【2021年版】瓦屋根の雨漏りの原因と構造を徹底解説

知識・ノウハウ

瓦屋根からの雨漏り??
瓦が破損したのが原因じゃないの??

「瓦屋根での雨漏り」と聞くと、瓦がズレたり割れたりしたことで雨漏りしたのでは?と思う方がほとんどだと思います。

確かに、瓦のズレや割れが原因で雨漏りをすることもありますが、実は、それよりも多いのが瓦の下の防水紙の劣化や、土の流出などです。

「瓦の下の土?」「防水紙ってなに?」と疑問が次々に湧いてきたと思いますので、瓦屋根の構造を説明しながら、雨漏りの原因を解説していきたいと思います。

既に、瓦屋根で雨漏りしている方、古い瓦屋根の家に住んでいる方は、ぜひこの記事を参考に、正しい知識を身につけて早めの対処を行いましょう。

瓦屋根の種類・メリット・デメリットについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください→【2020年】瓦屋根のメリットとデメリット

この記事の目次

瓦屋根の構造

まずは、瓦屋根から雨漏りが起きる原因を知る前に、瓦屋根がどうやって雨水を防いでいるのか、その構造を知る必要があります。

屋根の仕組みにあまり詳しくない方は「屋根にある瓦だけが雨の侵入を防いでる」と思ってる人が大半だと思います。しかし、雨から家を守っているのは瓦だけではありません。瓦の下には、「防水紙」と呼ばれるものがあります。その防水紙によって雨水の侵入を防いでいるのです。

最近の瓦屋根の構造(引掛け桟瓦葺き工法)

瓦屋根は、野地板、防水紙(アスファルトルーフィングなど)、瓦」の順番で施工されています。

瓦は防水紙に、完全に密着している訳ではないので、横殴りの暴風雨の時やゲリラ豪雨のような激しい大雨の際には、少しずつですが瓦の下に雨水が侵入してしまいます。

しかし、瓦の下には高性能の防水紙が張り巡らされているので、ちょっとやそっと水が入ったくらいでは、雨漏りせずに排水されていくのです。
この瓦の下にある防水紙が大事なお家を守ってくれているのです。

「防水紙」と聞くと頼りなさげな紙を想像しますが、紙とは名ばかりのとても頼りになる防水シートです。アスファルトルーフィングなどと呼ばれるもので、フェルト状の丈夫な紙にアスファルトをしみ込ませたものになっているので普通の紙とは異なります。

防水紙にもグレードがあり、アスファルトルーフィングよりも、さらに高性能な改質アスファルトルーフィングというものも存在します。グレードが高くなるにつれ価格も上がりますが、長持ちする傾向にあります。

40年以上前の瓦屋根の構造(土葺き工法)

昔の屋根の造りは、「土葺き工法」と呼ばれるものが主流でした。
昔の瓦屋根の瓦の下には、防水シートではなく土が敷き詰められていたのです。
土には、瓦を固定するだけではなく、雨水を吸って雨漏りを防ぐ働きがあります。さらにその下には杉の板が敷いてあり、土から染み出てきた雨水の侵入をブロックする働きがあることから採用されていた工法です。今では、防水シートが誕生したことに加え、土は非常に重く建物にかかる負担が大きいことから使われることは無くなりました。

瓦と金属屋根の違いについて動画で解説!

雨漏り修理の専門家が、瓦屋根と板金屋根の雨を防ぐ構造の違いについて解説しています。よろしければご参考までにご視聴ください。

その他の雨漏り知識動画については、下記のバナーをクリックしYoutubeチャンネルからご視聴ください。

瓦屋根からの雨漏りの原因と対策

雨漏りには必ず原因があります。しかし全ての屋根が同じ原因で雨漏りする訳ではありません。この章では、瓦屋根の雨漏りの原因と対策について解説していきます。瓦屋根から雨漏りする原因は、主に8つあります。

瓦のズレや割れ

原因は単純で、瓦がズレたり・割れたりすることにより、その下の防水構造が侵食され雨漏りが発生します。

[対策]
瓦がズレたり・割れたりした場合、瓦を元通りにするだけではなく、その下の浸食箇所も補修しなければなりません。ズレや割れが長年放置されて、屋根全体が侵食されている場合はいったん瓦を全て取り除き、野地板やアスファルトルーフィングなどを全て交換することもあります。

漆喰の剥がれ・破損

昔ながらの瓦ぶき屋根の棟と瓦の隙間には「漆喰」と呼ばれるものが詰め込まれていて雨水の侵入を防いでいます。ところが、台風などの雨や風で漆喰が割れたり剥がれたりすると、雨水が漆喰の下に入っている土に侵入してしまい、あっという間に土が流れ出て棟が湾曲していくのです。

[対策]
漆喰が割れたり剥がれたりしたことで、雨漏りした場合は、劣化した漆喰を取り除いて新しい漆喰を詰め直さなければなりません。
棟の変形が酷く瓦が割れている場合はその部分だけ瓦を交換します。

屋根の施工ミス

築年数がそれほど経過していないのに雨漏りをした場合、設計ミスと共に施工ミスを疑わなければなりません。

屋根の施工ミスで多いのは、防水紙施工手順の誤りや、天窓周りの防水手順の誤りなどです。施工ミスによる雨漏りは、原因を突き止めるまでに時間がかかりますのでプロによる点検が欠かせません。

[対策]
築10年以内の場合には、施工したハウスメーカーなどに連絡し保証で直してもらいましょう。また、修理の際は しっかりと原因を突き止めてもらった上で直してもらいましょう。

雨樋の詰り

雨漏りの原因として、意外と見落とされがちなのが雨樋の詰まりです。

雨樋に、落ち葉やゴミ、砂などが堆積すると排水能力がおちてしまい、あふれた水が外壁から壁の中に侵入することがあります。

[対策]
雨樋のつまりを解消することで、雨漏りを防ぐことができますので、雨樋は定期的に掃除をしましょう。特に山の近くに住んでいる場合や庭木が多い場合は要注意です。

土の減少による雨水の流入

昔ながらの土葺き工法は、瓦の下に大量の土が敷かれていて、それが雨水の侵入をブロックしてくれています。

しかし、単なる土なので長年の雨や風により少しずつ土が流出して痩せていきます。そうすると、段々と雨水が土の下の杉板に到達することが増えてきて、段々と杉板も腐食し、雨漏りに至ってしまいます。

定期的にメンテナンスをしていればよいのですが、建ててからほったらかしという瓦屋根の多くが、土不足状態でいつ雨漏りしてもおかしくない状態になっていることが多いです。

[対策]
築年数が経過していて、長年メンテナンスをしていない場合、一度瓦を取り外して土をすべて取り除き、野地板を補修して防水紙を敷き、もう一度瓦を載せることで、雨漏りを完璧にブロックできます。

防水紙の劣化による雨水の流入

1981年以降に、建築された瓦屋根の家は、土葺き工法ではなく、引掛け桟瓦葺き工法で施工されていることが多いため、土ではなく防水紙が施工されており雨漏りしにくいと言われていますが、アスファルトルーフィングなどの防水紙は、永久に使えるものではありません。

少しずつ侵入した雨水による劣化は避けられず、放置しておくと腐食が進み雨漏りに至ります。

[対策]
平均的な耐用年数は15年から20年なので、建築から15年を目途に防水紙の葺き替えを検討しましょう。
防水紙の状態は瓦の上から確認することができないので、瓦をはがして確認することになります。

各板金部分の劣化

瓦葺屋根には金属は使われていないと思うかもしれませんが、屋根の棟と棟の間や、壁と屋根の間に板金が取り付けられています。
取り付けられている板金は、ステンレスや銅などの比較的劣化が少ない金属が使用されていますが、まれに錆で穴が空くこともあるのです。

[対策]
サビなどで劣化している場合は、新しい板金に取り替えることで、雨漏りを防ぐことができます。

機能性度外視の外観重視住宅

最近では、新築して間もないのに瓦屋根から雨漏りする事例が増えています。

その理由の多くを占めるのが、「雨漏りしやすい屋根の形状の増加」や「勾配不足」「軒ゼロ住宅」など、外観を重視した設計によるものです。

これら全ての外観の屋根が雨漏りする訳ではありませんが、ちょっとした施工のミスで雨漏りするリスクが高まるので、注意しなければなりません。

瓦屋根に限ったことではありませんが、基本的に屋根の形状はシンプルであればあるほど雨漏りリスクが低下します。その理由は「取り合い」と呼ばれる接合部分が少ないからです。

屋根の形状で一番雨漏りリスクが少ないのが「切妻屋根」その次が「寄棟屋根」です。「入母屋屋根」や「しころ屋根」「越屋根」や、切妻屋根が複数組み合わせられている形状なども、取り合い部が増えるため雨漏りリスクが高まります。

瓦屋根を自分で修理する方法

屋根の修理は高所作業となるため、自分で屋根に登り修理を行うのは危険が伴います。あくまで応急処置と考え、出来れば業者の人を呼び修理してもらいましょう。

また、屋根に登る際は瓦の踏み方にはご注意ください。誤った踏み方をしてしまうと瓦を割ってしまう恐れがあります。
瓦の膨らんでいる山になっている部分を踏んでしまうと、新たに割れてしまう恐れがありますので、瓦を踏む際は、縦に凹んでいる部分を踏むよう注意が必要です。

防水テープを使い瓦を修理する

1.まずは破損した瓦を取り外し念入りに拭きましょう。
油分が残っていると防水テープの粘着力が弱くなり効果が低くなります。

2.次に割れた瓦に防水テープをぐるぐると巻き付けます。3~4重にすると効果が高くなります。

3.取り外した瓦の下地部分を確認!
穴やゴミが無いかを確認してください、穴があれば瓦をいくら修理しても雨漏りの原因になりますので穴の補修が必要になります。

4.補強した瓦を取り付け終了

コーキングで瓦を修理

1.まずは瓦の汚れをふき取り綺麗にします。

2.コーキングガンにコーキング剤をセットし破損部分に塗ります。

3.ヘラ等を使用し素早く平らにならしましょう。

4.瓦の下地部分を清掃し穴が空いてないかを確認し終了です。

パテで割れた瓦を補強

1.瓦をまずは念入りに拭き綺麗にします。

2.破損部がしっかり埋まるようにパテを塗ります。余分なパテはふき取りましょう。

3.パテの表面が滑らかになるようにハケ等を使用し平らにします。

4.外した瓦の下地部分を清掃し穴があいてないか確認

5.瓦を元の場所に取り付け終了

瓦屋根のメンテナンス時期

瓦屋根の耐用年数は、20~40年と言われています。
本瓦の場合は、50~80年と長く持ちます。

メンテナンスを行う時期としては、建ててから大体20年ほど経つと、日々の雨風・紫外線のダメージが出てきて瓦にヒビ・欠けが発生し始めます。ですので20年ほどで一回点検して診てもらうのがいいでしょう。

建ててから、30年、40年と経ってしまった場合、瓦の下にある下地にまで被害が及ぶ場合があります。そうなってくると、部分的な修理では済まず、全体的な修理が必要になってきます。

瓦屋根は、スレート屋根・金属屋根と比べると、とても寿命が長く、メンテナンスの頻度もこれらの屋根材に比べるとそこまで必要としません。だからと言ってメンテナンスをしなくてもいいという訳ではありませんので、屋根を長く保つにはメンテナンスは行うようにしましょう。

瓦屋根の修理費用

瓦屋根の修理には、全体修理と部分修理があり、使う材料・住んでいる地域・被害状況によって値段が大きく異なりますので、一概にいくらですとは言えないのが建築の業界です。ですが、大まかな目安の修理費用を載せましたので、ご参考にしてみてください。

・瓦の修理内容修理費用

瓦の交換 修理20~150万円
漆喰修理20~100万円
塗装30~110万円
葺き替え50~200万円
棟瓦の積み直し50~140万円

被害状況が小さければ小さいほど修理費用は安くなるので早めの対応を心がけましょう。
部分的な修理だと1万円~20万円程で済みます。

まとめ

一口に瓦屋根の雨漏りと言っても、覚えられないほど沢山の原因がありましたね。

実際には紹介した原因が複数絡み合って雨漏りを起こすことがあるので、瓦屋根が雨漏りし始めたら迷わず、腕のいい屋根修理業者に修理を依頼してください。
特に築年数が経過した古い瓦屋根の場合、メンテナンスをしていないと防水能力が年々低下するので、放置すると家全体が徐々に腐食してしまいます。ですので、気がついたら早めにメンテナンス修理のご相談を行ってください。

瓦屋根からの雨漏りについて、お悩みの場合は
雨漏りドクター カスタマーサービス 0120-994-119(9:00~20:00)まで電話をかけて頂き、「瓦屋根の雨漏りについて相談したい」とお伝え頂ければ幸いです。
※ネットでのご相談をご希望の方は24時間対応のメールフォームをご活用ください。
※ご利用無料/全国対応/些細な事でも相談可

※日本全国対応・お見積もりOK

雨漏り修理専門家

大塚万聡(おおつか)

この記事はあなたのお役に立ちましたか?
情報を他の人にシェアしましょう!

Share on twitter
Twitter
Share on facebook
Facebook