雨樋とは?雨樋が詰まることで雨漏りになる!?
日常生活では、あまり意識しない雨樋ですが、雨樋には大事な役割があるのです。
普段なんとなく近所の雨樋が目に入り見たら雨樋から雑草が生えていたり、台風の後に雨樋を確認したら外側に傾いていたりと、雨樋は周りの木々や強風などの影響を受けやすいため、とても劣化しやすいのです。
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雨樋の役割とは
雨樋(あまどい)の役割は、建物の屋根に降った雨水や溶けた雪を効率的に地面に導くことです。これにより、以下のような複数の目的を果たします。
- 建物の保護: 雨水が建物の壁や基礎に直接当たるのを防ぎ、水損害や浸食を防ぐことで、建物の寿命を延ばします。
- 地盤の保護: 雨水を建物の周りに集中させずに適切に排水することで、地盤沈下や土壌の浸食を防ぎます。
- 不快な水たまりの防止: 雨水を特定の場所に導くことで、入口や歩道上に水たまりができるのを防ぎ、安全性を向上させます。
- 美観の維持: 雨樋が水を適切に排水することで、建物の外壁に水跡が残るのを防ぎ、建物の美観を保つことができます。
- 雨水の再利用: 雨樋を雨水タンクに接続することで、集めた雨水を庭の水やりや他の用途に再利用することができます。
雨樋の設計や材質は、建物の構造、地域の気候条件、美観の要望などによって異なりますが、その基本的な役割は変わりません。雨樋が適切に機能しない場合、水漏れ、壁の損傷、基礎の問題など、建物に多大な被害を与える可能性があります。そのため、定期的なメンテナンスと清掃が重要です。
屋根に落ちた雨水を雨樋は決められた場所に排水する
雨樋が設置されていないと、屋根からそのまま雨水が落ちることになります。
2階建ての家だと約6m、3階建てだと約10mの高さから水が落ちます。
何年も雨が降るたびに地面が局所的に衝撃を受け続けていると、その部分がえぐれて水溜りができたり、コンクリートが削れていってしまうこともあります。
元々地盤が緩い地域だったり、大雨の時に冠水してしまうような地域の場合、しかるべき場所に排水をしないと、家の基盤に影響を及ぼしてしまうかもしれません。
建物への雨水の侵入を防ぐ
家の壁に沿って垂直に伝っているのが竪樋(たてどい)、屋根からの水を受けるのが軒どいです。そしてこの2つを繋いでいるのが集水器です。
これらの雨樋は建物内に侵入するのを防ぐ役割があります。
屋根と壁のつなぎ目などの部材と部材のつなぎ目は隙間が空いてしまうことがあり、そこから雨水などが進入してしまうリスクがあります。
雨樋が外側に傾いていたり、詰まっていると、その役割を果たせずに屋根と壁のつなぎ目に雨水が侵入してしまい、雨漏りや建物の劣化の原因となってしまいます。
せっかく建物の寿命を伸ばすために雨樋があるのに、しっかりと機能していないと意味がありませんよね。
ご自宅の雨樋も定期的に確認をしておけばその後の建物の修理費用やメンテナンスの頻度を減らすことができるかのしれません。
雨漏りの原因は雨樋の詰まり?
雨樋が詰まることでも雨漏りは起こります。
雨樋が葉っぱ、枝、瓦礫などで詰まってしまうと、雨水が適切に流れずに溢れ出します。この溢れた水が屋根や壁に長時間留まることで、水が建物の内部へ侵入し、雨漏りの原因となることがあります。
また、雨樋自体の経年劣化や雨樋を支える金具が腐食することなどで、雨樋の歪みや曲がりが生じ水勾配が狂ってしまったり、水がスムーズに流れな口なり雨樋からオーバーフローが発生してしまいます。
ですので定期的に点検や掃除を行いチェックしておきましょう。
雨樋が詰まって雨漏りしたら?
雨樋が詰まって雨漏りが発生した場合の対応について、迅速かつ効果的に行動することが重要です。まず、雨漏りの原因が雨樋の詰まりにあるかを特定する必要があります。この確認作業は、雨漏りが発生している正確な位置を見つけ、それが雨樋の直下や壁に沿っているかどうかを観察することから始めます。該当する場合、雨樋の詰まりが原因と考えられます。詰まりを解消するためには、安全措置を講じた上で、詰まっている雨樋へはしごでアクセスし、手袋を着用した後、葉、枝、瓦礫などを除去します。必要があれば、スコップや専用のクリーニングツールを使用して、詰まりを取り除き、その後、ガーデンホースで水を流して雨樋が正常に機能するかを確認します。
次に、雨漏りによる建物内部への損傷を評価し、壁や天井に水が浸透していないかをチェックします。雨漏りの影響で濡れた箇所は、除湿機や扇風機を使って速やかに乾燥させ、水損害を最小限に抑えます。小さな穴や亀裂は、シーリング材やパッチを使用して応急処置を施すことができますが、これは一時的な解決策に過ぎません。したがって、専門家に相談し、雨漏りの根本的な原因を特定し、適切な修理方法を検討することが重要です。専門の業者は、今後の雨漏りを防ぐための適切な対策を提案し、修理を通じて建物の健全性を回復させることができます。
雨樋の詰まりとそれによる雨漏りは、放置すると建物の健全性に大きな影響を及ぼす可能性があります。そのため、定期的なメンテナンスと詰まりが発生した際の早期対応は、問題を小さく抑え、建物を長持ちさせるために非常に重要です。自身で対処する場合でも、不安がある時や修理が複雑な場合は、迷わず専門家の助けを求めることが最善の選択となります。
雨樋の詰まりを解消?清掃・修理方法について
自分で雨樋の清掃や簡単な修理を行う場合は、安全に作業を行うための準備と、基本的な手順を理解しておくことが重要です。以下に、自分でできる雨樋の清掃と修理方法を紹介しますが、高所作業にはリスクが伴うため、安全装備の着用と注意深い作業を心がけてください。
安全のための準備
- 安全なはしごの使用を確認し、必要に応じて安全帯を着用します。
- 手袋、長袖の服、滑りにくい靴を着用して、手や身体を保護します。
- 地面が固くて平らで、はしごが安定する場所を選びます。
雨樋の清掃
- 準備: 必要な道具(はしご、手袋、バケツ、スコップやガーデンホースなど)を準備します。
- 大きなごみを取り除く: 手や小さなスコップを使って、葉や枝などの大きなごみを取り除きます。バケツを使用して、取り除いたごみを地面に落とさないようにします。
- 細かいごみを洗い流す: ガーデンホースを使って、雨樋内の細かいごみを洗い流します。水の流れが悪い場所があれば、詰まりを取り除く作業を行います。
- 排水口の確認: 排水口も確認し、詰まっている場合は清掃します。
簡単な修理
- 継ぎ目の漏れ: 継ぎ目から水漏れしている場合は、シーリング材を使用して修理します。シーリング材を適用する前に、該当部分を乾燥させ、きれいに掃除しておくことが重要です。
- 緩んだ雨樋の固定: 雨樋が緩んでいる場合は、固定具(ブラケットやクリップ)を追加したり、緩んだネジを締め直すことで、固定を強化します。
- 小さな穴の修理: 小さな穴は、適切なパッチ材料またはシーリング材を使用して塞ぐことができます。穴の周りを清潔にし、乾燥させた後に修理材を適用します。
注意点
- 作業中は常にはしごが安定していることを確認し、必要に応じて助手に支えてもらうようにしてください。
- 高所での作業は危険を伴うため、不安がある場合や修理が複雑な場合は、専門の業者に依頼することをお勧めします。
自分で行う雨樋のメンテナンスは、建物を長持ちさせ、雨漏りや土壌の浸食を防ぐためにも重要です。しかし、安全が最優先ですので、注意深く作業を行ってください。
雨樋の落ち葉やコケなど詰まりの原因を取り除く
ベランダがある場合はそこから確認できる範囲で雨樋にゴミが入っていたり、詰まりそうな場所はないか確認してみてください。
ベランダから作業する場合は、比較的屋根との距離が近いので、脚立でも作業が可能な場合もあります。
はしごをかけて確認する場合は、高所の作業となり危険が伴いますので必ず2人以上で無風の時に行ってください。
屋根や雨樋に関わる作業では、高所で両手を離して作業しなければならないことも多いです。安全面において少しでも不安がある場合はプロにお願いしましょう。
家の近くに木が植えられている場合は、その周辺の雨樋に落ち葉などが詰まっている場合が多いので、強風の日の後などはこまめにチェックしてみてください。
雨樋の排水口を確認する
屋根に近い部分だけではなく、雨水がきちんと排水されているかどうかも確認しましょう。
雨の日にきちんと流れているかどうか、また排水した先に水溜りができていないかも見ておくと良いでしょう。
飛んできたゴミなどが排水口に引っ掛かり、意図しない方へ水が流れ出しているかもしれません。
また、排水管が地面に埋まっている場合は確認ができません。しかし、排水管のすぐ近くに木などが植えられている場合は木の根が排水を妨げているかもしれません。
自分の所有地の場合は少し掘り返して確認してみるのも良いかもしれません。
軒といに詰まっているところが見当たらないのに、排水されていない場合は、竪樋が詰まっている可能性があります。
そのような場合は一度竪樋を外して中を確認してみてください。
もし詰まっている時は長い棒を入れて詰まりの原因となっているものを押し出してください。
雨樋にヒビがある場合はテープなどで補修する
雨樋の一部にヒビや穴が空いてしまい、そこから漏れてしまっている場合は、雨樋補修用のテープで補修することができます。
補修する部分の周辺をきれいに掃除し、ひび割れの箇所を覆うようにテープで補修しましょう。
雨樋の接続部分が緩んでいたり、外れている場合も、一度取り外して掃除をし、雨樋補修用の接着剤などを塗ってからはめ直すことで修理することができます。
しかし、これらは一時的なものなので、このまま何十年もそのままにしておくことはできません。
あまりにも継ぎ接ぎだらけになってしまいそうならば、一度プロに状況をみてもらうことをお勧めします。
防水スプレーについてはこちらの記事で解説しています↓
雨漏りの一時しのぎについてはこちらの記事で解説しています↓
プロに頼むべき雨樋の状況とは?
では一体、雨樋がどんな状態であったらプロに頼んだらいいのでしょうか?
詳しくプロに頼むべき雨樋の状態を解説します。
雨樋が大きく外れてしまっている
竪樋と軒どいをつないでいるのが集水器ですが、強風によって集水器が壁から外れてしまったり、軒どい自体が大きく変形しているような場合は金具や雨樋自体の交換が必要になります。
自分でホームセンターなどで材料を購入してできないこともないのですが、高所での作業になることや、軒どいはそれぞれの箇所に適した微妙な勾配をつけて設置しなければ水が流れなくなるので、日頃から家の様々な部分を直していたり、ある程度の道具が揃っている場合などはやってみても良いかもしれません。
築20年以上で今まで何もしていない
雨樋の素材にもよりますが、ずっと雨や風、紫外線などの影響を受け続けているので、15年から20年ほどが耐用年数です。
ずっと何もせずに放置していると、建物自体の雨漏りの原因となり、さらに多くの修理費用がかかってしまうかもしれません。
経年劣化は避けられないものなので、住み始めてから15年ほど経っている場合は一度プロにメンテナンスを依頼すると良いでしょう。
業者の選び方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨樋の詰まりで雨漏りに!?まとめ
ここまで、雨樋に関する知識や修理方法などをまとめました。
雨漏りとは、屋根や壁などの防水性能が低下し、雨水が建物内部に侵入する現象であり、家屋の構造や内部設備に重大な損傷をもたらすことがあります。雨漏りの原因はさまざまですが、主なものとして、屋根材の劣化、雨水の詰まり、設備の不具合などが挙げられます。雨漏りが発生した場合、専門の業者に相談し、適切な修理を行うことが必要です。
雨漏りの発生を防ぐためには、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。特に、屋根材の劣化や雨水の詰まりが原因で雨漏りが起こることが多いため、屋根の状態を確認し、必要に応じて材料を交換することが重要です。また、雨水の詰まりを防ぐために、屋根や排水設備の掃除を行うことも大切です。
雨漏りが発生した際には、まず専門の業者に相談しましょう。業者は、雨漏りの原因を特定し、適切な修理方法を提案してくれます。修理費用は、原因や修理範囲によって異なりますが、適切な費用を把握するために、複数の業者から見積もりを取ることがおすすめです。
高所での作業となりますので、掃除やテープを使用した修理を行う場合は安全に十分注意して行いましょう。
雨樋は普段気にすることが少ない部分ではありますが、状態が悪化したまま放置してしまうと建物の雨漏りにも繋がりかねません。
結果的に多額の費用がかかってしまうこともありますので、雨樋が変かな?と思ったら早めに確認して対処することをお勧めします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん静岡県担当の金井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格と表彰状を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。