外壁からの雨漏り原因と修理費用について解説

知識・ノウハウ
雨漏りの質問

外壁から雨漏りする原因は何?

家の壁際にシミができていたり、雨漏りしているってことはありませんか?
雨漏りするのは屋根だけでなく、外壁からも雨漏りは起こります。
外壁だけが原因の場合以外にも、窓枠・サッシ・ベランダ等が原因で、壁に雨漏りは発生することがあります。

この記事では、外壁から雨漏りする原因と修理費用、外壁材の種類等について解説しています。
外壁材には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なりますので、これから新築を建てる方は、メンテナンス面からの外壁選びの参考にしてみてください。

目次

外壁から雨漏りする原因

雨漏りの原因調査

雨漏りと言えば屋根を思い浮かべますが、実は外壁からの雨漏りも少なくありません。

外壁での雨漏りは、主にコーキングの劣化」と「サイディングの割れ」です。
外壁からの雨漏りの多くがサイディングの継ぎ目に埋めてある「コーキング」と呼ばれる接着剤やサイディング自体の割れ、塗り壁やモルタルの場合はヒビ割れの隙間から発生しています。

外壁雨漏りの原因①コーキングの劣化

コーキングのひび割れ

コーキングは新築から5年以上経過した時点でコーキングの打ち替え工事を行う必要があります。
サイディングボードとボードの間を埋めるために、コーキング材と呼ばれる接着剤を注入するのですが、その耐用年数は5年超と言われています。
5年を経過すると、コーキングがひび割れてしまったり、サイディングボードとの隙間があいたりする劣化が急増するのです。
5年以上問題がないコーキングも存在しますが多くが10年以内に劣化してしまいます。

東京工業大学の田中亨二名誉教授は、15年に渡るコーキング材の実験の結果に基づきこのように発言しています。
「昨今のコーキング材の耐久性は十分なレベルに達しています。材料だけだと10年や20年の耐用年数を維持することは十分に可能だと思います。それがうまくいかないのは、目地の作り方に問題があるからです」

裏を返せば、「現在のコーキング材の耐久性は十分だけど施工が悪いから10年の耐用年数も維持できていない」ということです。
だから、コーキングは新築から5年を経過したら「打ち換え」を検討しなければならないのです。

外壁雨漏りの原因②サイディングのひび割れ

外壁のひび割れ

サイディングが割れると遅かれ早かれ、雨水が侵入して雨漏りが発生します。
サイディングが割れる原因は、「車の衝突」などの物理的ダメージ、経年劣化による割れ、など様々です。

10年以上前に新築した住宅の場合、サイディングの耐久性が今ほど高くなかったため冬場の気温が下がる東北地方や北海道などで、サイディングの割れが多く発生します。
築20年以内の住宅でサイディングの割れが発生した場合は、業者に依頼してパテなどで埋めてください。
築20年以上経過している場合は、サイディング自体の劣化が進んでいますのでサイディング全体の交換も視野に入れておきましょう。

サイディングの割れを予防するためには、新築から10年ほど経過した時点で「外壁塗装」を検討してください。

外壁雨漏りの原因③ベランダやバルコニーの笠木と防水層

ベランダの雨漏り

ベランダの笠木の劣化が、外壁内部に雨漏りを引き起こすこともあります。
笠木が錆びてきたり、浮いていたりしたら注意が必要です。

また、ベランダや、バルコニーの防水層の劣化が原因で、雨水が侵入し外壁への雨漏りに繋がることもあります。表面にひび割れや亀裂が入っていたら注意が必要です。

最後に、見落としがちですが、排水口の詰まりが原因で雨漏りを引き起こすこともあるので定期的な掃除は行うようにしてください。排水口の詰まりが原因で水が溢れかえり、雨漏りするケースもあります。

外壁の雨漏りを防ぐにはメンテナンスが必要?

外壁修理コーキング

外壁には、塗料やコーキング剤など使われていますが、日々のダメージにより5~10年ほどで劣化します。
これらが劣化し続けると雨漏りに繋がるため、劣化したら塗装やコーキングの打ち替えなどのメンテナンスをおこなう必要があります。

外壁コーキングのメンテナンス

コーキング修理

コーキングの打ち替え費用は10万円から25万円前後。
コーキング材の打ち替え工事はピンからキリまでありますが、工事費用を節約してしまうとコーキング材の耐用年数は極端に低下して、雨漏りリスクが高まりますので、コーキング材の耐用年数を生かせる「腕の良い業者」に依頼しましょう。

外壁塗装のメンテナンス

※画像クリックで動画視聴できます。

外壁の塗装メンテナンスをおこなう理由は、「外壁の防水機能が効いている良い状態を出来るだけ長く維持する」ためです。

おおよそ10年ほどでその防水機能は切れることが多いので、防水機能が切れる前に塗装を行ってあげることによって、さらにもう10年寿命を維持することができるというものです。

他の雨漏りの知識については上記のバナーをクリックし動画をご視聴ください。

外壁の雨漏りを放置すると

雨漏りの二次災害

外壁内に侵入した雨水は、乾燥した場所から場所へと移動し、建物の重要な構造材を侵食して弱体化させます。

住宅の大敵シロアリは乾燥した木材ではなく、水気を含んで腐食した木材を好みますので、シロアリをおびき寄せることにもなりかねません。
それだけではなく、壁の中や壁紙などにカビが発生すると、肺炎や気管支炎、喘息を引き起こす可能性もあります。

家にとっても家族にとっても「外壁からの雨漏り」は、健康を脅かす大敵なので、発生する前にメンテナンスすることが大切です。

外壁材の種類

主要な外壁材の種類は主に8つあります。それぞれ特徴や外観の印象が異なりますので、慎重に選びたいものです。

そこで今回は一つ一つ外壁材の種類を解説していきます。

外壁材の種類①窯業系サイディングの特徴

外壁塗装

窯業系サイディングは、今や新築の7割以上が採用している外壁材です。

窯業系サイディングとは、セメントに繊維質を混ぜたものを板状に加工した外壁材です。
耐久性の高さ、デザインの豊富さ、価格の安さから多くの建売や注文住宅で使われています。

親水性や光触媒など、「自然に汚れを落とす」機能などがあるため、耐用年数は20年から30年以上の商品も存在します。

外壁材の種類②タイル外壁の特徴

外壁の種類

タイル外壁は、土や石を高温で焼き固めて作る外壁材です。

タイルの外壁は高級感がある上にタイル自体の耐久性が高いため、高級住宅を中心に使われています。

よく「タイル外壁はメンテナンスフリー」と言われることもありますが、タイルも施工方法によってはメンテナンスが必要ですし雨漏りのリスクもあります。

外壁タイルから雨漏りする大きな原因はコーキングの劣化です。

タイルの施工方法は「乾式工法」と「湿式工法」の2種類あって、「湿式工法」の場合、タイルとタイルの間に目地が存在します。

この目地はウレタン樹脂やシリコン樹脂でできているシーリング材で埋められているので、10年経過する頃に劣化して、ヒビ割れや隙間が生じます。

これを放置しておくと雨漏りにつながってしまいます。
目地が存在する湿式工法の外壁タイルの場合、シーリングの打ち替えが必要不可欠です。
最低でも10年に1度はシーリングを打ち換えなければ、劣化して雨水が侵入してしまいます。

タイル自体は、耐久性がかなり高く割れることが無ければ30年以上メンテナンスをする必要はありません。
割れている場合は、新しいタイルを付けてもらう必要があるので、専門業者に依頼しましょう。

外壁材の種類③金属系サイディングの特徴

新築の雨漏り

金属系サイディングとは、金属板と断熱効果などがある板が合わさってできた外壁材のことです。

主に、屋根材にも使用される「ガルバリウム鋼板」が外壁材としても使用されます。
ここ数年で、一気に施工件数を伸ばしているのがガルバリウム鋼板の外壁です。

よく「金属だからメンテナンス不要」と言われることもありますが、実際には表面に塗装がしてあるものが大半なので、塗装が必要です。
塗装を怠ると素地が露出して、錆が発生し雨漏りにつながる可能性があります。
ガルバリウム鋼板の外壁の再塗装目安は「10年」なので、10年を目安に塗装することで、雨漏りリスクを軽減できます。

外壁材の種類④木質系サイディングの外壁

窓枠修理

木質系サイディングとは、木材を使用した外壁材のことです。

温もりのある外観がとても印象的で、断熱性に優れており、夏場でも快適に過ごせる外壁材です。

しかし、価格が高い点と、劣化しやすい点がデメリットの一つです。

劣化を防ぐためにもメンテナンス塗装が必要な外壁材となっています。

外壁材の種類⑤モルタルの外壁

外壁塗装

モルタルは、セメント1:砂3の割合でできたものを外壁材に使用したものです。

モルタル外壁は種類が豊富で、目地がないため美しく高級感のある仕上がりになります。

また、台風などで飛来物が衝突しても簡単には破損することはないですが、クラックと呼ばれる、ひび割れが起こりやすく、チョーク粉のようなものが出てきたり、雨水のあとがつきやすいのがデメリットとしてあります。

1980年代までモルタルは主要な外壁材でしたが、施工にかかる手間から、あまり使用されなくなってきている外壁材です。

外壁材の種類⑥樹脂系サイディングの外壁

外壁塗装

樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂が使用されているサイディングです。
北米では、約50%もの普及率のある外壁材です。

特徴として、樹脂系サイディングは、非常に軽く窯業系サイディングの約1/10の重量となっています。

酸性雨や寒さにも強く、ひび割れしにくいため、耐久性や耐候性にもすぐれている外壁材です。

樹脂製サイディングは、表面に塗装しているわけではなく顔料が練り込まれています。そのため基本的には、再塗装は不要といわれている外壁材になります。

また、継ぎ目のコーキングも不要なので、メンテナンス性が非常に高いのがメリットです。

デメリットとして、耐火性能がなく、単色でカラーバリエーションが少なく国内であまり普及していない点です。

外壁材の種類⑦ALC外壁の特徴

外壁塗装

ALCとは、高温高圧蒸気養生した軽量気泡コンクリートのことです。

住宅以外にもビルや商業施設、倉庫などでも使用されている外壁材です。

軽量で遮音性が高く、耐熱性・耐火性に優れており、非常に耐久性が高い外壁材です。

しかし、ALC外壁材は、つなぎ目が多い点と、防水性が低いのがデメリットとしてあります。また、他の屋根材よりも費用がかかる外壁材でもあります。

外壁材の種類⑧塗り壁、漆喰壁の特徴

外壁の種類

塗り壁や漆喰壁などの、昔ながらの工法は、今でも若い人を中心に好まれていて、デザイン性が高い住宅で数多く採用されています。

漆喰壁とは、消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした外壁材です。

現在の塗り壁と、数十年前に施工された塗り壁では工法が異なります。
現在の塗り壁の多くが「下地サイディング」と呼ばれる下地専用のサイディングが使用されていますので、塗り壁にヒビが入ったとしてもすぐに雨漏りをすることはありません。
ただし、早い段階でヒビを塞がなければ、下地に雨水が侵入し下地サイディングを劣化させますので、ヒビを見つけたらすぐに補修してもらいましょう。

築年数がたった家の塗り壁の場合は、じわじわと建物内に雨水が侵入してしまうので、すぐにヒビを塞いでもらいましょう。
これらの、塗り壁や漆喰の住宅にとって、外壁のヒビ(クラック)は避けて通れないものですが、10年を目安に再塗装を行うことで、ヒビを防止することができます。

外壁材の費用相場

名称費用相場(価格/㎡)
窯業系サイディング3,000~5,000円
タイル外壁9,000円
金属系サイディング4,000~5,000円
木質系サイディング5,000~8,000円
モルタル外壁5,000~7,000円
樹脂系サイディング4,500~9,000円
ALC外壁7,000~16,000円
塗り壁・漆喰壁4,000~8,000円

主な外壁材の費用相場を表にしましたので参考までにご覧ください。