家の壁際にシミができていたり、雨漏りしているってことはありませんか?
また、自宅の外壁で、ひび割れのような亀裂を見つけて心配になっていませんか?
雨漏りするのは屋根だけでなく、外壁からも雨漏りは起こります。
外壁だけが原因の場合以外にも、窓枠・サッシ・ベランダ等が原因で、壁に雨漏りは発生することがあります。
この記事では、外壁から雨漏りする原因と修理費用、外壁材の種類等について解説しています。
外壁材には様々な種類があり、それぞれ特徴が異なりますので、これから新築を建てる方は、メンテナンス面からの外壁選びの参考にしてみてください。
外壁材の種類、特徴については、こちらを参考にしてみてください↓
外壁から雨漏りする原因
雨漏りと言えば屋根を思い浮かべますが、実は外壁からの雨漏りも少なくありません。
外壁からの雨漏りの原因の多くは主に3つあります。
・ コーキングの劣化
・ ベランダの劣化が原因になっている
・ サイディングのひび割れ
外壁から雨漏りする多くが、サイディングの継ぎ目に埋めてある「コーキング」と呼ばれる接着剤や、サイディング自体のひび割れ、塗り壁やモルタルの場合はクラックの隙間から発生しています。
さらに詳しく外壁からの雨漏りの原因について解説していきます。
壁を伝う雨漏りについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
外壁雨漏りの原因①コーキングの劣化
コーキングは新築から5年以上経過した時点でコーキングの打ち替え工事を行う必要があります。
サイディングボードとボードの間を埋めるために、コーキング材と呼ばれる接着剤を注入するのですが、その耐用年数は5年超と言われています。
5年を経過すると、コーキングがひび割れてしまったり、サイディングボードとの隙間があいたりする劣化が急増するのです。
5年以上問題がないコーキングも存在しますが多くが10年以内に劣化してしまいます。
外壁コーキングについて大学教授の見解
東京工業大学の田中亨二名誉教授は、15年に渡るコーキング材の実験の結果に基づきこのように発言しています。
「昨今のコーキング材の耐久性は十分なレベルに達しています。材料だけだと10年や20年の耐用年数を維持することは十分に可能だと思います。それがうまくいかないのは、目地の作り方に問題があるからです」
裏を返せば、「現在のコーキング材の耐久性は十分だけど施工が悪いから10年の耐用年数も維持できていない」ということです。
だから、コーキングは新築から5年を経過したら「打ち換え」を検討しなければならないのです。
コーキングの打ち替え費用は10万から25万前後。
コーキング材の打ち替え工事はピンからキリまでありますが、工事費用を節約してしまうとコーキング材の耐用年数は極端に低下して、雨漏りリスクが高まりますので、コーキング材の耐用年数を生かせる「腕の良い業者」に依頼しましょう。
コーキング材については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁雨漏りの原因②ベランダやバルコニーの笠木と防水層
ベランダの笠木の劣化が、外壁内部に雨漏りを引き起こすこともあります。
笠木が錆びてきたり、浮いていたりしたら注意が必要です。
また、ベランダや、バルコニーの防水層の劣化が原因で、雨水が侵入し外壁への雨漏りに繋がることもあります。
表面にひび割れや亀裂が入っていたら注意が必要です。
最後に見落としがちですが、排水口の詰まりが原因で雨漏りを引き起こすこともありますで定期的な掃除は行うようにしてください。
排水口の詰まりが原因で水が溢れかえり、雨漏りするケースも少なくありません。
ベランダからの雨漏りについては、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁雨漏りの原因③サイディングのひび割れ・クラック
サイディングが割れると遅かれ早かれ、雨水が侵入して雨漏りが発生します。
サイディングが割れる要因は「車の衝突」などの物理的ダメージ、経年劣化による割れなど原因は様々です。
10年以上前に新築した住宅の場合、サイディングの耐久性が今ほど高くなかったため冬場の気温が下がる東北地方や北海道などで、サイディングの割れが多く発生します。
築20年以内の住宅でサイディングの割れが発生した場合は、業者に依頼してパテなどで埋めてください。
築20年以上経過している場合は、サイディング自体の劣化が進んでいますのでサイディング全体の交換も視野に入れておきましょう。
サイディングの割れを予防するためには、新築から10年ほど経過した時点で「外壁塗装」を検討してください。
外壁から雨漏りすると現れる症状
重力の影響で、水は上から下へ落ちるため、屋根から雨漏りすると天井に雨水によるシミができたり、壁を伝って床や壁に水が垂れといった目に見える症状が出ることが多いです。
ですが、外壁からの雨漏りの場合は外壁の裏に「二次防水」と呼ばれる防水紙が入っているため、クラックなどのひび割れ等があったとしても家の内部にまで侵入することが滅多にありません。
しかし、この防水シートが経年劣化などの影響で突破されてしまうと、以下のような症状が出ます。
- 壁紙に雨水によるシミができる
- 雨水が窓枠から落ちてくる
- 壁紙の内側にカビが生える、カビ臭くなる
- 壁紙クロスが剥がれる
- 壁が湿っぽい、脆くなっている
- 壁に水が浮いている
このような症状が出た場合、状態によっては内部でかなりの被害が出ているケースもあるので注意ましょう。
天井の張り替えについてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
台風や強風時のみ外壁から雨漏りする理由
雨が降るたびに雨漏りが発生するわけではなく、「台風時」「強風時」といった限定された条件下でのみ症状が現れる場合には、外壁に原因があることが多いです。
雨は基本的に空から地上に向かって垂直方向に落下するため、屋根が劣化することで小屋裏や室内の天井などで雨漏りの症状を確認することができます。
ですが、外壁に関しては垂直方向からの雨が屋根によって当たりにくく、風を伴わない少量の雨では外壁から雨水が浸入してくることが少なく、大雨の日や台風の日など激しい雨が降ったときや、風で横殴りの雨になったときでないと外壁に大量の雨水が当たることが少ないのです。
大量の激しい雨が降った際に、もし外壁にクラックやシーリングの不具合があればそこから雨水が浸入してしまい雨漏りの症状が現れてしまうのです。
横雨からの雨漏り
横雨からの雨漏りは、風が強く雨が横方向から建物に吹き込む場合に発生する可能性があります。このような雨漏りは、通常、建物の外部の防水システムや外壁の問題に関連しています。以下は、横雨からの雨漏りに対処するための一般的な対策です:
- 外壁の検査: 外壁にクラック、亀裂、隙間、または穴がある場合、雨水がそこから侵入しやすくなります。外壁の検査を行い、問題のある箇所を修復するか、シーリングすることが重要です。
- 防水システムの強化: 屋根と外壁の接合部分や窓、ドア周りなど、雨水が侵入しやすい箇所に適切な防水材料を追加することで、漏水リスクを軽減できます。
- 適切な外壁塗装: 適切な外壁塗装は、外部の防水を強化し、雨水が外壁に侵入しづらくします。防水性のある塗料を使用し、適切な塗装厚を保つことが大切です。
- シャッターや風除室の設置: 高風速の地域で問題がある場合、シャッターや風除室の設置が横雨からの保護に役立つことがあります。これらの構造物は雨水と風から建物を守る役割を果たします。
- 妨げる風の防止: 外部の風が建物に吹き込むことを減少させるため、風の遮蔽物を設置することも横雨からの雨漏りを軽減する方法の一つです。
雨漏りの原因や対策は、建物の設計や地域の気象条件に依存することがあります。横雨からの雨漏りが継続する場合、建築プロフェッショナルに相談し、建物の特定のニーズに合わせた対策を検討することをお勧めします。
外壁のひび割れ(クラック)について
外壁材が「モルタル」や「コンクリート」の場合、これらは水を使用した湿式工法で施工されているためクラックが発生しやすいです。
外壁クラックの原因は主に、2種類あります。
1つ目は、塗膜が原因でひび割れが起きている場合
2つ目は、外壁内部が原因でひび割れが起こっている場合
※外壁内部が原因でひび割れが起こっている場合には、危険ですので注意が必要です。
①塗膜からクラックが発生している場合
塗膜にクラックの症状が見られる場合は主に、経年劣化による原因が考えられます。
日々の日光や紫外線の影響が積み重なり、劣化した塗膜が素地の膨張収縮に限界がくることで塗膜にひび割れが発生します。
また、塗料の耐用年数よりも短い期間でひび割れが発生する場合には、外壁の材質と塗料の相性が悪い・塗料を乾燥させる時間が適切ではなかったなど、業者による施工不良の可能性があります。
塗装については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁の内部がクラックを起こしている場合(構造クラック)
外壁内部からクラックが起こっている場合、構造クラックと呼ばれます。
構造クラックが起きる原因として主に3つの要因が挙げられます。
1つ目は、地震や強風などの外的要因
2つ目は、地盤沈下や基礎の劣化による経年劣化によるものです。
3つ目は、設計のミスや施工不良などの人的要因が考えられます。
構造クラックの原因として地震等の外的要因、施工不良などの人的要因、経年劣化が原因で起こります。
構造クラックは、ひびが深いため表面のみを補修しても意味がありません。
その為、しっかりと内部にコーキング材を充填して補修する必要があります。
構造クラックが起こっている場合、建物自体に不具合が起こっているケースが多いため早急に調査をして補修を行う必要があります。
構造クラックの場合は危険なんだね!
ヘアクラックの種類
ヘアクラックには主に3つの種類があり、症状や原因が異なります。
・開口クラック
・縁切りクラック
・乾燥クラック
ヘアクラックは主に、幅0.3mm以下、深さ4mm以下の髪の毛のような細なひび割れが特徴です。
開口クラック
開口クラックは、窓周辺や扉周辺に亀裂が発生するのが特徴です。
建物が受ける揺れなどによって外壁にズレが生じ、亀裂が始まります。
内部に水が仕込んでしまい雨漏りに繋がるため、早急な補修が必要です。
縁切りクラック
モルタルの外壁によく見られる現象で、前に塗った塗料と、後に塗った塗料のつなぎ目にひび割れが現れます。
塗装中に中断したりと、塗料の乾燥具合に差が起きてしまうのが主なひび割れの原因です。
乾燥クラック
モルタルの外壁でよく見られる現象で、近くで見ないと気づかないほどのひび割れになります。
原因として、塗料を乾燥させる段階で水分が蒸発し、乾燥と収縮を繰り返すことでひび割れが発生します。
クラックについてのまとめ
外壁のひび割れには大きく分けて、「建物の構造が原因で起こっているひび割れ」と、「塗料が原因で起きている場合」の2種類があります。
ひび割れが起きる要因として、地震などの自然災害、外壁材や塗料の経年劣化、施工ミスなどが主な原因です。
ひび割れが0.3mm以上の場合には、雨漏りを引き起こすなどの二次災害を引き起こす可能性があるため、早急での補修が必要となります。
外壁のひび割れにも種類があるんだね!
外壁のひび割れは放置しても大丈夫なのか?
ヘアクラックと呼ばれるような、ひびの幅が細いものに関しては、放置していてもあまり建物に大きなダメージを与えることはありません。
しかし、ひび割れが大きく起こっている場合には、雨水が侵入し様々な二次災害を引き起こすため、早期の修繕が必要になります。
大きなひび割れを放置した場合に引き起こる二次災害は主に以下の災害です。
・建物の強度が低下する
・室内に雨漏りが発生する
・シロアリの発生
外壁の雨漏りを放置すると健康面にも被害が
外壁内に侵入した雨水は、乾燥した場所から場所へと移動し、建物の重要な構造材を侵食して弱体化させます。
住宅の大敵シロアリは乾燥した木材ではなく、水気を含んで腐食した木材を好みますので、シロアリをおびき寄せることにもなりかねません。
それだけではなく、壁の中や壁紙などにカビが発生すると、肺炎や気管支炎、喘息を引き起こす可能性もあります。
家にとっても家族にとっても「外壁からの雨漏り」は、健康を脅かす大敵なので、発生する前にメンテナンスすることが大切です。
雨漏りを放置していいことはないんだね!
雨漏りの放置については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁の雨漏りを防ぐにはメンテナンスが必要?
外壁には塗料やコーキング剤など使われていますが、日々のダメージにより5~10年ほどで劣化します。
これらが劣化し続けると雨漏りに繋がるため、劣化したら塗装やコーキングの打ち替えなどのメンテナンスをおこなう必要があります。
メンテナンスについては、こちらの記事で詳しく解説しています↓
業者に頼むべき外壁のひび割れ・雨漏り
プロに頼むべき外壁のひび割れ症状は主に、以下の3つです。
・大きなひび割れが起きている
・既に雨漏りしているようなひび割れ
・高所でのひび割れ
大きなひび割れに関しては、特殊な工具が必要であり、また、高所でのひび割れは素人の方には危険であるためプロである業者の方に任せるのが望ましいです。
業者の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁のひび割れ(クラック)のプロによる補修方法
業者が補修する場合には、Uカットシール工法と呼ばれる工法で行われます。この工法は、ひび割れの幅が0.3mm以上の場合に使用されます。
[手順]
1.電動工具を使用し、ひび割れに沿ってU字に削って行きます。
↓
2.その後、ひび割れ部分にプライマーと呼ばれる接着塗料を塗り、乾燥させます。
↓
3.乾燥したら、ひび割れ部分にコーキング剤を充填します。
↓
4.最後に塗装を行い完成です。
外壁修理の費用相場
・部分修理1万円~10万
・コーキング補修1~3万
・全体塗装40~100万
・全体修理80~200万
外壁全体のひび割れ補修にかかる費用は全て込み込みで、約60万〜120万程度かかることが多いです。
一般的な30坪〜40坪程度の住宅であれば、この範囲で収まることがほとんどです。
※家全体の修繕の目安です。部分修理の場合には数万で済む場合もあります。
・ひび割れ処理の費用は1~5万足場なしの部分修理の場合、費用は1〜5万程度が費用相場です。 ※規模やひび割れが深刻な場合にはこれ以上になる場合があります。
その他の雨漏り修理費用については、こちらの記事で詳しく解説しています↓
外壁修理にかかる日数
基本的に、外壁のメンテナンスは、外壁専門の業者か、雨漏り修理業者が行ってくれます。
その際に、塗装の塗り替えや、コーキングの打ち替えも行ってくれます。
ほとんどの耐用年数が10年〜15年の場合が多いので、その年数をめどにメンテナスをすることをオススメしています。また、業者を選ぶ際は、実績のあるしっかりとした業者にお願いする事が望ましいです。
所属する職人の殆どが10年以上の経験を持つプロ集団、「屋根雨漏りのお医者さん」では、外壁の調査・見積もりを無料で行い対応していますので、まずはお気軽にご相談してみるのをオススメしています↓
自分で外壁のひび割れを直す方法
外壁のひび割れを自分で直したい場合、幅0.3mm以下のヘアークラックであれば、ご自身でも補修することができます。
・コーキング剤、コーキングガン
・ヘラ
・マスキングテープ
・下塗り剤(プライマー)
・ハケ
外壁のひび割れを直す方法
今回は、コーキング剤を使った補修を解説いたします。
1.まず、ひび割れしている箇所の内部や周囲を洗浄し、完全に乾燥させます。
2.次に、補修する箇所のまわりにマスキングテープを貼ります。
3.その後、ハケを使用し下塗り材を塗ります。
4.下塗りが終わったら、コーキングガンを使用して、ひび割れしている箇所にコーキング剤を充填していきます。
5.ヘラを使用しコーキング剤を平らにならします。
6.最後に、マスキングテープをはがして乾燥させて終了です。
応急処置についてはこちらの記事で詳しく解説しています。↓
外壁材の種類
①窯業系サイディング
②タイル外壁
③金属系サイディング
④木質系サイディング
⑤モルタル
⑥樹脂系サイディング
⑦ALC
⑧塗り壁、漆喰壁
主要な外壁材の種類は主に8つあります。それぞれ特徴や外観の印象が異なりますので、慎重に選びたいものです。
そこで今回は一つ一つ外壁材の種類を解説していきます。
外壁材の種類①窯業系サイディングの特徴
窯業系サイディングは、今や新築の7割以上が採用している外壁材です。
窯業系サイディングとは、セメントに繊維質を混ぜたものを板状に加工した外壁材です。
耐久性の高さ、デザインの豊富さ、価格の安さから多くの建売や注文住宅で使われています。
親水性や光触媒など、「自然に汚れを落とす」機能などがあるため、耐用年数は20年から30年以上の商品も存在します。
外壁材の種類②タイル外壁の特徴
タイル外壁は、土や石を高温で焼き固めて作る外壁材です。
タイルの外壁は高級感がある上にタイル自体の耐久性が高いため、高級住宅を中心に使われています。
よく「タイル外壁はメンテナンスフリー」と言われることもありますが、タイルも施工方法によってはメンテナンスが必要ですし雨漏りのリスクもあります。
外壁タイルから雨漏りする大きな原因はコーキングの劣化です。
タイルの施工方法は「乾式工法」と「湿式工法」の2種類あって、「湿式工法」の場合、タイルとタイルの間に目地が存在します。
この目地はウレタン樹脂やシリコン樹脂でできているシーリング材で埋められているので、10年経過する頃に劣化して、ヒビ割れや隙間が生じます。
これを放置しておくと雨漏りにつながってしまいます。
目地が存在する湿式工法の外壁タイルの場合、シーリングの打ち替えが必要不可欠です。
最低でも10年に1度はシーリングを打ち換えなければ、劣化して雨水が侵入してしまいます。
タイル自体は、耐久性がかなり高く割れることが無ければ30年以上メンテナンスをする必要はありません。
割れている場合は、新しいタイルを付けてもらう必要があるので、専門業者に依頼しましょう。
外壁材の種類③金属系サイディングの特徴
金属系サイディングとは、金属板と断熱効果などがある板が合わさってできた外壁材のことです。
主に、屋根材にも使用される「ガルバリウム鋼板」が外壁材としても使用されます。ここ数年で、一気に施工件数を伸ばしているのがガルバリウム鋼板の外壁です。
よく「金属だからメンテナンス不要」と言われることもありますが、実際には表面に塗装がしてあるものが大半なので、塗装が必要です。
塗装を怠ると素地が露出して、錆が発生し雨漏りにつながる可能性があります。
ガルバリウム鋼板の外壁の再塗装目安は「10年」なので、10年を目安に塗装することで、雨漏りリスクを軽減できます。
外壁材の種類④木質系サイディングの外壁
木質系サイディングとは、木材を使用した外壁材のことです。
温もりのある外観がとても印象的で、断熱性に優れており、夏場でも快適に過ごせる外壁材です。
しかし、価格が高い点と、劣化しやすい点がデメリットの一つです。
劣化を防ぐためにもメンテナンス塗装が必要な外壁材となっています。
外壁材の種類⑤モルタルの外壁
モルタルとは、セメント1:砂3の割合でできたものを外壁材に使用したものです。
モルタル外壁は種類が豊富で、目地がないため美しく高級感のある仕上がりになります。
また、台風などで飛来物が衝突しても簡単には破損することはないですが、クラックと呼ばれる、ひび割れが起こりやすく、チョーク粉のようなものが出てきたり、雨水のあとがつきやすいのがデメリットとしてあります。
1980年代までモルタルは主要な外壁材でしたが、施工にかかる手間から、あまり使用されなくなってきている外壁材です。
外壁材の種類⑥樹脂系サイディングの外壁
樹脂系サイディングとは、塩化ビニル樹脂が使用されているサイディングです。
北米では、約50%もの普及率のある外壁材です。
特徴として、樹脂系サイディングは、非常に軽く窯業系サイディングの約1/10の重量となっています。
酸性雨や寒さにも強く、ひび割れしにくいため、耐久性や耐候性にもすぐれている外壁材です。
樹脂製サイディングは、表面に塗装しているわけではなく顔料が練り込まれています。そのため基本的には、再塗装は不要といわれている外壁材になります。
また、継ぎ目のコーキングも不要なので、メンテナンス性が非常に高いのがメリットです。
デメリットとして、耐火性能がなく、単色でカラーバリエーションが少なく国内であまり普及していない点です。
外壁材の種類⑦ALC外壁の特徴
ALCとは、高温高圧蒸気養生した軽量気泡コンクリートのことです。
住宅以外にもビルや商業施設、倉庫などでも使用されている外壁材です。
軽量で遮音性が高く、耐熱性・耐火性に優れており、非常に耐久性が高い外壁材です。
しかし、ALC外壁材は、つなぎ目が多い点と、防水性が低いのがデメリットとしてあります。また、他の屋根材よりも費用がかかる外壁材でもあります。
外壁材の種類⑧塗り壁、漆喰壁の特徴
塗り壁や漆喰壁など、昔ながらの工法は今でも若い人を中心に好まれていて、デザイン性が高い住宅で数多く採用されています。
漆喰壁とは、消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした外壁材です。
現在の塗り壁と、数十年前に施工された塗り壁では工法が異なります。
現在の塗り壁の多くが「下地サイディング」と呼ばれる下地専用のサイディングが使用されていますので、塗り壁にヒビが入ったとしてもすぐに雨漏りをすることはありません。
ただし、早い段階でヒビを塞がなければ、下地に雨水が侵入し下地サイディングを劣化させますので、ヒビを見つけたらすぐに補修してもらいましょう。
築年数がたった家の塗り壁の場合は、じわじわと建物内に雨水が侵入してしまうので、すぐにヒビを塞いでもらいましょう。
これらの、塗り壁や漆喰の住宅にとって、外壁のヒビ(クラック)は避けて通れないものですが、10年を目安に再塗装を行うことで、ヒビを防止することができます。
外壁材の費用相場
名称 | 費用相場(価格/㎡) |
窯業系サイディング | 3,000~5,000 |
タイル外壁 | 9,000 |
金属系サイディング | 4,000~5,000 |
木質系サイディング | 5,000~8,000 |
モルタル外壁 | 5,000~7,000 |
樹脂系サイディング | 4,500~9,000 |
ALC外壁 | 7,000~16,000 |
塗り壁・漆喰壁 | 4,000~8,000 |
主な外壁材の費用相場を表にしましたので参考までにご覧ください。
外壁からの雨漏りの相談事例
ここからは実際に、屋根雨漏りのお医者さんで雨漏りの調査・修理した事例を紹介いたします。
外壁のひび割れによる雨漏り
Q.トイレや倉庫から雨漏りしています。
修理してください。
とある店舗の裏側のトイレや倉庫から雨漏りがするということで調査にやってまいりました。
外部を見渡しますと鉄骨造の上にサイディングが張ってあり、あちらこちらでひび割れが見受けられました。
鉄骨に直接サイディングを張ってしまったのかと思われます。
最近ではサイディングを直接張ることは禁止されております。
外壁サイディングのひび割れが原因で雨漏りが起こっていました。
天井のボードもカビが生えて落ちかかっていました。
修理のご提案
上から全面的にカバーした場合と、張り替えた場合の2パターンでご提案させていただく予定です。
この建物は外壁をしっかり直す以外に雨漏りを止める手立てはないと思います。
最初の工法を間違えると雨漏りの原因になってしまうこともあります。
適切な工法を選択する必要があると思いました。
外壁の修理に火災保険を使用
Q.台風で外壁が破損してしまいました。
火災保険を使用して修理をお願いいたします。
A.一度状況を確認してから、火災保険の申請をいたしますね。
しっかりと現場調査を行い、申請を行います。
外壁と内装のリフォーム工事
Q.外壁の張り替え、内部の補修をお願いします。
A.外壁は古い壁材の上に新しいサイディングを重ね張りいたします。
施行中
施行後
和室の施工中
要所要所で我々の板金の技術を生かした、工事をすることができました☆外部の工事だけではなく、内装の工事なども承っております!
外壁についてのまとめ
外壁からの雨漏りを防止するために必要なのは「定期メンテナンス」です。
窯業系サイディングの場合は5年を目安にシーリングの打ち替えを検討し、外壁タイルやガルバリウム、塗り壁などの場合は10年を目途に塗装やシーリングの打ち替え工事をしてください。
家も車も定期メンテナンスをしなければ、本来の寿命を全うすることはできません。
雨漏りから大切な家族と家を守るための必要経費だと思って、5年~10年を目安に塗装やシーリングの打ち替えを欠かさずに行ってくださいね。
雨漏り修理の専門家【屋根雨漏りのお医者さん監修】
こんにちは
屋根雨漏りのお医者さん茨城県担当の村田です。
弊社は、雨漏り修理専門のプロ集団で構成された会社です。
私自身は、・基幹技能士・一級建築板金技能士など数多くの資格と表彰状を保有して活動しております。
総合実績11万件以上で皆様の知る建物を数多く修繕してきました。
雨漏り修理専門家のコメント
こんにちは、私たちは建築とリフォームに長けた専門業者です。特に雨漏り問題については、豊富な経験と知識を持っています。
雨漏りというのは、多くの場合、外壁の細かな隙間や割れ目、シーリングの問題から水が侵入することによって引き起こされます。そして雨漏りを見つけたとき、その対処はとても重要です。なぜなら、これを放置すれば建物の構造や内装へ大きなダメージをもたらす可能性があるからです。
我々のチームは、最先端の技術と設備を駆使し、お客様の雨漏り問題を確実に解決します。まず始めに、詳細な検査を行い雨漏りの原因を突き止めます。これによって、最適な修理方法を見つけ出し、持続的な解決策を提供します。
何かご不明な点がありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。お客様の家がいつでも安全で快適な環境であるよう、我々は全力でサポートします。