樹脂はトップコートと呼ばれ、下の防水層を守ってくれていますが、雨や紫外線が直接当たるため、劣化しやすいところ。
お家が築5年、またはベランダ防水を下地から行なってから約5年頃に、トップコートでのメンテナンスをしておくと、雨漏りに強くキレイなベランダを保ちやすいです。
塗装についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏り修理を行ったら他の箇所も直した方がいい?
雨漏りの修理を行う際には、他の箇所も点検し、必要に応じて修理を行うことが推奨されます。
以下の理由から、他の部分のメンテナンスも考慮すると良いでしょう。
- 全体の耐久性の向上:雨漏りが発生している箇所以外にも、屋根材の劣化や隙間がある場合があります。これらを早期に修正することで、屋根全体の耐久性を向上させることができます。
- 将来的なトラブルの防止:修理の際に屋根全体をチェックすることで、未発覚の小さな問題点を見つけることができます。これにより、大きなトラブルや高額な修理費用の発生を未然に防ぐことが可能です。
- 効率的な工事:一度の修理で複数の箇所をまとめて修理する方が、何度も修理を行うよりもコストや時間が節約できます。
- 屋根の機能性の保持:雨漏り以外の部分でも、例えば排水の問題や断熱材の状態など、屋根の機能に影響を及ぼす要素をチェックし、必要に応じて修理や改善を行います。
修理業者に依頼する際は、屋根全体の点検を依頼し、問題があればその都度修理の相談を行うようにしましょう。
雨漏りのその後ついてのまとめ
雨漏り修理をした後も、しっかりと直していないと再発することがあります。
また、経年劣化によって他の箇所から雨漏りすることも考えられるため、雨漏り修理後も定期的にメンテナンスは行いましょう。
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。