雨漏りが発生し、修理工事が必要になった場合、修理費用にかかる出費は、できるだけ安く抑えて直したいな…と思っていませんか?
雨漏り修理の費用は、高額な費用になりがちですが、修理方法によっては、国や自治体が出している補助金制度が使える場合があるのです。
雨漏りした場合、経年劣化による原因がほとんどなため、築年数もかなり昔の建物が多く、雨漏り修理だけでなく、リフォームも一緒に行うことでき、補助金の条件に当てはまりやすいので、かなりお得に工事を行うことができます。
また、雨漏りが発生したけど雨漏り修理にはどんな工事方法があるのか?わからない方も多いはずです。
建築のことが全然分からない方だと、一体どのくらいの工事費用になるのかも不安ですよね!
実際、工事方法については、雨漏りの原因だけでなく、その家にどれだけ長く住みたいのかなどライフ設計によっても大きく変わってきます。
この記事では、雨漏り工事・屋根修理時に使える補助金の種類・条件・申請方法についてと、雨漏りの原因箇所別で見る工事方法と工事費用について解説していきます。
屋根の雨漏り修理費用の目安
雨漏り修理費用は、その原因や場所、被害の程度、そして修理方法によって大きく変動します。ここでは、具体的な費用の目安や内訳、費用を抑える方法、業者選びのポイントなどを詳しく解説します。
修理費用の目安
- 部分的な修理: 5万円~30万円程度
- 瓦の交換、コーキングの補修、雨樋の修理など、部分的な補修の場合は比較的費用を抑えられます。
- 屋根全体の修理: 35万円~200万円程度
- 屋根材の葺き替え、防水シートの張り替えなど、屋根全体を修理する場合、費用は高額になります。
- 外壁の修理: 5万円~200万円程度
- ひび割れの補修、塗装の塗り替え、サイディングの交換など、外壁の修理費用も状況によって大きく異なります。
修理費用の内訳
- 材料費: 屋根材、防水材、コーキング材、塗料など、修理に必要な材料費。
- 工事費: 職人さんの人件費、足場代、高所作業車などの費用。
- 諸経費: 廃材処理費、交通費、諸手続き費用など。
雨漏り修理に補助金が使用できるのか?
雨漏り修理に補助金が利用できるのかどうかは、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用すれば簡単に確認できます。
こちらは一般社団法人 住宅リフォーム推進協議会が運営するサイトになり、ご自身が住んでいる地域や制度内容による検索が可能であるため、各自治体のホームページをわざわざ経由して情報を得る必要がありません。
雨漏り修理に利用できる補助金額
雨漏りの修理に利用できる補助金は各自治体で確認することができます。
補助金を使用する場合、一概にはいえませんが約10〜20万円程度の補助金を利用できることが多いでしょう。
例として、リフォーム全般の工事に対して上限10万円(工事費の5%)までを補助してくれるような市もあります。
ただし、中には補助金制度自体がない自治体があったり、金額内容が大きく変わっている場合もあるため、しっかりと事前に確認しておきましょう。
雨漏り修理に適応できる補助金
国や多くの自治体では、雨漏りの修理時や、リフォーム時に利用できる補助金制度を設けています。
条件次第では雨漏りの修理費用の自己負担を少なくできる可能性があります。
雨漏り修理時に使用できる補助金には、どのような種類・ケースがあるのか見ていきましょう。
リフォーム全般に利用できる補助金
こちらの補助金では、ごくわずかの金額ではありますが、工事内容を問わず、リフォーム全般に対して補助金を給付してくれる自治体があります。
リフォーム全般に補助金を出している、埼玉県富士見市では、雨漏り修理や、防水工事・雨樋の修理までも、リフォーム全般として入れられているため、これらの工事に対して、工事費の5%(上限10万円)を補助してもらえる制度があります。
ただし、この補助金がもらえる市町村は全国的にも少なく、補助額も少なめで市町村ごとに金額は異なります。
事前に自分の地域が対応しているか、どのくらい補助金が出るのか、予め確認する必要があります。
エコリフォームに利用できる補助金
エコリフォーム補助金とは、環境に配慮したリフォーム工事をする場合に受け取れる補助金です。
雨漏り修理時に、屋根や外壁の断熱改修や、断熱効果の高い塗装を行なったりすることで「エコリフォーム補助金」が適用できる場合があります。
屋根や外壁・天井・窓などの断熱改修工事をすることで、建物表面や室内の温度上昇や低下を抑えられ、エアコンなどの消費電力を削減できるため、このような補助金制度が誕生しました。
また、遮熱効果の高い塗料は耐久性が高く、長持ちするため、再度塗装メンテナンス工事の回数を減らすことができるのも嬉しいですね。
エコリフォーム補助金を申請する際には、塗料の具体的な商品名や塗料の性能基準など細かい点まで定められており、また、家の図面なども必要になる場合があります。
補助金額は、工事箇所や自治体によっても大きく変わってきます。
ですので、まずは補助金制度があるのか、お住まいの自治体の情報を調べてみましょう。
札幌市の住宅エコリフォーム補助制度の例
札幌市の住宅エコリフォーム制度を例にとってみてみましょう。
まずは、補助金を受けれる条件からです。
条件は下記の要件を満たすことです。
・住宅面では、札幌市内の住宅(戸建て住宅、又は共同住宅の住戸部分)です。
対象となる市民は、下記の3つ条件が設けられています。
・補助金交付申請時に補助対象の住宅を所有し、又はこれに居住している札幌市民(未成年を除く)または法人
・札幌市の市・道民税及び固定資産税・都市計画税を滞納していないこと
・暴力団員又は暴力団関係事業者でない方
補助金の上限として、
総工事費(税抜)の10%(千円未満切捨)又は一戸当たり50万円(複数戸の場合は、100万円)のいずれか少ない額を限度とし、補助対象工事ごとに札幌市が定める補助金額の合計とのことです。
また、補助金額の合計が3万円以上になり、かつ、総工事費(税抜)が30万円以上になる工事の場合に受けられるそうです。
補助金あでる工事の対象箇所は、
・浴室の改良
・浴室の部分修理
・便所の改良
・階段の改良
・廊下の拡幅
・手すりの新設
・出入り口戸の改良
・玄関前スロー部の設置
・窓の断熱改修工事
・床、屋根または天井、外壁全体の断熱改修工事
以上のような工事の場合、補助金を受けられるそうです。
ただし、補助金の受付いは期限がありますので、申し込む際には、補助金を行っているのかしっかりと確認しましょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金
住宅長寿命化リフォームの補助金とは、三世代同居など複数世帯の同居の実現等に関するリフォームや、既存住宅の長寿命化や省エネ化に対して補助金が出る制度です。
国の事業の一環である「長期優良住宅化リフォーム推進事業」とは、 良質な住宅ストックの形成や、若者による既存住宅の取得環境の改善、子育てをしやすい環境の整備を目的とした国が行なっている支援事業です。
住宅の長寿命化として、雨漏り修理工事が対象となる場合もありますので、雨漏り修理を行う際には確認してみるのがオススメです。
また、工事前にインスペクション(現況調査)を実施することが必須になる点も注意が必要です。
工事内容と補助費用について
主な工事内容として、性能向上のリフォーム工事が挙げられます。
・劣化対策
・耐震性
・省エネ対策工事など
補助金額は、補助対象費用の1/3(限度額100~250万円)が対象となっています。
アスベスト除去を行うことで利用できる補助金
アスベストを含む屋根や外壁を撤去する場合、「アスベスト除去工事補助金」を適用できる場合もあります。
耐震工事を行うことで利用できる補助金
屋根や外壁の雨漏り修理時に、耐震性を高める工事を行うことで補助金の対象となる場合があります。
耐震工事の例としては、軽量な屋根に交換することで耐震性能を高めることができます。
瓦屋根など重量のある屋根から、スレートや金属などの軽量な屋根に葺き替える場合が一般的で「耐震改修工事補助金」を適用できる可能性があります。
重い屋根だと地震が起きた際に危ないということで、建物の耐震工事にも補助金が対象になるようになりました。
補助金を受けやすいのは、昭和56年以前に建てられた昔の建築基準の建物です。
耐震リフォームの補助金額は約100万円ほどと、かなりの金額を補助してもらえます。
耐震工事を元に補助金制度を確認する
耐震工事の補助金制度もとに、該当する条件など見ていきましょう。
・条件
補助制度を受ける市町村に在住しており、住宅が市町村内にある場合かつ、税金を滞納していない方。
※補助金は税金を財源としているため、税金を滞納している方は受けることができない場合がほとんどです。
耐震改修・設計・診断制度を例にとってみてみましょう。
昭和56年に耐震基準が見直され、新耐震基準が適用されたため、昭和56年以前の建物については、耐震性の劣る建物が存在しているため、対象となる場合があります。
例えば、雨漏りしてしまった住宅が昭和56年以前の建物の場合、雨漏り修理のタイミングで耐震診断を行ったり、既存の屋根が瓦屋根の場合、屋根を軽量なものに葺き替えることで耐震性が高まり、補助制度を利用できる可能性があります。
他には、壁や筋交い、接合金物の追加や、基礎の補強等も耐震工事に含まれます。
補助制度は、基本的に1年単位で定められますので、詳しい詳細や最新情報については、ご自身の市町村HPで確認してみましょう。
また、よくわからないという方は、自治体へ直接問い合わせてみるのも一つの手です。
国が実施する雨漏り修理の補助制度
補助制度は主に国が実施するものと、自治体が実施するものの2種類があります。
先ほど解説した「長期優良住宅化リフォーム推進事業」も国が実施する補助制度の一つです。
まずは国の代表的な補助制度をみていきましょう。
次世代住宅ポイント制度
2019年10月に行われた、消費税率の引き上げに伴って、増税後も住宅投資の需要変動を抑えることを目的として、「環境」「安全・安心」「健康長寿・高齢者対応」「子育て支援、働き方改革」に有効な住宅の新築・リフォーム時に商品と交換可能なポイントを発行する制度になります。
付与されたポイントは、液晶テレビなどの電化製品や、食品、飲料品など、他の商品と交換できます。
対象となる具体的な工事内容には、窓・ドアの断熱改修、外壁、屋根・天井又は床の断熱改修、耐震改修、中古住宅購入に伴うリフォーム工事などが挙げられます。
住宅のリフォームの場合、上限が30万ポイントまでと決められています。
特例として、若者・子育て世帯、中古住宅購入の場合には上限特例があります。
雨漏り修理の補助金申請前の準備
基本的に補助金は、工事を行う前に申請する必要があります。
工事が始まってからでは、補助金の申請はできないので注意しましょう。
雨漏りの修理工事で使用したいと考えている場合は、あらかじめ補助金制度に対応している業者に相談してみましょう。
長期優良住宅化リフォーム推進事業での補助制度では、申請時に必要なインスペクション調査を行うノウハウを持っていないと対応するのは難しいため、補助金制度を詳しく理解している業者を慎重に選びましょう。
雨漏り補助金申請の手続きの流れ
ここからは補助金の申請までの流れについて解説します。
まずは補助金を受けれるか確認してから、手続きの流れを把握し、申請の準備を行いましょう。
まずは、事前相談(市町村の担当窓口へ)を行い補助金を受けれるのか、必要なものは何か?それぞれ準備を進めましょう。
↓
定められた期間内に、申込書の提出を行いましょう。
もしも、期間を過ぎてしまったら、次年度も同じような補助制度が定められることが多いので、次年度へ向けて情報収集を行い準備をしましょう。
↓
交付が受けられると決まったら、補助対象の工事を実施を行います。
↓
工事が完了したら完了報告を行います。
↓
実際の工事内容によって交付額が決定します。
↓
請求書提出します。
手順は以上になります。
不明点や詳しい手順については、市の担当の方に直接お聞きするのが分かりやす気になるオススメです。
雨漏り補助金を利用する際の注意点
補助金を利用するにあたり、いくつか注意すべきポイントがあります。
1.ほとんどの補助金の予算には、上限が設けられています。
申請の上限が規定に達すると、基本的には申請が締め切られるため、情報収集を怠らずに行う必要があります。
2.申請する補助金によっては、書類を揃えるだけでも大変な労力がかかります。
また、労力がかかった割に大して補助金がもらえない場合もありますので、あらかじめ費用対効果の面でメリットを感じられない場合があるということを理解しておきましょう。
3.補助金制度は、補助金がもらえるかどうか決定するまで、時間がかかります。
その間、雨漏りの工事が実施できないため、すぐに雨漏り修理が必要な場合には、補助金の審査を待つことが難しいでしょう。
4.補助金を利用した悪徳業者にも注意が必要です。
業者の中には、「補助金がもらえるので0円で修理できます」などと工事の契約をさせ、いざ工事が終わると「申請がおりませんでした」といい、修理費用の全額を支払わせる事例もあります。
このように、補助金制度については、自分自身でもしっかり知識を持って理解しておく必要があります。
補助金以外で雨漏り修理の費用負担を減らす
補助金制度以外にも、工事費用の負担を減らせる方法が2つあります。
それは「火災保険制度」、「減税制度」を利用する方法です。
さらに詳しく解説していきます。
火災保険を利用して雨漏り修理の費用を抑える
もしも、雨漏りの原因が、台風や雹災などの自然災害によって引き起きた場合、加入している火災保険を使用して修理ができる可能性があります。
まずは、火災保険に加入しているか、火災保険の内容に該当する被害が含まれているか確認してみましょう。
もしも、火災保険の適用が認められれば、補助金よりも高額の補償を受けられる場合もあります。
火災保険についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
減税制度を利用して雨漏り修理の費用を抑える
リフォームを行った際に、耐震性能の向上や、省エネ効果が認められた場合に、税金を優遇する制度を国が設けています。
税額については以下の通りです。
・耐震改修減税
所得税:最大25万円
固定資産税:税額1/2×1年間
・省エネ改修減税
所得税:最大35万円
固定資産税:税額1/3×1年間
・長期優良住宅化リフォーム
所得税:最大50万円
固定資産税:税額2/3×1年間
・住宅ローン減税:最大400万円
大規模なリフォームを行う場合やローンを利用する場合には、適用になることがある可能性があります。
補助金以外にも、税制優遇制度によっても費用は抑えることができるため、もっと詳しくご自身でも調べてみましょう。
築10年未満は住宅瑕疵担保保険が適用
新築時から10年以内に雨漏り等の瑕疵を発見した場合、「瑕疵担保保険」を利用して無料で修理を行うことができる可能性があります。
瑕疵担保保険制度とは、購入した住宅に「重大な欠陥」があった場合に、建設を行った事業者に保険金が支払われる制度です。
住宅が保険に入っているかどうかは、契約時の契約書を確認しましょう。
住宅瑕疵担保保険は、「JIO」、「住宅あんしん保証」などの名前の保険になっている場合があります。
住宅瑕疵担保保険を使用する場合
保険対象の新築住宅で雨漏りが見つかった場合は、まずは建てた建設業者に瑕疵担保責任による補修を依頼しましょう。
保険の適用が認められれば、業者に対して修理費用として保険金が支払われ
この保険金を利用して、無償で修理してもらえます。
万が一建てた業者が倒産してしまったとしても、必要な調査をした上で費用が支払われますので安心です。
ただし、雨漏りであっても、台風や表などの自然災害が原因の場合は、保険の適用が認められないケースもあります。
その場合には、火災保険を使用して修理を行いましょう。
雨漏り工事について
雨漏り修理の工事内容は、雨漏りの原因によっても大きく変わってきますが、築年数や材質の劣化状況、この先もこの家に住み続けるのか?一時的な処置だけでいいのか?などによっても変わってきます。
雨漏りの工事は大きく分けて3つに分けることができます。
・簡易補修
・部分修理
・大規模工事
さらに詳しくこれらを解説していきます。
雨漏りの簡易補修工事について
ほんの僅かな隙間から雨漏りしている場合や雨漏りしている箇所以外で劣化が見られない場合、あるいは、もう取り壊す予定なのでこの家があと1年保てばいいや、といったような場合には簡易補修で済む場合があります。
その場合には、防水テープやコーキングの処置などといった簡易補修で雨漏りを止めることになります。
細かいひび割れや、コーキングの劣化、穴や隙間が空いているなどと言った場合にコーキングは使用され、費用も安く抑えられるため金額を抑えたい方が希望することが多い工事方法です。
費用は、防水テープ、コーキング処理で数千円~5万円程度になる場合が多いです。
雨漏りの部分工事・交換について
屋根材の一部分だけを交換する場合や、棟板金、漆喰、谷板金、雨樋、天窓など、簡易補修では直せないもの、あるいは劣化や損傷が激しく交換が必要なものに関しては部分的な交換が必要になる場合があります。
雨漏りの大規模工事について
屋根材全体が寿命でダメになっている場合や、全体が雨漏りの原因となっている場合などには、屋根全体を交換あるいは、新しい屋根を被せる工事が必要になります。
この工事方法は、かなり大規模な工事方法になるがゆえに、逆にどんな雨漏りであっても直すことができる方法になります。
かなり大掛かりな工事になるため、費用も100万円~250万円というような高額なものになります。
工事方法には、屋根の葺き替え、カバー工法、外壁の葺き替えなどと言ったものがあります。
葺き替えについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏りの原因と工事費用の相場を解説
雨漏りでよくあるケースをもとに、雨漏りの原因から工事費用を確認していきましょう。大きく分けて、屋根、外壁、屋上、ベランダ、窓サッシでの雨漏り工事費用を紹介していきます。
①屋根材の破損やズレによる雨漏りの修繕費用
家の中で一番劣化しやすいのが屋根材と言っても過言ではありません。
現在では、屋根材の種類は色々とありますが、瓦屋根・スレート屋根・金属屋根と大きく分けて主に3つの屋根材が主流となっており、屋根材によっても症状は変わりますが、劣化することで屋根材の表面に塗ってある防水塗料が剥がれ、屋根材にひび割れ・欠けなどが発生し雨漏りが引き起こります。
これらは日々の紫外線や雨風によって劣化していくため定期的な塗装等のメンテナンスも必要になってきます。
工事方法
屋根材の劣化があまり酷くない場合は、簡単な補修や再塗装で済むことが多いです。
その場合、簡単な補修であれば15万円程度、屋根全体の塗装メンテナンスの場合、20~80万円ほどかかります。
また、屋根塗装もできないような損傷が激しい場合には、カバー工法や葺き替えといった大規模工事となるため費用も80~200万円前後の費用がかかってしまう場合もあります。
屋根からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
②防水シートの老朽化による雨漏り修繕費用
屋根材の下には防水シートという最終的に雨を防いでくれる防水のシートが敷かれています。
この防水シートは材料によっても異なりますが、塩ビのシートだとしたら平均して10~20年で劣化してしまいます。
防水シートが劣化すると、直に水が侵入してくるようになるため、そこから雨が漏ってくるようになります。
築30年、40年くらいの建物であれば、屋根の葺き替えや瓦の積み替えを検討し、防水シートの交換を行いましょう。
工事方法
塩化ビニールシートを屋根に貼り付けるときの費用相場は、1平方メートルあたり約7,200円~
ゴムシートを貼り付けるときの費用相場は、1平方メートルあたり約2,500円~3,500円が目安となっていますが、一度屋根材を撤去しなくてはならないなど大規模な工事となるため屋根の葺き替えなどと一緒に行うのがいいでしょう。
防水シートからの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
③板金の劣化による雨漏り修繕費用
屋根の板金部分が劣化して雨漏りする場合も多いです。
経年劣化することで釘が浮いてきたり、抜けることで板金が浮いて雨漏りが発生します。
工事方法
このような場合には、板金部の交換や補修で直る場合が多く、10~15万円ほどが一般的な修理費用です。
棟からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
④屋上・ベランダ防水の劣化による雨漏り修繕費用
屋上・ベランダで起きる雨漏りの多くは、防水層の劣化が原因で起きることが多いです。
防水層の劣化を早める要因としては、植木鉢などものを置いていたり、花火やバーベキューを行った燃えカスの落下が防水層にかなりのダメージを与えます。
防水工事においてメーカー側が保証している期間は最短で5年です。
その他、ベランダ・屋上の雨漏りで多い原因は、
・笠木の劣化
・ベランダ壁の劣化
・排水口の詰まり
などが挙げられます。
工事方法
防水層の劣化が原因で雨漏りしている場合は、防水シートの張り替えや、防水塗装の塗り替えを行う必要があります。
防水の施工方法は大きく分けて5つあります。
・ウレタン防水
・アスファルト防水
・塩ビシート防水
・ゴムシート防水
・FRP防水
ベランダからの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
⑤窓やサッシ・天窓の劣化による雨漏り修繕費用
築10 年~ 20 年以降のお宅では、パッキンの劣化によって窓回りから雨が漏る可能性があります。
一昔前の日本の家では、窓の上に庇がついてい流場合が多く、それが窓に雨水が当たらないようにする役目を果たしていました。
そのことによって、多少窓のパッキンが劣化しても雨漏りにつながらないケースが多かったのですが、最近の洋風の家では、庇がなく、窓がむき出しの家が多いので、特にこういったケースが増えてきたように感じます。
また、天窓の雨漏りでは、本体の防水パッキンの寿命が10 年~ 20 年くらいでやってくるので、そこから漏ってくる可能性と、トップライト周辺の板金を使った防水処理の施工不良による雨漏りの場合もあります。
工事方法
コーキング処理や、ゴムパッキンの交換などで済む場合には比較的安価な修理で直せることが多いです。
窓サッシでの雨漏り修理費用の目安は3万〜15万が一般的な修理費用になります。
窓・サッシからの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
⑥外壁のひび割れ(クラック)などによる雨漏り修繕費用
外壁からの雨漏りで多いのは、主に以下の原因で起きていることが多いです。
・シーリングの剥がれ
・塗膜の剥がれ
・外壁材の反りや浮き
・クラックと呼ばれるひび割れ
外壁のひび割れは塗膜が原因なものと、外壁材自体が原因で引き起こる2パターンがあります。
外壁材自体にひび割れが起きている場合は注意が必要です。
工事方法
モルタルの外壁の場合には、クラックにパテやシーリング材を充填し、ひび割れを補修します。
釘穴などはパテやシーリング材を充填し、埋めることで補修します。
費用の目安は5~30万ほどです。
外壁からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
⑦雨樋の詰まりによる雨漏り修繕費用
意外と多いのが、雨樋からの雨漏りです。
雨樋の雨漏りは、落ち葉等のゴミが雨樋のパイプ内に詰まって、あふれた水が壁から入ってくることで起こることが多いです。
雨樋が詰まってしまうと、雨が当たる予定にないところに、雨が集中的に降り注ぐことになり、そこから雨漏りしてしまうのです。
特に台風のあと等に、強風で飛んできた葉っぱ等で詰まるケースが多くあります。
その他にも、近所でテニスをやっていたボールがたまたま雨樋に入り込んでしまったり、鳥が葉っぱ等を持ち込むこともあります。
雨漏りを修理すると金額がそれなりにかかってしまいますが、雨樋の掃除はそこまで費用は掛かりません。
年に一回程度、雨樋の掃除をすることで雨漏りに備えるというのも一つの雨漏り予防になります。
工事方法
雨樋の修理や掃除にかかる費用は、1~5万ほどです。
全体の交換となると約10万ほどかかります。
雨樋からの雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
雨漏り工事の修理費用のまとめ
雨漏り修理の費用は、修理内容や業者、地域によって異なります。以下に、一般的な雨漏り修理の費用の相場をご紹介します。
- 屋根の修理費用
- 瓦の調整や補修:1平方メートルあたり1,000~3,000円
- 屋根の部分的な補修:5万~20万円
- 屋根全体の葺き替え:30万~100万円(規模や材料による)
- 外壁の修理費用
- ひび割れや壁の補修:1平方メートルあたり2,000~4,000円
- 外壁塗装:1平方メートルあたり1,000~3,000円
- シーリング(防水処理):1平方メートルあたり500~1,500円
- 雨漏り調査費用
- 無料の場合もあるが、有料の場合は1万~5万円程度
これらの費用はあくまで目安であり、実際の費用は修理範囲や業者、使用する材料や工法によって変動します。また、緊急対応や追加工事が発生した場合は、追加費用が発生することもあります。
修理費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取り、適正な価格を見極めることが重要です。また、早期発見・早期対応によって、雨漏りが悪化する前に対処することで、修理費用を抑えることができます。
雨漏り工事の補助金と修繕費用についてのまとめ
もしも雨漏りが起きてしまった場合、高額な工事費用が必要になる場合があります。
費用を抑えるためには、国や自治体の補助金を使うことで費用を軽くできる可能性があります。
補助金の審査にはいろいろな基準がありますが、要綱をしっかりと理解し、要件を満たすことができるか確認することが大切です。
まずは最新情報をお住まいの市町村が出しているHPなどで確認してみましょう。
雨漏り修理や屋根の修理で補助金の利用を検討しているという方は、私たち屋根雨漏りのお医者さんが力になりますのでお気軽にご相談ください。
確実に補助金を使用した修理を行えると断言はできませんが、最も得をして雨漏り修理ができるよう我々は全力を尽くします。
もちろん、修理を無理に進めることも契約させることもございませんので、安心してご相談ください。
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん栃木県担当の臼井です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、一級建築士・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。