中古住宅での雨漏りについて!物件を購入しても大丈夫なのか解説

外壁の修理

築20年を過ぎた中古物件の多くは、ほとんど土地代だけで購入できるため、リフォームを前提とした購入の需要が増えています。そんな、中古住宅を購入して一番多いトラブルが雨漏りです。
この記事では、中古住宅での雨漏りについて解説します。

目次

中古住宅はなぜ雨漏りしやすいのか?

中古住宅 雨漏り

戸建て住宅で使用されている屋根材のほとんどは、瓦とスレート、金属屋根の3種類です。
瓦は100年近くもつと言われていますが、実際には25年程度で下地や部材、防水シートが劣化するので、瓦が大丈夫であっても他のメンテナンスをしなければなりません。
また、スレート屋根の寿命の目安は10年前後です。
ですので、築年数の経っている中古物件では雨漏りのリスクが高いため非常に雨漏りしやすい状態となっていることが多いのです。

また、築年数の経っている中古物件では昔の建築基準で建てられて場合があります。
今では考えられないような工法となっている場合があるため、雨漏りしてもおかしくない状態にあることがあります。

中古住宅は雨漏り修理にお金がかかる?

中古住宅 雨漏り 修理

雨漏りしそうなほど劣化している物件は、快適に過ごせるようにするための修理にお金がかかります。
雨漏りするほどお家が傷んでいるということは、リフォーム及びリノベーションが必要であるため、そのような判断を不動産屋さんが下した場合、古家付きの売り土地として販売されることがあります。

雨漏りしている中古の物件購入は大丈夫?

雨漏り 修理費用

雨漏りの状態にもよりますが、雨漏りの工事は比較的屋根の老朽化具合によって変わりますが、大抵は下地を修理すればいい場合も多く安価に直るケースも多いです。
ですので中古住宅を購入してリフォームやリノベーションをする前提であれば問題ありません。
ただし、雨漏りの状態が酷く主要な柱や基礎などの重要な構造まで被害が及んでいる物件に関しては、1から全てリフォームする前提でない限りは避けたほうがいいでしょう。
屋根や外壁だけのリフォームだとしても、2~300万円ほどはかかるので、あらかじめどこまで補修するのか考えて決めるのがいいでしょう。

漆喰の補修15〜40万
瓦のズレ・一部差し替え1〜5万
棟板金の交換4〜20万
谷板金の交換7〜30万
防水シート(ルーフィング)の補修・張り替え5〜35万

中古住宅購入前にチェックするポイント

水漏れ 雨漏り

中古住宅は、購入前に雨漏りのリスクが高くないかを自分で見ておくべきです。
特に水回りのチェックは行いましょう。
経年劣化により交換が必要となる箇所が多いのが水回りの部分です。
蛇口のまわりのシミや、排水口周りの床、排水口の臭いはしっかりと確認しましょう。
洗面所・キッチン・トイレ・浴室などの水回りに関しては、実際に水を流して「水の出具合」「排水状態」を確認しておくと安心でしょう。

その他チェックするべきポイントは3つあります。
1.屋根
2.外壁
3.ベランダ

それぞれ解説していきます。

中古住宅でチェックするポイント:屋根

中古住宅 雨漏り 屋根

屋根のチェックするべきポイントは以下となります。

・屋根材のヒビ割れやズレ
・谷樋板金の状態
・瓦屋根の漆喰の崩れ
・小屋裏の雨染みがあるか
・屋根材の劣化状態

もしも、小屋裏をのぞくことができる場合は、野地板や天井裏の雨染みの有無を確認しておきましょう。
雨染みがある場合は、補修済みであるかを確認して1年以上の瑕疵担保責任を求めリスク回避することが重要異なります。

屋根からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

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中古住宅でチェックするポイント:外壁

中古住宅 雨漏り 外壁

中古住宅の購入前には外壁を見ておくべきです。

外壁のチェックするべきポイントは以下となります。

  • 外壁材のヒビ割れ
  • コーキング剤のヒビ割れ、剥がれ
  • 外壁材の重なり部分の隙間
  • 窓まわりの劣化状態
  • 外壁材の塗装の劣化状態

外壁のコーキング剤の劣化は方角によって進行度合が異なるため、注意しましょう。(一般的には南面がもっとも進んでいます)

何年前に外壁の塗装・コーキングのメンテナンスを行ったのか確認することをオススメします。

外壁からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

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中古住宅でチェックするポイント:ベランダ

雨漏り ウレタン防水工事

中古住宅の購入前にはベランダを見ておくべきです。

ベランダのチェックするべきポイントは以下となります。

  • 防水層のヒビ割れ
  • 排水ドレンの劣化
  • 窓まわりのコーキング剤の劣化
  • 笠木や手すりの隙間
  • 外壁とベランダの隙間

とくに、防水層のヒビ割れは雨漏りに直結しますので、注意してください。

防水層のメンテナンスを何年前に行ったのか、必ず確認しておきましょう。

ベランダからの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓

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中古住宅での雨漏りは瑕疵担保責任が免責になる?

中古住宅 雨漏り 補償

中古住宅が購入後に雨漏りしたときは、中古住宅の売買契約の内容に応じてではありますが、基本的には売主が直してくれる可能性があります。
中古住宅においても、瑕疵がある場合に売主の責任となる「瑕疵担保責任」が適用されます。

ただし、中古住宅の瑕疵担保責任は新築住宅とは条件が異なるため注意が必要です。

基本は、売主が不動産会社の場合は通常引き渡しから2年の瑕疵担保責任がつきます。売主が個人の場合は、長期的な責任追及が難しく2~3ヵ月で免責となるのが一般のようです。

また、特約で雨漏りが免責となっている契約も多いため、事前に重要事項説明書や売買契約書を確認しておきましょう。

既存住宅瑕疵保険制度

瑕疵担保の期間は、売主が宅建業者の場合は2年以上、売主が個人の場合は半年以内とされるケースが多く、補償期間を過ぎたあとで瑕疵が発生した場合は自腹ということになるので、中古住宅を購入するにはリスクが伴うことになります。

そこで国が支援しているのが、第三者が中古住宅の瑕疵を保証する制度、既存住宅瑕疵保険です。

ある一定の条件を満たせば、売買後にあらわれた瑕疵の修繕費用を補償するという保険で、宅建業者用、個人間取引用、マンション戸別用に分かれています。
中古住宅を購入する場合は既存住宅かし保険が付いているかどうかを確認することも重要です。

中古住宅は築何年ぐらいを見ればいい?

中古住宅を選ぶ際に築年数を考慮することは重要です。一般的に、築10年以内の物件は比較的新しく、大規模な修繕の必要性が低いとされています。しかし、10年を超えると建物の状態によってはメンテナンスや修理が必要になることもあります。

  • 築10年未満: 大きな修繕が不要であることが多く、新築に近い状態を期待できることが多いです。
  • 築10年~20年: 外壁の塗装や屋根のメンテナンス、設備の老朽化が始まる可能性があるため、購入前に専門家による詳細な検査をお勧めします。
  • 築20年以上: 大規模なリノベーションが必要になることが多く、配管や電気設備、断熱材などの更新が必要になる場合があります。購入を検討する場合は、リノベーションのコストも考慮に入れる必要があります。

中古住宅を選ぶ際は、単に築年数だけでなく、定期的なメンテナンスの記録、以前に行われた修繕の内容と品質、さらには住宅の立地条件や周辺環境も考慮することが重要です。また、専門家による建物診断(ホームインスペクション)を実施して、隠れた問題点がないかを確認することを強く推奨します。

中古住宅での雨漏りについてのまとめ

雨漏りのまとめ

新築一戸建て住宅を購入するよりも、中古一戸建て住宅の購入の方が物件の予算も安く済むため魅力的です。

しかし中古一戸建て住宅は築年数が経っている分、劣化している箇所が出てきているのも事実です。

水回り箇所に関しては特に注意が必要です。

劣化部分から雨漏りを起こさないように購入前にしっかりと確認し、気になる箇所があれば補修しておくことが大切です。

栃木県の雨漏り修理の臼井進

こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。

雨漏り修理の専門家
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